豆好き、カステラ好き必食の“どら焼” 自家製に感激“赤門丸ボーロ” 小ぶりの“ゆず餅”
☆東京の和菓子めぐり、下町歩きに必携の一冊！
『東京 いとしの和菓子』は
紀伊国屋書店ほか全国書店、Amazon 等で好評発売中。
本郷、 東大赤門前の こぎれいな和菓子店「扇屋」。
赤門餅や文学散策など
東京大学に因んだお菓子が知られています。
しかしながら「純 長崎カステーラ本舗」だって…
↓よかったらクリックを！↓
人気blogランキングへ
（↓小さな画像はすべてクリックで拡大できます♪）
・・・ことは案外知られていません。
実際、お店に入れば
「純 長崎カステーラ」の風格ある額がバーンと正面に掲げてあります。
にもかかわらず
つい最近までその重要性をちいとも判っておりませんでした。
ま、以前は長崎カステラに興味なかったし。
純長崎カステーラ、半斤＝簡易包装バージョン
昭和25年、本郷で創業。
なんと！初代は長崎出身、松翁軒で修行したカステラ職人です。
砂糖の倍量の卵を使用するというその味は引き継がれ
いまも年季の入った大きなガラスケースには
焼きたてらしき大きなカステラがどーんと並んでいる。
家庭用に半斤5枚切も販売しているし、
頼めば新たにノンスライスの半斤を切り分けてもらえる。
このあたりさすがカステラエキスパート。
羽二重もちに柚子を練り込んだ冬の名物“ゆず餅”
さて、東大赤門は言うなれば観光名所。
その真向かいにあるお菓子屋が土産ものをこしらえたとしても何ら不思議はありません。
東大をモチーフとした「赤門餅」はきなこをまぶした黒糖わらび餅。
白あんと杏を包んだパイ菓子が「いちょうの舞」。
どちらもを数年前に頂いたときは
（失礼ながら）“万人向け”という印象しか持ちませんでした。
日持ちも良いし遠方からの客にとっては嬉しい東京みやげに違いない。
「加賀の氷室」くず粉と杏とこしあんを用いる、春夏限定で冷凍可
その後メディアで紹介されていた季節菓子
「加賀の氷室」や“ゆず餅”、柚子饅頭も自腹切って食したけど
残念ながら我がバカ舌では大感激！に至らず。
そう、率直に言って
ワタシ的に以前の印象は？だった、扇屋さん。
が飽くなき挑戦は無駄ではなかった。
（って、お菓子買って食べてるだけですが。）
いや～、こんなすンごい隠し球があるなんて。
思いがけずにドツボにはまったのは
どら焼。です。
やはり自分の目で見て惹かれたものを選ぶって肝要。
一見 お花の焼き印以外はごくフツーに見えるどら焼です。
が、さっすが純長崎カステラ本舗。
ふんわり柔らかな焼皮はあっさりしたカステラの如く。
とりわけグッときたのはその小豆粒あん。
はじめて食した際は（ひょえ～！）
ほろっ。豆嫌いにはけっしてオススメ致しません
なんといっても抜群に豆の香りが高い。
渋抜きもほどほどに甘さを控えて、
豆粒もなるべくつぶさずに煉りあげている。
しかも、どら焼餡にありがちなツヤがないのです。
いかにも水あめや寒天などが効いた
保湿系ツヤツヤ餡とは異なり、
見た目もサバサバ（？）して素顔のまま～ってかんじ。
赤坂「塩野」のどら焼は寒天使用で“しっとり保湿系”
ところで材料表示は“小豆煉餡”。
他の菓子は“北海道産小豆”とあるので……気になる。
一応ナイフカット断面
いずれにせよ。
ここまであっさりした豆っぽいあんのどら焼ははじめて。
おそらくはふんわりした純長崎カステラ的焼皮に合わせて
しっかり煉りあげた（水分を飛ばした）と思うのですが…
何にせよ豆好きにはたまらない野趣に富んだ風味です。
もちろん基本の“カステーラ”も好き。
（一般の和菓子店製に比べても）甘さ控えめでふんわり、卵の風味が豊か。
淡い卵色の純長崎カステーラ
そしても一つ…「赤門丸ぼーろ」！
東京で丸ぼーろを自家製する和菓子屋があったのか。
（ワタシは知らない。）
まさしく純長崎カステーラ本舗ならでは。
ムぎゅっと密度あるわずかな弾力と素朴な歯ごたえが同時に味わえる、
そんな丸ぼーろです。
ご近所ベーカリー「 明月堂の甘食」と食べ比べるのも悪くありません。
赤門が描かれた袋に入った10個入り丸ぼーろ
本郷「扇屋」。
近ごろはここのカステラ族のために東大赤門前まで足をのばします。
すべてのどら好きが（大感激！）って粒あんorどら焼ではないかもしれない。
が…
万が一（おおっっ！）て思ってくれる方はご一報ください。
マイノリティであることを共有できますから。
秋冬の味“ゆずまんじゅう”小麦粉入り薯蕷饅頭
●過去のカステラ関連記事
・岩永梅寿軒 ・本郷三原堂 ・香風祖師谷店 ・明月堂の甘食
★おまけの話★
１：九州、とりわけ佐賀に多い丸ボーロ、甘食のルーツとも言われています。
東京では新宿高島屋銘菓百選で丸芳露（北島製）紀ノ国屋で村岡屋製を販売してました。
２：和菓子屋のカステラが好きになったのは最近のこと。
近ごろは和菓子屋で見つけると買ってしまいます。
扇屋がカステラエキスパートというのは じつは本郷三原堂の女性社長から伺って知ったのです。
自分の興味次第でお店の印象って変わるモノ。
３：ひき続き「東京のお菓子を歩く」という企画を読売文化センターでやってます。
東京の和菓子屋さん巡り（withあんころりん）に 興味ある方は問い合わせてみて下さい。
「東京のお菓子を歩く」
読売文化センター本部 （03-3642-4301 ）
または京葉・金町・横浜・横須賀の各センターで
●店と菓子のデータ
・扇屋
・どら焼き：189円（砂糖 小麦粉 玉子 蜂蜜 小豆煉餡 クロレラ抽出液
・赤門丸ボーロ：10個入840円（小麦粉 砂糖 卵 蜂蜜 コンデンスミルク 膨張剤）
・カステラ：半斤から（砂糖 小麦粉 玉子 蜂蜜）
・ゆず餅：（秋冬）８個入り（砂糖 羽二重粉 トレハロース 北海道産小豆 柚子）
・加賀の氷室：（春夏）ひと箱（砂糖 杏 くず粉 北海道産小豆 水飴 増粘多糖類）
・ゆずまんじゅう：（秋～）（砂糖 小麦粉 上用粉 大和芋 北海道産小豆 柚子）
☆☆あんころりんの本のご案内☆☆
＊高 由貴子著
『東京 いとしの和菓子 あんころりんのおやつめぐり』。
カラー写真も美麗
表紙(帯別）です♪
“いますぐ行きたい東京の和菓子屋さん、パン屋さん”を満載。
便利な地図も好評です。
東京のおやつめぐりをご一緒に。
和菓子の楽しさを再発見する
小さな旅に出かけませんか。
↓よかったらクリックを！↓
人気blogランキングへ
【千代田区 文京区の最新記事】
- 栗むし羊羹つぶあん 神田三原堂
- ゑちごや おはぎ くず桜 切り餅
- 神保町 ささまの 草だんご、桜餅
- 一幸庵の さくら餅～餅皮白焼こしあん
- 一幸庵の さくら餅 薄墨桜と道明寺さくら
- 一幸庵の 桃のお菓子“西王母”
- 東京 和菓子薫風の 焼きとうもろこしのきんつば、赤えんどうのきんつば レモン山椒..
- 一幸庵 1月3、4週目のお菓子～鬼遣、金縷梅＆Cafe竹早72
- 一幸庵 1月2週目のお菓子～未開紅、臘梅、福梅、寒中梅、寒中花、老松
- 一幸庵 1月1週目のお菓子～花びら餅、十二支菓子、勅題菓、東天紅
- 神田三原堂/ベストスリーに入れたい苺大福～桜もち、桜寿最中もいとよろし
- 神田/「珈琲専門店エース」コーヒーとのりトースト
- ああ、春のかほり～小石川「一幸庵」の"春告ぼた餅" 月のかぞえ歌-如月
- 8年ぶりの復活！一幸庵「月のかぞえ歌」10月は“焼栗と大納言小豆のタルト”
- 神保町/駿河台下「さゝま」の木の芽田楽、清流～薫風の菓子たち
- 茗荷谷/一幸庵～葛の菓子、青梅、四葩の花など…6月訪問記
- 小石川/一幸庵～菱葩たる「花びら餅」と東西１５店の「はなびら餅」勢揃い
- 小石川/一幸庵 「顔見世」～外郎製
- 残暑御見舞 京華堂利保「碧空」～一保堂「嘉木」丸の内店
- 千駄木/ホームベーカリー リバティ～ピーナツパン、あんドーナツ、ぶどうパン・・く..
イラストレーター森本美由紀さんのオフィシャルブログを立ち上げました。
気に入ったらご支援を
ささはたドッとこむ
↑無責任精神旺盛
あんこはあまり甘くなく、しっとりしてない方が好きなので、今回のどら焼きは私も好みかもしれません。
でも、ボーロもカステラもおいしそう。
みんなおいしそうです、結局・・・。
コメントありがとう♪
最近抑え気味に書いてたけど、今回は初心？に戻って口語体モード（笑）。
このどら焼の餡はむしろ鯛焼きにベクトル向いてるかんじ、きぬさんも気に入るかもしれません。
ボーロはご家族全員でイケルと思います。素朴だけれどそこが良いんですよね。
バーチャルお散歩、ブログで楽しんでくれたら最高に嬉しいな～。
このどら焼きの餡、すんごく私好みに見えるのですが・・・。ううん、絶対私好みだわ。食べてみた～い！
私はあまり食べませんが丸ぼーろはこちらでもよ～く見かけますね。
本郷「扇屋」さん、リスト入り～♪
扇屋さんですか！赤門から横断歩道をわたって30秒？位の近さですが・・・・あんころりんさん同様，「足を運ぶ気になれない」お店でした．どちらかというと少し遠くの「一●庵」兄弟2店が「ここにあれば！」と思っていましたよ．どら焼きは盲点です．餡の具合から察して・・・下町の「鯛焼き」好きの心をくすぐる餡の様な気がしますね．
越後屋若狭さん「くりきんとん」「秋しぐれ」(栗＆小豆でかぶっていますね・・・・）本所に注文し，自宅で抹茶とともに頂きました．至福の一時でした！平日は外出出来ないので高島屋には「紫野源水」の生菓子注文したのですが・・・・こちらもミラクルヒットです．和菓子＝京菓子であることを再認識（他地方にももちろん美味しいお店はありますですハイ）．和菓子ワールド奥が深いです．
私もいもすけさん、お好きだと思いまーす。
はい、丸ボーロはそちらでよく見ました。端から全部味見したかった（笑）
そうそう先日「味のくらや」が伊勢丹に出てたので、ねりくりとふくれ菓子を獲得しました！
宮崎の店と同じように蒸かしたてが買えて大満足。店員さんに思わず「宮崎のお菓子大好きなんです～」とアピールしてしまった私です。
＞「足を運ぶ気になれない」お店でした
正当派のカステラをあまり宣伝してないのがもったいないと思ってしまいます。おみやげ向菓子を、お茶菓子にわざわざ買おうとおもいませんものねえ。
越後屋若狭、そんな感想を伺うと、久々に行きたくなります。秋しぐれ、さぞおいしいでしょうね。
扇屋さんなんですが、カステラとどらやきは知りませんでした。 結構、仕事でよく前を通過してそのたびに「いつかは・・・」と思っていたお店だったのです。
どらやきは通常、お土産・お使い物向きに餡に水飴を加えて保存しやすくしているようですが東京でどらやきに水飴を加えないのはうさぎやさんくらいしか知りません。（もっとあるでしょうけど） それだけ賞味期限・消費期限は短くなりますがうまさはアップするでしょうね。（釈迦に説法でしょうけど（笑）
そうなるとカステーラの方も期待が持てますね！
本郷三原堂の社長とお話されたなんてまた取材でしょうか？
もしかしたらうさぎやさん仕込みの粒あんなのでしょうか？
あんころりんさんのブログで見た
韓国お菓子を探しあてたので
今度は、また、
和菓子を散策します。
豆っぽい小豆と、黄色いカステラ
好きですね。
良いですね。
やっぱり本郷ってすごいところだ。
文京区はすごいですね。
文京区だけでも、本ができそう。
本郷周辺は便が良いし私好みのお店が集まっていますから、自然と紹介する機会も増えるようです。賞味期限の短い“うさぎや”であっても上野と阿佐ヶ谷は水飴を用いていますから、いずれにせよ保湿を要する傾向にあるのでしょうね。
三原堂さんとは別件でお会いしたのですが、ステキな女性でしたよ。
コメントありがとうございます！
そうです、カステラと豆好きに試して頂きたい。そして感想を伺いたいものです。
文京区はホントに和菓子とパンの宝庫ですね～。
そしていまさら、どら焼きの粒あんに釘付けになっていますーーーっ！！！
ご丁寧にありがとうございます。
＞釘付け
あ、やっぱり（笑）色、イイでしょ。編んでみる？
はじめまして。
たまたまこちらの記事を目にしたのですが
あまりにびっくりしたのでコメントさせていただきます。
扇屋さんの近所で働いていて、
ふらっと入って買ったどらやきに一目ぼれ。
それ以来、たびたびどらやきを買っています。
でも、扇屋さんの初代が長崎出身で
松翁軒で修行されていたとは全然知りませんでした。
（丸ボーロを東京で見かけることはほとんどないので
珍しいとは思っていたのですが・・・）
私は長崎県出身で、カステラは松翁軒のものが一番好きなのです。
とてもとてもびっくりしました！
舌って自分で思うより敏感なのかもしれませんね。
今度はカステラを買ってみようと思います。
はじめまして、こんにちは。
扇屋どらやきのピンポイントファンがいるなんて、ワタシもびっくり！です。
ご近所にお勤めで、しかも長崎ご出身なんてすごい偶然。思わぬところで松翁軒の味が繋がるなんて食の記憶や味覚ってすごいですね。
こんなコメントいただくとブログやっていて良かった～とつくづくウレシクなります。
丸ボーロに注目されるなんてさすが！カステラを召し上がったご感想も伺いたいです。
ホントにステキなコメントありがとうございます♪