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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2008年12月02日

荻窪『福家』 福まんじゅうの未来はあるのか

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おいしい福まんじゅう

まずはあんころりんの本(ソニー・マガジンズ刊)のおしらせです。
東京 いとしの和菓子』は
 紀伊国屋書店ほか全国書店で
ネットではAmazon楽天ブックス等で好評発売中。
……バッグに一冊、東京の和菓子めぐりのお供にぜひ。

さて、ここ東京では その再開発をめぐり
町の和菓子屋さんはしばしば微妙な立場に立たされます。
荻窪の駅前、徒歩10秒福家
23年間「福まんじゅう」だけをひた焼き続ける小さな・・・

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(↓小さな画像はすべてクリックで拡大できます♪)

福まんじゅう専門店です。

昭和5年の開業当初、ご主人がこの地で営んでいたのは駅前食堂だった。
そして23年前にお饅頭屋に商売替え、
以来88才を越えた現在も「福まん」を焼き続けている。

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奇しくも我が高校生時代は、その食堂の店先を毎日通り過ぎていた、
荻窪駅北口は通学路だったのです。
卒業後にお饅頭屋に変身したのを見ても、
(からっぽの頭では)“あの食堂”のおじさんが「福まん」を焼いているとは
つゆほども思いませんでした。

いまでは「福まんじゅう」一筋の『福家』ですが、
その歴史も終わりを告げようとしているのだ、と先頃知りました。
どうやら店じまいの方向に進んでいるようです。

ご主人のお話では荻窪駅北口再開発計画がその理由。
なので機械を売りに出すことにしたのだそう。
とはいえその開発時期も定かではなく、
現時点、杉並区で具体案があるのかは知る由もありません。
(少し調べてみたけれど……)

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2段で16個化粧箱入りが690円!! 

店頭には「福まんじゅうの機械売ります」の貼り紙があるばかり。
お元気そうなご主人ですが米寿を過ぎては
のんびりなさりたいのは当然なのでしょう。

福まん」こと「福まんじゅう」
卵入り小麦粉ベースの生地に白あんを入れた焼菓子。
今川焼よりひとまわり小さなひとくちサイズ、素朴な味です。
いわゆるカステラ饅頭や人形焼ほど生地が甘くない
金型を使ういわゆる“唐まんじゅう”の類です。
福まんじゅう」たらしめるのは焼き印の「」であります。

この福まん、皮はふんわり柔らかでとても軽い
甘さ控えめの白あんはイイ意味で存在感薄く、あっさりした口あたり。
なんとこれが一個40円(!)
味も価格もスイスイと2個はイケます。

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薄い焼き色がいい。白こしあんは製品かな 

日持ちは2〜3日、たいやき系粉モノより長めですね。
固くなったらトースターでこんがり焼き戻すのも好き。
夏は残ったらラップして冷蔵保存、キツネ色に焼戻していただいてます。
そう、人形焼やカステラ饅頭よりも、
あっさりした「福まん」は我が好みにぴったりなのだ。

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こ〜んがり♪ 

ところで
売ります、というその機械は誰でも目にすることが出来る。
作業場はデモンストレーションが目的と思しきガラス張り。
円い金型(真鍮?)を、回転する鉄板に並べる「福まん製造器」、
“ミニミニ夢のお菓子工場”といった微笑ましさはあるものの
今川焼のそれとは比べモノにならないほどデカく見えます。
ちなみに、焼き作業も愉しげまりたまさんの記事は「機械売ります」の貼り紙以前と思われます。


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ガラス越しの『福家』。本日の焼き作業は終了 

この機械は全国的普及版らしいので、各地でよく似た唐まんじゅうが作られているはず。
札幌『富士屋』では同様の機械で焼く「とうまん」が名物だそう。

ちなみに、昨年惜しくも閉店した浅草「晴月」の唐まんじゅうは
どら焼き風の皮を銅板で焼いたこしあん入り、だったけれど。

いずれにせよ
この機械を譲り受けて「福まん」を後継するのは何処の方でしょう。
柴田山親方の本 によると娘さんも焼いているそうですが……。
機械設置のスペース的には地方の方が向いているのかもしれない。

けれども……願わくばもうひと頑張り同じ場所で。

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今川焼>福まん>500円玉 

お店情報
家 ●お菓子データ

福まんじゅう1個40円、化粧箱入り16個690円
※週末は早めに売り切れることも。

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スライス&底面 

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11月5日ラジオ=FM「J-WAVE」でお話をさせていただきました。
★当日の放送一部を こちら でお聴き頂けます。

(画面の中央△がスタートボタン、右下ラッパマーク隣の長い△がボリューム調整)
◎(J-WAVE公式サイト「BOOMTOWN」」)
でも概ねの放送内容がご覧戴けます。


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posted by あんころりん at 09:50| 東京 ☁| Comment(12) | TrackBack(0) | 中野区・杉並区・武蔵野&多摩地区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あんころりんさーん

福まん!ですね!
あー、あの「全身はじっこ」な歯ごたえが
よみがえります。
2個いっちゃったら4個くらい一気にクリアしますね。
自分で引き受けないから無責任になっちゃうけど、
やっぱりなくなっちゃ困っちゃう。リンダ。

断面だけでなく、スライスもナイスなショットですね。
化粧箱の真っ赤なふたと、淡い焼き色の福まんとの
コントラストもすてきです。

そんなこんなで、やっぱりなくなっちゃいやですね。
「再開発」って、なんだかなあ、です。
Posted by ぺなぞう at 2008年12月02日 12:04
ああ〜「にくのおおいおおのくに」芝田山親方の本に出ていたお店ですね!
無事どこかで引き継がれることをお祈りしましょう、まだ活躍できる機械のためにも。
Posted by kozue at 2008年12月02日 16:52
その機械見たことありますよ。
一軒は福岡市の大丸です。
大昔から大丸饅頭として売ってました。
子供のころこの機械を見るのが好きでしたよ。
一時期なくなってたのですが、近年復活しました。
もう一つは京都の清水寺のお土産屋さん。
場所はうるおぼえ。屋号も忘れました。

この手の饅頭はほんとおいしいですよね。
Posted by にゅうとらる at 2008年12月03日 07:12
ぺなぞうさん
先日はありがとうございます。
福まん、気に入りましたか♪あっさりしていいよね。再開発はあまり具体化していないみたいなんだけど。ご主人も売れたらやめよう、と思っているようにお見受けしました。まだすっごくお元気なのになあ。充分働いてらしたから仕方ないけどちょっと残念。でも売れるかしらん?
Posted by あんころりん at 2008年12月03日 09:09
kozueさん
おお、出たなナイス回文!わははー。
機械は(いやご主人も)まったくもって現役ばりばり。ゆっくり眺められる場所の方がデモの効果が活きるでしょうけど。出来れば町中で継いでくれたらな、と。
Posted by あんころりん at 2008年12月03日 09:14
こんばんは〜。
リンク&TBありがとうござりました〜。
こちらのお店、素朴なんだけど、むにゃむにゃって感じでしたが、閉店しちゃうんですね。
なんだか、残念。
中央線に乗っていると、あの駅近くの焼き鳥やさんの香が車内にジュージュー漂ってきたりしているお店もなくなってしまうのでしょうかね。
残念でたまりませぬ〜。
せめて、あの機械がどこぞで活躍をしてくれることを祈るばかりです。
Posted by まりたま at 2008年12月03日 21:45
福まんじゅうに似たおまんじゅう、地元にもありますが、中身も同じようなものなのかな?
硬くなったときにトースターで焼き戻すことは気付きませんでした。買ったときにやってみよう。
長年続いたお店がなくなるのは寂しいですね・・・。
Posted by いもすけ at 2008年12月04日 06:27
にゅうとらるさん
初めまして コメントありがとうございます。
お返事が遅れてすみません。
大丸饅頭!焼き印が大丸ってかわいらしいですね
。おそらく昭和40年代頃に普及したのでしょうか。こういう作業って子供には魅力的です。
Posted by あんころりん at 2008年12月05日 09:02
まりたまさん
コメントありがとうございます。閉店時期は決まってないようです。そもそも再開発そのものがどうなることか。でも万が一機械を買うという人が現れたらやめちゃうのだと思います。あの辺一帯はぜひそのまま残して欲しいですよね〜。あの焼鳥屋さん、私が通学してたことからまったく変わらないんです。
Posted by あんころりん at 2008年12月05日 09:06
いもすけさん
おお、やはり北から南まで全国的に散らばってますか。中身も生地もいろいろみたいですね。私はこの福まんじゅうのやけにあっさりした味がとても好き。最近ほんとに古い町並みをいじることが多くて昔ながらの店もなくなることがしばしば。行き損ねた喫茶店が続出で残念です。
Posted by あんころりん at 2008年12月05日 09:10
芝田山親方の本には似たような白あんの饅頭の紹介があります。

兵庫県豊岡市の鹿まんじゅうです。
http://green.ap.teacup.com/gogodango/409.html

親方好みのお菓子のようですね。

この手のまんじゅうは他にも
平塚の都まんじゅう
http://www.shokonet.or.jp/hiratuka/meisan/22.miyakomanzyuu.htm

全国全て網羅まではいきませんが、各地の都まんじゅうの紹介です。(ほとんどリンク切れしていますが・・・)
http://bug.org/~momo/food/miyako/

京都ではロンドン焼きと呼ばれているそうです。
http://www.shinkyogoku.or.jp/omise/londonya/index.html
Posted by 笹団子 at 2008年12月08日 23:18
笹団子さん
豊富な情報量はさすがですね。ありがとうございます。柴田山親方の本は皆さん利用してらっしゃるんですね〜。実際に食べてきた中のチョイスであることがよく伝わる楽しい本ですが、私も見習いたいモノです。
Posted by あんころりん at 2008年12月10日 08:44
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