味のくらや《ふかふか》、大迫もち店の《ねりくり》と作業場
☆東京の和菓子めぐり、下町歩きに必携の一冊!
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紀伊国屋書店ほか全国書店、Amazon 等で好評発売中。
みなさん、“ねりくり”を知っていますか?
(ワタシは知らなかった。)
柔らかいけれどモっチモチ。
きなこをた〜っぷりまぶした“さつまいものお餅”のことです。
“餅”とは言ってもさっぱりした口あたりで・・・
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・・
お芋好きなら(でなくとも)一度は食したいライトな餅モノ。
素朴な餅菓子がみなそうであるように
“ねりくり”もまた生鮮度がカナメとなる
宮崎にある昔ながらのポピュラーなおやつです。
先日、蒸かしたてホヤホヤの《ねりくり》に
思いがけなく新宿伊勢丹催事スペースで再会♪
宮崎の餅菓子店「味のくらや」が実演販売していたのだ。
伊勢丹新宿店地下一階のフードイベントにて
迷わず蒸したてをふた包み買い求め
ひとつは徒歩圏内の知人への手みやげに持参、
その場で一個いただきホカホカのおいしさを実感致しました。
からいも団子
その後自宅で《ねりくり》と《からいも団子》をあらためて堪能…
と言いたいところですが。
心ゆくまで味わう前に神事のお供物にしたため
きなこごとすっかりお線香臭くなってしまった。とほほ。
ともあれ
“ねりくり”とは宮崎弁でつき混ぜること。
つきたての餅にさらに蒸かしたさつまいもをつき混ぜて
きなこと砂糖をまぶして食べるおやつ、も《ねりくり》で
「味のくらや」ではねりくり生地で粒あんを包んだのを《からいも団子》と呼んでました。
一方の《ふかふか》はいわゆる“ふくれ菓子”
−九州地方に多く見られるふんわりと膨らんだ黒糖味の蒸し菓子−です。
九州のスーパーに並ぶふくれ菓子たち。あずきふくれなんてのもある
右:ヤマザキ《黒糖フークレエ》商品分類は和菓子
余談だけど“ふくれ菓子”の大量生産普及版とも言えるのが
スーパーにも並ぶヤマザキ《黒糖フークレエ》でしょう。
フークレエ=ふくれ、って気が付いたときのマニアックな喜びったらありませんでした、はは、。
そんなふくれ菓子好きなワタクシ
伊勢丹の片隅に並んだ《ふかふか》に目は釘つけ。
凝視していると宮崎からの販売員さんは「触ってみてください」と。
おお、温かい!ちゃあんと蒸かしたてほっかほか〜だ。
おいしいですよ、と薦められ「はい!宮崎でも買いました〜」と
勢いよく反応してしまいました。
フワンフワンの《ふかふか》〜
そう、宮崎滞在時にもJR宮崎駅脇の「味のくらや」で
出来たてホやホやのあったか〜い《ふかふか》を買ってるのだ。
気泡をたっぷりふくんだフワンフワンの蒸かしたてが
おいしくないわけがない。
サーフトリップの最中、家族と取りあいながら食べた忘れがたい味です。
JR宮崎フレスカ店(駅ビル)に並ぶふかふか
宮崎ではもうひとつ
串間市の温泉施設にあった“ふかふか団子”と銘打ったものもおいしかった。
すっかり冷めていたけれど、こちらもあっという間に胃袋に消え去った。
ちなみに串間製も「味のくらや」も材料に牛乳を用いているせいか生地がしっとりと柔らかでした。
「串間温泉いこいの里」オリジナル《ふかふか団子》
で、伊勢丹の《ふかふか》ですが
その場でラップを剥いてかぶりつきたい衝動をぐっとがまん。
黒糖の香りもやさしい、軽やかな口あたりは宮崎と変わらず。
手作りの温かさをいま一度自宅で堪能しました。
ところで
“ねりくり”ねりくりと騒ぎたいのは
「大迫もち店」の《ねりくり》と《竹の皮だんご》のため。
始めて食したこれらがうまかった!のだ。
どちらも宮崎在住、いもすけさんからの宅急便でした。
きなこたっぷりのねりくりは
前日製造であってもむっちりシコシコとした歯応え。
あっさり素朴な味のあん入り(からいも団子)もまた格別。
想像以上に手作り感溢れるフレッシュな味わいに軽く衝撃受けたのであります。
竹の皮だんご
《竹の皮だんご》はねりくり生地にあんを入れて竹の皮に包んで蒸し上げたもの。
形態はだんご状でなくむしろ棹ものに近い。
これまたあっさりした粒あんと自然な芋風味の餅のバランスは絶妙。
そしてとうとう7月には宮崎市内の「大迫もち店」まで訪れてしまった。
その店構え、というか作業所の渋いこと。
店先を眺めるだけでも嬉しくてたまらないうえ、
おかあさん達が手作りするねりくりにかぶりつく幸せったらない。
「大迫もち店」奥の作業場で《あくまき》を手作りする熟練のおかあさん
出来たてはとろ〜んと柔らかで、丸くなってなんかいられないほど。
やさしい口あたりで結構なボリュームだっていうのにきなこをまぶしながら夢中になって食べてしまった。
そして、予想通り翌日のすこし締まったモノはさらに好きな歯応えでした。
いずれも餅米オンリーの餅に比べても、食べ心地ははるかに軽やか。
さつまいもを含有しているだけあってもたれることもなく。
おそらくカロリーだって低めではなかろうか。
ねりくりあん入り右:出来たてのあんなし、モチモチとろんと柔らか
大迫もち店が東京出店することはない、きっと。
次回「味のくらや」が催事出店する機会には今度こそしっかり味わおう、
ねりくりとからいも団子。
あるいは再度宮崎サーフトリップを敢行すべきか。
大迫もち店
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●過去の宮崎県記事●
・うみのパン〜飫肥(大迫もち店の草餅登場)
・鯨ようかんと饅頭食い人形を訪ねて〜佐土原
★おまけの話★
この年末に10月と7月の話を書いているのは(やり残した感)を払拭したい,という気持ちから。
東京でふくれ菓子的なものはデパートの物産展(黒糖アガラサーとか)や地方のアンテナショップ(鹿児島等)に於いても見かけます。
そもそも宮崎のふくれ菓子については拙著『東京 いとしの和菓子』でも書いており、 本の所収エッセイで紹介している新宿みやざき館KONNNEにはひと切れパックで珍しい“白”やシナモン味もあり ビギナー(?)にはオススメ。
&KONNNEで常時販売している「味のくらや」製《日向夏ようかん》のリピーターも自認してます。
ところで「味のくらや」は《ねりくり》と《からいも団子》を商標登録出願中。
果たして許可されるのだろうか?
大迫もち店:衝撃的に美味なよもぎ団子たち
★店と菓子のデータ
●味のくらや ※からいも団子、ねりくりは取り寄せ可
・からいも団子(@伊勢丹):あんいり、あんなし(ねりくり)(甘藷、餅米、小豆、砂糖、黄粉)
・ふかふか(@伊勢丹):500円(小麦粉、牛乳、黒砂糖、卵、膨張剤)
・ふかふか(@宮崎フレスタ店):350円
●大迫餅店(創業40年位?祝餅・セング餅加工):宮崎市江平東1-4-17
・ねりくり(団子類):100円(餅米、米粉、メリケン粉、さつまいも、黄粉、砂糖?)
・竹の皮だんご(頂き物fromいもすけさん♪)
※草餅などスバらしい味わい。
*高 由貴子著
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あったかいふわんふわんのふかふか、想像するだけでも頬ずりする手つきになっております。
地元にいるとあって当然のものが他所ではないことってあるんですよね。それに驚いたりして。
「ふくれ菓子」はホントどこでも見かけますもんね。今ではプレーンはもとよりいろ〜んな種類の「ふくれ菓子」があるんですよ。
ハハハ、笑っちゃったのは“大迫餅店”は東京出店することはないだろう・・・ってこと!
はい、きっとないと思いますね。
しかし、あんころりんさんに気に入ってもらえて本当にうれしゅう〜ございます!(私が作ってる訳ではありませんが)
「ねりくり」はきっと誰でも作る事できるんじゃないでしょうか?是非是非興味をもたれた方挑戦してみていただきたい。素朴〜な昔のお菓子って感じ、ですよね?
あんころりんさん、是非とも宮崎サーフトリップ敢行してください〜! 待っておりまする〜♪
「ねりくり」も「ふくれ菓子」もアンチ甘党である私好みの予感がします.伊勢丹に行く際,催事スペースを必ず覗いているので,見ているハズなのに・・・・まったく気がつきませんでした.もしかしたらあの人だかりで詳細が見えなかったスペースだったのでしょうか?残念です.
あん無しバージョンの存在はかなり貴重ですね.「かるかん」なども餡無しのバラ売りを望むくらいなので・・・・.今度みかけたら試してみたいです.
凌駕D1
中世の交易地だった九州だからでしょうか?砂糖の産地だからでしょうか?黒糖を使ったお菓子を多く感じます。
アンテナショップやデパートの催事で見かけたら挑戦してみたいと思います。
HP見ると催事に時々出ているようですね。私は今回初めて遭遇して結構コーフン。物産展でよく蒸しパン系買うけど、ふわふわはヒットでした。頬ずりして、ペットにしたい(笑)。
その節はホントにありがとうございます。記事内容はとっちらかちゃって猛反省。大迫餅店についてもっときちんと書きたかったので結局やり残した感は払拭されないまま、です。
ねりくり、寒い時期なら一層おいしいでしょうね。作り方はネット上にたくさんありますね、いつか試してみたいです。
サーフトリップも良いけど、こちらでもお待ちしてます。ふくれ菓子は確かに鹿児島が豊富でしたね。ねりくりという言葉に関しては宮崎弁なんですね。鹿児島だと何名義なんでしょう。
>アンチ甘党である私
え!そうなんですか、てっきり和菓子好き餡すきなんだと思っていました。
味のくらやも大迫餅店も数にかかわらずあんなしあんいり選べますよ。
ふかふかもあっさりしています、甘いモノ嫌いで割とイケルかも。
鹿児島などお菓子にはお芋を用いるのが基本ってかんじがするくらいです。黒糖モノはとりわけ鹿児島に多いようですね。半生っぽいものがとくいおいしく感じます。
次回はぜひ、お試しアレ。
>え!そうなんですか、てっきり和菓子好き餡すきなんだと思っていました。
よ〜く言われるのですが・・・・誤解を恐れずに申し上げると,甘いだけのお菓子は苦手,基本的に「ほとんど甘くない」食べ物が好きです.しかしながら・・・・美味しいものならば食べれるのは事実.矛盾しているようですが,甘くても美味しい物がある事を「美味しいお菓子」で知りました.従いまして・・・・餡子より餅菓子ずき,朝生菓子好きな所は基本的に変わらず,餡の美味しさも開眼したという所でしょうか?
直近では紫野源水さんの生菓子を頂き,餡の瑞々しさ,口溶けの良さに驚き,嘯月さんの餡の地味深さに感動ですが・・・・,やはり真の甘党である母の様に来るもの拒まず・・とは行かないようです.
やはり美味しい餡は甘みがべたっとしておらず,口の中に残らないので好きですね.
高島屋で緑菴さんの生菓子申し込みました!今から楽しみです.和菓子はただいま勉強中です.
ではでは
ご丁寧にありがとうございます。
繊細な味覚でらっしゃるのがうらやましい。お菓子好きでも砂糖掛けやアイシング、フォンダンなどを好まない方は多いようです。ひきかえ私は年を追うごとにそういった甘いモノをより好むようになり棚を開けると砂糖掛けばかりが並んでます。まったく行く末が我ながらオソロシイ。緑庵のお菓子楽しみですね。
応援ポチポチ!
お久しぶりです!kekoです。
美味しそうすぎてクラクラしてます。
芋あんど蒸し菓子・・・最高の組み合わせですね♪
また遊びによりま〜す!!
記事の内容と関係ない話で恐縮ですが、今年最後の挨拶とさせていだたきます。
ありがとうございます。
kekoさん
ご無沙汰です〜、コメントとっても嬉しい♪です。
お芋や蒸し菓子っていつになっても魅力的。kekoさんは今頃はきんとんづくりに励んでいらっしゃるのかな。来年もよろしくお願いします!
ご丁寧にありがとうございます。
こちらこそ今年はお世話になりました。
どうぞ良い年をお迎え下さい。
ご名答です!よくぞ、お分かりで♪
ただいま、栗きんとんが出来上がりましたよ〜。
今年のはねっとりきんとんではなく、かなり芋感の強い、ホクホク仕上げ。栗は定番ですが、明治屋さんの甘露煮のビン詰めを使用しました。
黒豆も500グラム煮ましたよ〜!
明日は伊達巻作ります。
来年もあんころりんさまのブログを楽しみにしています!
では良いお年を!
あ、新年明けちゃった(笑)。
今年もよろしくお願いいたします。
つい先ほどまで「ゆく年くる年」で除夜の聞いていました。kekoさんはほっとひと息ついてるころでしょうか。
ホクホクのきんとん、つやつやの黒豆、元旦の食卓で光ることでしょうね。
kekoさんにとってすてきな寅年でありますように!
さつま芋の和菓子は美味しいですよね。
来週博多から東京に引っ越す私。残り少ない日々を惜しんで何度となく食べているのが金城製菓の「いきなり団子」です。
ここのは大カットのさつま芋が丸ごと餅で包んであって、素朴かつ絶品なんです。食べられなくなると思うと悲しいです...。
はじめまして、コメントありがとうございます。
お返事が遅くなって失礼しました。
さつまいもはそのままもお菓子もホントにおいしいですね♪
私もいきなり団子大好きです、博多にはおいしいお店がたくさんあるのでしょうね、うらやましい。
金城製菓もさぞおいしいのでしょうね。東京でもも森の王さんにとっておいしいお菓子が見つけられるといいのですが。めげずにいろいろ試してみてくださいね♪
宮崎へライオンズのキャンプに行って買ってきてくれました。ふかうか、すんごくおいしかったです!
あんころりんさんはからいも団子も召し上がったのですね。うらやまし〜。初日に買ったので、生ものは買えなくて、すごく後悔してましたよ。
ふかふかももうなくなってしまい、ザキヤマパンの黒糖フークレエを買うことにします。これもけっこう好き♪
TBとリンクありがとうございますm(__)m
ライオンズで宮崎ですか、楽しそうー。ふかふか、本当にふかふか、ほわほわで衝撃的なおいしさですよねえー。宮崎って素朴な餅菓子が激激うまでしたよ、次回はぜひ!
ゆかたまさんならふくれ菓子も上手に作りそう♪