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柚子みつの錦玉「うづ潮」  フワンフワンの「ゆず餅」、
幻の「柚子みつ」


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……和菓子を日々楽しんで頂けたなら…

谷根千こと谷中・根津・千駄木
いつ行っても新鮮なオドロキに出会える町。

なかでも老舗の 「喜久月」そして「谷中岡埜栄泉」。
この二軒の和菓子屋は目新しいことを・・・

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・・しているわけでもないのに、
毎度ワクワクさせてくれます。

ここ数ヶ月、谷根千エリアに出向く機会が多く
両店ともにかなりの頻度で訪れました。

どちらもこのブログにたびたび登場しているし(リンク先は下段に)
拙著「東京 いとしの和菓子」でも紹介させて頂いた。
(不粋ながら)自分的確率としては、
千に一つあるか、というお気に入りの店なのです。

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二大名物「ゆず餅」と京白味噌風味の「あを梅」 

それがほぼ隣り合っているのだから(隣り合っているからこそ)
谷中、なかでも上野桜木辺り、お菓子の質の高さがうかがえます。

大正6年創業、主に茶席用などの注文を受けて
上生菓子を多く調製する「喜久月」。
ここの通年のお菓子ゆず餅がすんごく好き。
柚子のお菓子”に目ざめるきっかけにもなった。

天敵?の如く嫌っていた“求肥”にしても
水飴を用いずにこしらえるこのお菓子に出会わなければ
未だに敬遠していたのではないか、と思います。
つまり柚子風味も求肥もゆず餅をなくしては後がない。

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自家製蜜漬けの柚子を練りに練りこんだ求肥 

さて。 この“ゆず餅”のベースとなっている柚子。
喜久月では、柚子が旬を迎える12月になると
毎年おなじ“原木”から収穫した実を
ひとつひとつ手作業で丁寧に皮を剥いては刻み、
上質の砂糖で蜜漬けにする。
その数なんと数百個。

四代目ご兄弟が、年末の多忙を極めるさなか、
それこそ必死になってこの大変(面倒)な作業、
剥いては刻み…を数日間くり返すのだそう。

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柚子羊羹も美味 

ちなみに、
柚子の原木、ってのがもはや稀少な存在。
多くは接ぎ木なんですってね、柚子。
この原木にもしものことがあったら、喜久月伝統の味にも関わる。
ああ、埼玉県越生に生えているという柚子の木さま、
どうか末末永くガンバってね。

長い前置きになりましたが〈柚子みつ〉、です。
話には聞いていたけれど、
今年ようやく手にすることが出来たのです。

ふたを開けると…おっと。
とろ〜んとした金色の液体は口ギリギリまで目一杯。
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ワンボトルに溢れんばかり。おおよそ235gの凝縮した柚子の秘薬? 

口にしてみれば  ニガうま〜!
激しく分泌する口中内唾液…じゅわ。
ゆず餅ではほどよく抑えられていた、柚子皮独特のほろ苦さ
これが思いきり全面飛散、、強力です。
苦みの効いたオレンジピールやママレードを好むヒトにとっては
もうたまらない。

喜久月」の〈柚子みつ〉にいつ遭遇できるかは運次第。
一年分のゆず餅用に、冬にまとめて蜜漬けにした柚子。
は余さず使うわけですが
液体の方はすこ〜しずつ、ですが蓄積される。
それが溜まりにたまると、常連さんへのサービス感覚で販売。
出した分売れてしまえば、はいおしまい。

なので。
思いがけず、ガラス棚の上に並んだ小ボトルを見つけた時の
喜びったらありません。

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5〜6月は〈あを梅〉の繁忙期。ゆえに喫茶処はおやすみ

その前の週まではそぶりも見せず、突然登場。
おそらくこの後、半年以上は店頭に並ぶこともないのでしょう。
通い詰めなければ出会う確率はきわめて低い。

例の松屋籐兵衛の“福耳”同様、いやそれ以上に
予約はおろか店でも予想がつかないようで
訊いても“年に一度かせいぜい二度…”と答えあぐねてました。

手にする確率があまりにも稀なので騒がれることもなく。
店にとっては“余り物”で稼ぐ気は毛頭ないから宣伝もしない(出来ない)しね。

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喜久月の隠れた名菓、みそ饅頭 
むちっとした小麦粉生地に京味噌の香り

濃密な柚子エッセンスをボトルに溢れるほど詰めちゃって。
この贅沢な旬のしたたりはなんと157円!

とろーりとした蜜は、
ジャムのようにパンやヨーグルトにもぴったり。
ソーダやお湯で割っても良さそう。

お気に入りのいただき方は、寒天にかける“みつ豆風”。
フレッシュな柚子の香りが
キュンとしたほろ苦さと共に鼻腔にぶわっと抜けていく。

さて、これでどんなお菓子を作ろうかと考案中。
やはり水羊羹かなあ…

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寒天に柚子みつ、トッピングは〈うづ潮〉スライス

まさに甘露カンロ
言うなればこれも切り落とし。なんてゴージャスな副産物でしょう。

ヒトはしばしばこうしたレアな切り落とし的なるモノ
不思議なほど特別な価値観を見いだしてしまうのだ。
ワタシだけ、っていう親密さに優越感も加味されるんだろうけど。
それを差っ引いてもこの柚子みつニガうま〜♪

そして、この時期ならではの柚子みつを使った生菓子、
錦玉〈うづ潮〉ももちろん獲得♪

さらに凝縮された甘い柚子の風味が楽しめます。
うづ潮〉を少々先ほどの柚子みつ寒天にトッピングしてみたら
寄せては返す“ゆず〜〜〜〜”の波が押し寄せた。
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初夏の定番、水羊羹も大変おいしく頂きました。
夏もまた良き和菓子の季節。

・・・・
ところで、フツー「喜久月」で6月といえば〈あを梅〉なんだけど。
ま、そちらは通年おいしく頂けますから。

ああ、レアな切り落としなるモノに弱いワタクシったら。
紛れもないタダの俗物です。

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感動の『みそ饅頭』と理想の『喫茶』
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★おまけの話★
人気のエリアだけあって、先月は根津谷中関連の仕事が数本。
5月放送のJ-WAVEの番組も@根津谷中。
当初、喫茶処に「喜久月」を紹介するつもりだったのですが
じつは長年いらした職人さんが退き現在お二人だけでの菓子づくり。
時期的にあを梅の注文をこなすだけでもう目一杯で喫茶処はお休み。
取材の方はお願いできなかったのですが
その代わり?長年念願だった〈柚子みつ〉に遭遇できたというわけ。

ところで、エビでタイを釣るつもりはなかったのですが、
ご挨拶がてらにとたまたまお持ちした新茶たった一袋。
恐縮されて「これで商売しているわけでないので」となんと4本買ったらさらにおまけで2本頂いてしまった。
棚の上にあった柚子みつを総ざらい。買い占めていたならちょっと申し訳ない。でも。すんごくうれしい〜!! せっかくだからお裾分けするつもり。喜んでくれる方でないとバチが当たる。

★ぽち情報★
☆季刊誌「蕎麦春秋」四月号にて蕎麦店レポート(「あさだ」「更里」)を書いてます。
●店のデータ
・「喜久月」台東区谷中6-1-3  火休 9時〜18時

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