“赤豌豆かのこの豆大福断面”&松崎煎餅の豆大福
☆東京の和菓子めぐりに『東京 いとしの和菓子』
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銀座のどまんなか4丁目交差点辺りは
じつは“あんみつ屋”密集地帯でもある。
元祖あんみつの若松にはじまり
とらや、立田野、銀座鹿乃子、松濤 粋etc…
有名和菓子店の高級甘味処がめじろ押し・・・、
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目移りし迷ってしまいます。
いっぽう豆大福など朝生菓子は豊富とは言いガタイ。
柏屋菓子店のらぶりーな豆大福
もちろん銀座にも「柏屋菓子店」という
奇跡的にステキな餅菓子屋さんはある。
が、木挽町界隈つまり東銀座まで足をのばさなくてはいけません。
(※以前の「柏屋菓子店」記事)
…と、思っていたら
先日2つばかり“銀座”の豆大福を頂きました。
ひとつは「松崎煎餅」にて。
主力商品である瓦煎餅〈三味胴〉で知られる老舗です。
すごいのは超高級煎餅〈穂稀〉。なあんと一枚500円!
三味胴、春ヴァージョン
さておき、松崎煎餅、一階売店ではなく
2階お茶席ではあんみつばかりか
豆大福がいただける。
ちなみにこの和甘味処では夏の“かき氷抹茶小豆”が美しくそして美味。
ayanoさんが紹介した記事で大いにそそられ
ワタシも頂きましが満足の逸品です。
みつ豆。〈かき氷抹茶小豆〉は5月から。美しい氷片に香り高いみつ
通年メニューでは“上生菓子”と抹茶のセットが看板でした。
これは品良く手桶に盛ったとりどりの季節の上生菓子を選べるスタイル。
各種日本茶と共に供していたけれどやめてしまった。
和菓子職人が調製したこれらの和菓子、二階で販売もしていたけれど
営業効率的には芳しくなかったのでしょう…か。
かわって登場したのは芋ようかん、わらび餅そして豆大福
それから桜道明寺などの季節の生菓子が1種類
(…草餅もあったような?)。
どちらかと言えばほうじ茶にふさわしい気さくなお菓子を
かつての優雅な手桶チョイス方式でなく
フツーに品書き見て選びます。
上生菓子が欲しかったのですこぉし落胆しましたが
気を取り直して直球勝負だ、豆大福プリーズ。
思いの外これがなかなか〜♪ 餅、ウマイです
朝生菓子もイケる松崎煎餅。
なめらかさの中にコシがしっかりと、いかにも“搗いた餅”。
たっぷり混ぜ込んだ赤えん豆もふっくら柔らか。
小豆の風味を生かした粒あんは品良く甘さも控えめ。
上菓子屋さんがきちんとこしらえたそんな豆大福です。
店頭販売はないのが残念。
この和菓子とお茶のセットは
抹茶、煎茶、ほうじ茶以外にコーヒー、紅茶も選べます。
****
もうひとつは銀座鹿乃子本店にて。
その名も〈赤豌豆かのこの豆大福〉
こちらは持帰り品で本店限定(だと思う)。
(※「銀座鹿乃子」以前の記事はこちら)
クリーム鹿乃子あんみつ@2階喫茶処
〈赤豌豆かのこ〉のネーミングからして
(赤えん豆を甘く煮たのか)と思いきや
見ればつるんとした白大福(お豆はどこ?)ってかんじ。
豆大福と見れば欲しくなっちゃう習性なので。
正直、さほど期待もせずにお持ち帰り。
これが割ってビックリ。著しい“豆”大福ぶり、でした。
銀座鹿乃子豆大福俯瞰図↑&断面図↓
そう、これは“かのこ”なのでした。
“かのこ”とはあん玉に蜜漬けの豆をまんべんなくつけた和菓子。
たとえば〈小倉かのこ〉は蜜漬け大納言であん玉をくるみ、栗かのこはクリでくるむ。
〈赤豌豆かのこの豆大福〉とは
柔らかな薄いお餅で赤豌豆の〈かのこ〉を丸ごと包んだ、というわけ。
360度完全包囲赤豌豆ではないが、ネライはわかる。
赤えん豆は甘くないストレート味。
ふっくらと抵抗なくつぶれるほど柔らかに炊きあげ
豆の醍醐味を引き出しています。
さすが“豆を知り尽くした”と言い切るだけのことはある。
銀座鹿乃子の顔である甘〜い〈かのこ〉よりこちらが断然好みです。
銀座鹿乃子の〈小倉かのこ〉
それから餅。もち米を使いながら柔らかく歯切れ良いタイプ。
翌日までは固くならないけれど、求肥とは異なります。
石臼&杵搗き餅のシコっとした歯応えではないが、
この豆大福にこの餅は悪くありません。
豆のウマサを堪能できる、不思議なおいしさの豆大福です。
そういや鹿乃子は2階甘味処で食べたフルーツどっさりのかき氷もおいしかったな〜。
春来たりなば夏遠からじ、って気が早すぎますね。
9月にいただいた鹿乃子の氷フルーツ(名前忘れた)
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★過去の「銀座鹿乃子」関連記事
・夢のスウィートビーンズパラダイス)
★おまけの話★
京の御菓子司「末富」の現当主、山口氏は東京の松崎煎餅でその修業時代をおくったのだそう。
末富は上生菓子の印象が強いけれど、実際、百貨店などに出店する場合の取り扱い商品はほとんど麩焼き煎餅など煎餅類。
とはいえ、当時の松崎煎餅は上生菓子も扱っていたはず。製造中止にしたのは残念極まりないですね。
一枚500円!大江戸松崎「穂稀」。清水の舞台から…
●松崎煎餅
・和菓子と抹茶セット(二階お茶席)1050円
・三味胴:1枚126円(砂糖 小麦粉 卵 味醂 水飴 着色料)
・大江戸松崎 穂稀(醤油):1枚525円(うるち米 醤油 昆布だし 砂糖)
●銀座鹿乃子 本店
・赤豌豆かのこの豆大福:220円 (もち米 小豆 赤豌豆 砂糖 塩 澱粉)
・花かのこ小倉:200円 b
*高 由貴子著
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すっかり 松崎=高級 となっているので、贈りやすいです(笑)
しかし松崎煎餅の豆大福はまったく知りませんでした。いつもながら情報に感謝します。
そしてかのこの豆大福。一瞬「豆大福と違うー」と思いましたが、断面見て納得です。いいこと考えましたね、って感じ?
以前柏屋さんに、朝早く豆大福を予約しようとしたら、おじさんに丁寧にもう終わっちゃったのですよ。また宜しくお願いいたします。と言われて
すごいなと思いました。
お煎餅屋さんで、お茶と豆大福良いですね。
やっぱり、即食いができるところが一番ですよ。
鹿の子入りのクリームあんみつなんて
至福の時になりそうですよ。
しかも、銀座だよ。なんとか銀座じゃないんですよ。
すごいですね。
あんみつ食べて、近くの公園で豆大福ってえのもいいですね。
いつ見ても、あんころりんさんの撮った大福は魅力的♪
銀座鹿乃子本店の“クリーム鹿乃子あんみつ”は豆た〜くさんですね!しかも大好きな紫花豆まで入ってる〜!
そういえば、デパートの全国銘菓コーナーに銀座鹿乃子の“小倉かのこ”が売ってたような・・・。これのことかな?
お返事が遅くなり失礼しました。
やはり銀座って街そのものがブランド、高級感漂よいます。だめ押しに次回「穂稀」贈ってみます?たぬき煎餅はオマメ入りのが好きです。豆大福なんてワタシも始めて知りました。かのこは食べてみるまで意味わからなかったワタシです。
え!柏屋さんでそんなに早く売り切れてたのですか、それは驚きです。通常は昼頃にどっさり並ぶかんじなのですが。ステキなお店なので機会があったらぜひぜひ。
>しかも、銀座だよ。なんとか銀座じゃないんですよ。
あははー、そうです、湯の町でも戸越でもありません。ワタシはそちらにも興味おおありですが(笑)
鹿乃子の土産用あんみつと豆大福を三越の屋上で食べるってのも悪くないかも、です。
断面に反応して頂き頑張った(笑)甲斐があります。
>“クリーム鹿乃子あんみつ”は豆た〜くさんですね!しかも大好きな紫花豆まで入ってる〜!
紫花豆に反応するなんてさすが、マメマニア(笑)。鹿乃子あんみつには栗 虎豆 白花豆 紫花豆 赤えんどう 大納言が入っています。
小倉かのこは“それ”だと思います。かなり甘くて頑丈なかんじです。かき氷好きにはどちらの店もオススメですよ〜。
銀座はちょっとしたお店を借りるのですらウン千万かかる土地なので自社ビルだったら維持管理にかなり苦労されていると思います。
経営コンサルタントか銀行あたりに「儲からないなら止めましょうよ?」と言われて上生菓子の製造・販売を止めたのかもしれません。
仕事柄ビルオーナーさんと接することがあるのですが、かつての「下町」を感じさせる方々が多いですね。
銀座では某洋菓子店に時々行くことがあるのですが、いつか若松に行ってみたいと思っていました。 虎屋もあるし、あんみつ好きには選択に困るんでしょうね。
どこも景気が悪くて削減することが年々増えてますね。銀座も木挽町あたりはホントに下町の色合いが濃くなって雰囲気イイです。
あんみつ好きは銀座をしらみつぶしに食べ歩くのがつとめでしょう(笑)