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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2010年05月05日

芳光〈名古屋〉噂のわらび餅、上生菓子
おまけの話…さよなら麩一

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起立を放棄したわらび餅、端正な木の芽餅、最下段は「麩一」最後の笹づつみ 


東京の和菓子めぐりに東京 いとしの和菓子
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和生菓子の中で人気の高いわらび餅
なかでもとびっきり美味しい!と評判なのが
名古屋の京菓子所「芳光調製のもの。

取り寄せ出来ない、東京では入手困難な品ですが
ようやく・・・

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・・口にすることが出来ました、ほい。

京都「塩芳軒」で修行した現当主が
昭和39(1964)年、名古屋新栄で創業、
一代で現在の名声を築いたという「芳光」。

その看板商品となったわらび餅……
そうだ、kozueさんもおいしい〜と記事に書いてました。

希少性もあいまって噂が噂を呼ぶのか
たま〜に都内デパートで限定販売されると
予約だけで即日完売してしまうという。

今回は新宿タカシマヤから限定20箱を販売。
しかもわらび餅ばかりでなく上生菓子2種を併せたものです。
芳光わらび餅以外の上生菓子
地元以外で販売するのははじめてとのこと。

私にとってこれはすんごく魅力的。

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一箱4つの内容はわらび餅2個と2種の上生菓子

今さらですけど、ワタクシ“あん入りのわらび餅”ってものに
さほど熱心ではないのです。

そもそもわらび餅はコシのある粘り強いタイプの方が好み。
あん入りの多くは品が良すぎて、私にとっては少々もの足りない。
そのうえ、
(純粋にわらび餅はを味わうにはきなこだけがベター)って思ってました。

多くのヒトが絶賛するあの一幸庵のわらび餅でさえ
(“あん”なしで食べてみたいなー)と。
あ、ひょっとしてひんしゅくかしら?この発言。
一幸庵のお菓子好きなのよ、とても。
単に当方の嗜好が偏っている故の印象です、すいません。

ともあれ
はじめて口にした芳光のわらび餅、。
噂どおり…いえそれ以上、ちょっとした衝撃を受けました。
すごいねーこれ。

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わらび餅俯瞰図 芳光の巻

限界ぎりぎりかと思うほど柔らかなわらび餅
この餅がタダモノではない。

ほどけるように柔らかいのだけれど
とろける…のではなく。
歯が餅を破る瞬間、ぷるんと心地よい弾力が感じられます。

すごーくデリケートだけどどこかしなやか。
球体を保てず、ぽってり広がっちゃうのは
柔軟でもあるわけで
少々の刺激(試す勇気はないけど)ではぐちゃっと壊れることはなさそう…
わらび餅らしい粘りを秘めてる、この感じがすごく好きです。

中のあんは水分たっぷり。
驚いたことに餅とあんの食感が揃っています。
しかもあんの甘さも餅と揃っていると感じられるほど控えめ。
たっぷりかけた深煎りきなことの相性も素晴らしい。

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圧倒的に水分量のおおいこしあん、渋抜きも充分

ホントにぺろり、と軽くひとつ頂けます。
ひたすら柔らかで(それでもなお)美味しい、と思った、
パーフェクトな調和のわらび餅でございました。

余談ですけど、 5年前の柴田書店ムック記事 によると
名古屋一とも言われるわらび餅は
日に800〜1000個作ることもあるのだそう。
ひょえ〜〜。

一時は店を開けてすぐに電話予約で完売、といった状況。
なので同じ品質で大量に作れるのなら、と
機械化を真剣に考えたそうです。
が結果、人の手で作るものには及ばず、あきらめて
芳光は企業化できないと悟った、という話です。

個人経営のお店であるからこそ
最高の材料を得るために、入手し難い蕨粉などの手配にも
大変気を配っているようです。

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「木の芽餅」ふんわりした雪平風の羽二重もち 

さて、もう2つの上生菓子のこと
これがまた、一箱の内に何度も驚きを与える技ありモノ。
わらび餅に劣らず、それ以上か、ってほど
感激も新たに目も覚めるような美味しさでした。

透き通るような白と緑が清々しい「木の芽餅」は
ふんわりとした雪平(だと思う。表記は「羽二重もち」)で
野趣のある豆の風味の粒あんを包み、
仕上げに山椒の葉を乗せ寒天をかけたもの。

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ビニールを外した瞬間ほのかに漂う爽やかな香り。
口に入れるとさらに山椒の香気がふわっと広がり
わぁ初夏だ、と気分すっきり心地よい。

ステキねー、季節の和生菓子って。
粒あんの豆っぽさもとても好きでした。

ちなみに
芳光が修行した塩芳軒も雪平風の餅を羽二重もちと表記し
そして芳光で修行したという(未確認)一幸庵も同様でした。
そんな自己満足的発見も楽しいのです。

もう一つ。
洒落た色合いが美しい「岩根つつじ」は
一見するとフツーのきんとん。
ところがこれまたビックリマーク飛びます。
なあんとそぼろあんは黒糖風味(!)
中には道明寺種(!)を丸めたもの。

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きんとん「岩根つつじ」

黒糖風味のきんとん、なんて始めて。
上質の黒糖を使っているようで、香ばしさがまるで深煎りきなこのよう。
コクのあるきんとんに対して道明寺はさっぱりした甘さ、
キレの良いあとくちに感心しきりです。

ある種“おはぎ”っぽい構成だからか、
意外に思える取り合わせは親しみやすい味でした。

どれをとっても、気持ち良く予想を裏切ってくれる
しかも、そんじょそこらにはないハイレベルな仕上がり。

名古屋ってスゴイ上菓子屋さんが目白押しなのねー。
そんな名古屋の御菓子を4月は立て続けに頂いたのでした。
他の店の御菓子も紹介したい、なるべく早く…

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★過去の名古屋のお店記事
川村屋の上生菓子
川口屋の上生菓子
川村屋と川口屋の花びら餅と上生菓子
一幸庵のわらび餅
一幸庵と川口屋の羽二重もち
★好きなあん入りわらび餅
菊寿堂義信
老松「萌春」


おまけの話
江戸生麩の名店、「麩一」がこの4月で完全に製造中止
麩一の記事
ホントに残念なことですが、
もう二度とあのコシのある独特の生麩万頭「笹づつみ」が作られることはないようです。
正直、麩まんじゅうで一番好きなのは「笹づつみ」だったのだ。

本社「常陸屋本舗」は元々140年続く江戸生麩屋ですが
現在はナショナルブランドである麦茶の製造を中心とする企業。
しかし伝統ある江戸生麩と作り続けることにこだわり
ながいこと錦糸町で生麩製品の直営店「麩一」を営んでました。
しかし錦糸町の店は一昨年閉店、替わって人形町の裏通りで「日本橋ひたちや」をオープン。
人形町では冷凍品のみの販売。

袖看板ものれんも出せないこの店舗、
私自身、しじゅう人形町に出かける機会があったのにも関わらず
この4月までその存在を知らず、慌ててひと月の間に4度も通ったのだ。

そしてとうとう4月末日で製造を完全終了、通販さえも残さずに。
HPの在り方など見てももう少し販促活動に工夫できたのでは、と歯がゆい思いがしないではない。
5年前のムック「和菓子」では芳光と麩一どちらも詳細な紹介記事が掲載されていました。
伝統ある江戸菓子の店は年々減る一方。

さよなら麩一
我が家の冷凍庫には残り5個の「笹づつみ」があるばかり。

店と菓子のデータ
●芳光 (北白川書房のHP情報名古屋市東区新出来1-9-1
生菓子4個入り一箱:1140円@新宿高島屋銘菓百選
名古屋直行便による当日製造品。
・わらび餅(10月〜6月)木の芽餅(羽二重もち)岩根つつじ(きんとん)
原材料名:砂糖、小豆、蕨粉、餅粉、白小豆、道明寺、澱粉、伊勢芋、黒砂糖、寒天、卵、きな粉(大豆)、着色料、山椒の葉

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岩根つつじの道明寺種



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ラベル:名古屋 わらび餅
posted by あんころりん at 18:01| 東京 ☀| Comment(11) | TrackBack(0) | 近畿、東海(京都、大阪、名古屋・・) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日本橋ひたちや、というよりは麩一で麩まんじゅうがもう購入できなくなるのは淋しい限りです。
麩饅頭は、麩専門店と和菓子屋とで趣が随分と違い、向島の麩澤と並んで錦糸町麩一の麩専門店の麩は腰が強く味、笹の香りも良く好みでした。

麩澤や京都麸嘉についても、食べ続けられるか心配です。

麩饅頭の季節になりましたが、貴重な情報ありがとうございます。
Posted by 宮 at 2010年05月05日 18:38
実は今朝まで名古屋にいました。(桑名日帰りで午後は名古屋乗り換えだったのですが)

錦小路の亀末廣は今日までお休みだったのですが、芳光は営業していたのですね・・・。
また名古屋まで行くときには立ち寄りたいです。

和菓子店の後継者不足ですが、日本人の和菓子離れというのも影響していると思います。 会社でお土産に洋菓子やせんべいをもってくるとすぐになくなるのですが、和菓子は有名であっても手をつけない人が少なくないです。
桑名で親が子供にみたらし団子や餅菓子を買い与えていたのを見ていると子供の時の教育は大事なんだなと思います。
Posted by 笹団子 at 2010年05月05日 21:41
お久しぶりです!お元気でしたか?
身近に“これっ”というわらび餅が無いので本当に美味しいわらび餅が食べてみたいものです。
簡単に手に入らないからこそ益々興味をそそられるんですよね。

大好きな美味しいもの、そうしょっちゅう食べてるわけではないけどいつでもあるから・・・なんて思ってると、いつの間にか無くなってる・・・、ってことありますよね。
凄くショックで、あ〜もっと食べてれば良かったと後悔。本当に寂しいものです。
Posted by いもすけ at 2010年05月06日 06:47
上生菓子、すばらしいですね〜♪ 食べてみたーい。
お写真見るだけでも驚きがいっぱいだから、食べたときにはそれ以上の感激がたっぷりだと想像いたします。

TBいただいて久しぶりに自分の記事を読み返し、あのぷるんとした姿がよみがえってきました。そういえば機械化の話も、ね。
ずっとずっと守り続けてほしい味です。できればもっと頻繁に食べたい(笑)
それにしても手作りで800個って。。。すごい、すごすぎます。
Posted by kozue at 2010年05月06日 16:43
宮さん
ホントに泣きたいくらい残念です〜。担当者の話では結局経営上の問題で製造中止を決断したとのことでした。今回の件はホントに偶然調べているウチに知ったのです。以前から常陸屋のHPでの麩一の扱いが(わかりにくいなー)と思っていたのですが、この製造中止の案内もトップページからは知る由もなく。麩嘉は安泰に思えますが麩澤はちょっと心配してしまいますねえ。江戸生麩は残すべき食品だと思うのですが…
Posted by あんころりん at 2010年05月07日 00:53
笹団子さん
すごい!桑名と名古屋からとんぼ返りですか。亀末廣、残念でしたね、たびたび名古屋にお出かけになるのならば良い和菓子店が多いようですので堪能できるでしょうね。
子供の頃からおいしい和菓子を頂く習慣が増えると良いのでしょうけれど、親がそもそも洋菓子寄りですものね。
麩一は母体が国内ばかりか中国にも工場をもつほどの企業となったので、後継者に問題はなかったのですが、麩一部門の経営が行き詰まってしまったのが原因だそうです。
Posted by あんころりん at 2010年05月07日 23:47
いもすけさん
ご心配かけたようですみませんでした、私はとても元気です、若干仕事が立て込んでしまい、ブログの更新が出来なくて…。
そー言えば鹿児島は数少ない国産蕨粉の生産地なので、宮崎にもありそうですが。

最近は今度入ろう、と思っていたお店が突如閉店したりするので、早めに行っておこうーと思いますね。
Posted by あんころりん at 2010年05月07日 23:53
kozuwさん
上生菓子のあまりのスゴサによけいわらび餅が付加価値をもって迫ってくるってかんじでした。
タダモノじゃないなーって思わせてくれます。
木の芽餅などお好きそうな気が致します。

5年前の記事では総勢10名の職人がいると。そのうち何人かはわらび餅担当なのではないかと想像致します。しかし作ったものを置いておくスペースを確保するのも大変そう〜。
Posted by あんころりん at 2010年05月08日 06:32
名古屋2泊で最終日に桑名まで行って帰りました。
桑名は松江と同じ規模の城下町ですが、名古屋に近いのと戦災で街が焼けたので松江ほど独特ではありません。 しかし、和菓子店と名産の蛤を加工した食品のお店が多いです。

その前に神戸に行っていたので、神戸の話を編集中です。
そのうち桑名の話を拙ブログにて紹介しますのでご期待を!
Posted by 笹団子 at 2010年05月08日 21:58
笹団子さん
お返事が遅くてすみません。桑名は焼き蛤ばかりではないのですね(当たり前だけど)。名古屋も楽しそうですが桑名、なんだか良さそう〜。
ブログ楽しみにしています♪
Posted by あんころりん at 2010年05月12日 23:29
おししそう
Posted by ねこちゃんのお友達 at 2010年05月18日 14:25
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