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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2008年11月21日

かわいい和菓子たち集合!
静岡「富士のこけもも」秋田「ハチ公諸越」岐阜「姫柿」

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岐阜のおちび「姫柿」、秋田のわんころりん、富士のこけもも

まずはあんころりんの本(ソニー・マガジンズ刊)のおしらせです。
東京 いとしの和菓子』は
 紀伊国屋書店ほか全国書店で
ネットではAmazon楽天ブックス等で好評発売中。
……バッグに一冊、東京の和菓子を日々楽しんで頂ければと。

さて、上記の書でも取り上げている東京で会う「地方の和菓子」

今回は各地方のすんごくかわいい〜お菓子たち
こけもも、わんころなど
全世代の乙女のハートがキュンとときめく・・・

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(↓小さな画像はすべてクリックで拡大できます♪)

タイプを集めました。あ、男子もね。

ひとつめ
岐阜大垣で250年続く名のある老舗『槌谷(つちや)』のお菓子
こちらでは孟宗竹の棹菓子「柿羊羹」が1838年(!)から続く金看板、
ですがそちらはまたの機会に。

また大垣は水まんじゅうなども有名ですが、
西美濃一帯は昔から優良な柿処なのだそう。
珍重される蜂屋柿においては平安時代からの産地というから、
柿作りの超エキスパート地方であろうと想像できます。

子供の頃、ツヤツヤと尖った立派な蜂屋柿は 特別な柿でした。
親が買うのも一個単位。
必ずお供えして「今日は蜂屋柿」という無言のデモンストレーション がなされたものです。
今でも目にすると「あ、蜂屋柿」といちいち言及するほどの擦り込まれよう。

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その蜂屋柿をこーんなにキュートに仕上げたのが
姫柿」……なんてま秀逸なネーミング♪

小箱にお行儀よく並んだ柿のお姫さま
ヘタ部分は本物なので、ちょっと頭でっかち
心くすぐる愛らしさであります。

これは白手亡あんと特産の堂上蜂屋柿を使ったあんに
いら粉注1)をまぶし、
粉を吹いた干し柿そっくりに縮尺した柿菓子です。
甘さもほどほどで食べ心地もまるで干し柿の如く。

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なら干し柿たべればいいじゃん、とは思わない。
だってこの国では清少納言の時代から
何もちいさきものはいと美し」と実物より小さいスケールのあれこれを
ついつい愛でちゃうDNAが備わっているのだ。

なので 
富士山もミニマイズ。


ふたつめは
創業昭和7年静岡の『藤太郎本店』が“国立公園 富士山名物”を謳う
富士のこけもも」。
(…そうです、霊峰富士は国立公園でしたね。)

その年採れたこけももを白あんと混ぜて炊きあげ、
押し型に手でひとつずつ寒梅粉と詰めていった落雁です。

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切り口はポップな富士山型
三層のこけももあんは白い富士にたなびく雲なのです。

こけもも(苔桃)とは富士山特有の石楠花科に属する高山植物で
5合目の一部だけに育ち、秋にルビーのように色づくという。

生果実を食べたことはないけれど
伝説の「不老長寿の果実」はほろ苦く酸っぱいらしい。
良薬口に苦し、いかにも効きそうに思えます。

富士の菓子処がつくる「富士のこけもも」は甘酸っぱく、
野生果実の爽やかさが後を引くおいしい落雁であります。

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ところで以前
長野産の甘酸っぱいコケモモジャムにはまったことがある。
そうしてコケモモの英名がハックルベリーだと知り
トムソーヤよりもハックルベリーフィンが好きだったので
なんとなく嬉しかったという覚えがあります。
しかしあらためて調べると、富士山の苔桃とは品種が異なっていた。
あれはなんのジャムだったのだろう。

話変わって
ちいさくても大きくても、もっとも愛を感じる生命体。
それは犬、そうわんころりんの仲間たちです。
あんこわんこ、選択を迫られたら後者だろうなあ…食べないけど。

なので、店頭でこれをみかけたときは
他の商品と共に一絡げでパック詰めされていたのですが、迷わず購入。

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煉屋バナナ、ミニ煉屋バナナ、明がらす、くず湯とワンパックに

本を読んで下さった方なら察しが付いたかも。
みっつめ
いまだに口にすることが出来ない秋田犬のアイドル
そう、「ハチ公諸越」です。
2月に「秋田ふるさと館」で出会ったまま手元にあるのだ。
こちらはに収録されたエッセイ
「デパ地下、物産展、地方のアンテナショップで和菓子三昧」にも登場します。

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ハチ公諸越」は煉屋バナナで知られた秋田大館の『煉屋菓子舗』製。
ついでながら「煉屋バナナ」はバナナアイスを彷彿とさせる最中。
なぜ秋田でバナナなのか不思議ではありますが
昭和30年代には高級フルーツだった「バナナ」。
模したお菓子は各地にあり、
そーいえば本人もバナナ饅頭記事を書いてました。

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懐かしい味「煉屋バナナ」

いずれにせよ
『煉屋菓子舗』のHPハチ公のケーキだ饅頭だのは紹介されていますが、
諸越は「一応秋田ですから」といったポジションに思えます。

ちなみに諸越とは小豆粉と砂糖(和三盆糖)で作る秋田伝統の干菓子
(と、いった内容を本の方では詳しく書いています。)
豆の風味に親しみあるおいしさが気に入ってます。

それにつけても「ハチ公諸越」の可愛らしさと言ったらありません。
単独で買えたらなあ。
かといって、目の前に山ほど並べばかじる気になるのだろうか……。

姫柿」と「富士のこけもも」は
で新宿高島屋新宿店B1F「銘菓百選」で10月に、
ハチ公諸越」は『秋田ふるさと館』で2月に見つけました。

IMG_5765.JPG 姫柿、断面でございます 

各地方には可愛らしいお菓子が星の数ほどありますね〜。
次回もキュートなお菓子たちが登場しそう…お楽しみに♪

※(注1)いら粉=餅米を洗って蒸して乾燥させ粉砕し、さらに煎ったもの

お店情報
「槌谷」(つちや)  ●「藤太郎本舗」(とうたろうほんぽ) 
高島屋新宿店「銘菓百選」コーナー
 
●「秋田ふるさと館」 ●「煉屋菓子舗」  

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“高級 洋菓子 和菓子 パン 土産菓子”♪

●お菓子データ
・『槌谷』姫柿
6個入り一箱840円(手亡豆(白隠元豆) 柿(蜂屋柿)水飴 砂糖 いら粉)
・『藤太郎本店』富士のこけもも
1050円(隠元豆 水飴 液糖 こけもも 寒梅粉 塩 寒天)
・『煉屋菓子舗』ハチ公諸越 (小豆粉 砂糖)

※ちょいとお知らせ※
11月5日ラジオ=FM「J-WAVE」でお話をさせていただきました。
★当日の放送の一部を こちら でお聴き頂けます。

(画面の中央プレイボタンをクリックしてスタート、右下長三角で音声増減します)
◎(J-WAVE公式サイト「BOOMTOWN」」)
でも概ねの放送内容がご覧戴けます。


☆☆あらためてご案内☆☆
はじめて読まれた方のためにも、
あんころりんの本”出版の詳細です。


表紙(帯別)です♪

2008年9月25日より全国書店にて好評発売中。
ソニー・マガジンズ」刊、定価1680円(税込) A5判144P

各書店にて紀行、グルメ、菓子等のコーナーをお探し頂くかお店でおたずね下さい。
大型書店では概ね在庫しています。
Amazon」・紀伊国屋楽天ブックスYAHOO!ブックスからの購入も出来ます。

カラー写真も美麗
“いますぐ行きたい東京の和菓子屋さん”を満載。
和菓子の楽しさを再発見する
   小さな旅に出かけませんか


読者の皆さまを筆頭に 
全国の和菓子好き、甘党さん、散歩好きな方には
ぜひ読んで頂きたいと思います。


下町の和菓子めぐりに出かけたくなったら
都心でなごみの味が恋しくなったら
この本でご一緒に東京の和菓子めぐりをいたしましょう。
皆さま、何卒、ご購入の程よろしくお願いします


※「本関係の近況報告
★女子向け月刊誌「spoon」にて「東京 いとしの和菓子」をご紹介いただいています。
たまさか衣装関係で仕事した映画も特集されているので良かったらご覧下さい。
(映画HPと関連CDの一部はサイドバー「WORKSおしごと」に)
ラベル:藤太郎 槌谷 煉屋
【東京 いとしの和菓子 出版の最新記事】
posted by あんころりん at 00:32| 東京 ☀| Comment(10) | TrackBack(0) | 東京 いとしの和菓子 出版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大垣はかつて「大柿」だったそうですね。 古来より柿の産地のようで。
http://www.ogaki-town.com/history/

蜂屋柿は著名なブランド干し柿のようですね。 岐阜の果物屋さんでB品でも1個¥525也。 特選特大に至っては木箱入りで6個¥10,500也・・。
http://www.fruit-ishii.co.jp/fruit/hatiyakaki/kakaku/hyo.htm

大館の練屋さん、有楽町のアンテナショップでバナナ饅頭が置いてあったとは知りませんでした。 大館のお店の明がらすは民話のふるさと、岩手県遠野市にもありますが、こちらは餅菓子のようです。
http://www.akegarasu.com/kimochi.htm

焼きそばだけでない富士宮の名物など、和菓子は各地で、その土地の風土、素材を生かしたその土地ならではのものばかりですね。 狭いと言われる日本。 それでも奥深い和菓子の旅ができそうです。
Posted by 笹団子 at 2008年11月23日 23:18
笹団子さん
大柿!なーるほど。平安時代からの産地だそうです。蜂屋柿は干し柿が有名ですが我が家では生果実をよくいただきます。どちらも立派だけど、一万円以上のものはどんなに大ぶりなんでしょうね。富士のこけももは和菓子苦手な方にも人気あるようです。縦長の島国なのでそれぞれに培われた食文化がありますね。知るたびにとてもワクワクしますー。
Posted by あんころりん at 2008年11月23日 23:29
そうそう、FM出演の感想を忘れていました。

私はほとんど仕事のついで、お昼に買い物することがある程度なので色々ハシゴができるなんてうらやましいと思いました。
仕事がもうちょっとヒマになり、警察の駐車取締りがもうちょっと緩やかなら色々お店めぐりができるのになんて子供みたいなことを考えてしまいます。(笑)
Posted by 笹団子 at 2008年11月23日 23:39
笹団子さん
駐車は東京では難関ですよね。例えばハイルーフハイエースだと駐車もままありません(ので変えましたけど。)私にとって散歩は休日の大きな楽しみのひとつです。仕事柄週末以外に動けることも多いのでつくづくありがたいと思ってます。
Posted by あんころりん at 2008年11月24日 09:11
ワンコ可愛いですね。
実家のヨーキー、伸太郎もハチ公みたいに忠犬だったら・・・。

週末、空也の最中と空也餅を持って親戚宅へ遊びに行きました。
空也餅、最高に美味しくて大好評でした。
230円の割りに小ぶりだけど、土地代込みと思えば・・・。
空也餅なら喉に詰まらせて死んでもいいかも。
Posted by モメ吉 at 2008年11月26日 22:49
由貴子さんこんにちわ!本が出ていたんですか?
買います買います。相変わらず美味しそうですね。市川の地元には、島村、ちもとという老舗がありますが、ネタになるような菓子あったかな〜。さて、明後日というか明日の30日、阿佐ヶ谷のロフトAで「GSワンダーランド」のコアトークをやります。由貴子さんがあのタイツメンの衣装をやったとは知りませんでした!よろしかったらいらしていただけませんか?昼の12時開始なんですが。2008.11月30日(日)12:00 START/11:30 OPEN (15:00 END)
AT 阿佐ヶ谷ロフトA
出演:本田隆一(監督)サリー久保田(音楽担当exファントム・ギフト)、高浪敬太郎(主題歌編曲担当exピチカート・ファイヴ)、サミー前田
ゲスト歌手:田渕純
(司会)サエキけんぞう、大森眸
Posted by サエキけんぞう at 2008年11月29日 02:26
モメ吉さん
あ、わんこ好きさんだったのですか!かっわいいでしょう?実物はさらに質感も良くて犬好き心を大いにソソりますわん。
空也餅!良いチョイスですね。最中の入手はスムースでしたか。一昨日の午後の店頭には相変わらず売り切れの知らせが出ていました
Posted by あんころりん at 2008年11月30日 07:13
サエキけんぞうさん
ご無沙汰です!コメントありがとうございます。
ちょっとダウンしてしまいました。回復したら伺わせていただきます。本の編集はドゥ・ザ・モンキーなんですよ、デザインはサルビア(ご存知ですか?)関係の方。「GSワンダーランド」最高ですね。
Posted by あんころりん at 2008年11月30日 07:19
わんこ並ぶとたまりませんな〜。
わたしも姫柿大好きです。でもそれより大きな「宝賀来」をいちど食べたいのです。10月に新宿タカシマヤの入荷予定にあったので問い合わせたら、やっぱり入荷しませんといわれてまた先のお楽しみになってしまいました。
Posted by kozue at 2008年12月01日 23:38
kozueさん
ハチ公もいろいろあるけどこれはたまらんです。
そして、さすが師匠!姫柿を召し上がりましたか。そうそう延寿柿はあったんだよねー。宝賀柿ってかっこいいのにね。
Posted by あんころりん at 2008年12月02日 12:45
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