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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2010年07月26日

菓匠 菊家(青山)黎明の鶴、半生菓子
最高に美味しい焼饅頭&“かんごおり”って何?

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焼菓子“黎明の鶴”水羊羹、向田邦子が好んだ。下は“寒氷”の飛燕(つばめ)

南青山では古参の和菓子店「菓匠菊家」。

文化人の贔屓も多く、向田邦子好みの水羊羹や、
愛らしい意匠の“季節の生菓子”・・・

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・・・で知られる菓子処です。

ファッション系店舗が骨董店よりはるかに多い骨董通りにあって、
佇まいはうっかりすると見逃すほど楚々としています。
その目印は店頭のしだれ柳。

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店は陳列ケース内に上生菓子や代表銘菓〈利休ふやき〉の見本が納まり
台上には干菓子・半生菓子が並ぶ。
通年銘菓〈丹波豆 青山〉もココが定位置です。

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まったりと柔らかな丹波大納言にすり蜜をかけた〈青山〉。すんごく美味

そう、一番の楽しみは折々調製する“半生菓子”と
もうひとつ、(ワタシの中で)共に双璧をなすのが〈黎明の鶴〉。
こちらは菊家特製の焼菓子で、夏はつくらない。

見るからにゴージャスな膨らみのある焼き上がり。
なんだか気品ある鶴のようではあーりませんか。
タダモノではない皮のまろやかさ、豊潤な口あたり。
玉子をたっぷり使っているからなのでしょうけれど、クセはなく後味もさらりとしている。

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油分を用いないのにまったりと豊潤なくちあたり。その昔、慰問にも使われたほど日保ちの良い〈黎明の鶴〉、中はこしあん

ときどき無性に食べたくなる、でも夏以外だって常時あるわけではない。
焼饅頭一個に400某はイイお値段です。
が、それだけの価値があると自負…いや違う、ワタシは思う。
見たら必ず連れ帰るのだ。けーん。

えーと、それから〈利休ふやき〉も気に入っているし、
むろん好きな“季節の生菓子”だって(たくさん)ある…
が、それは別の機会にまた。

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利休ふやき、箱または函に包んで納め、彩りに干菓子を散りばめる


さて、ここからは半生菓子について
(はんなまがしってなに?)
そう思われた方もいるでしょう。
簡単に書くと“生菓子より日保ちが良く、干菓子より柔らかなひとくち大の和菓子”。
茶席では(干菓子同様)薄茶と頂くのが一般的です。

上生菓子は重すぎるけど、干菓子ではもの足りない、。
ちょっと甘いモノが欲しい。でも、お腹いっぱいにしたくない。
そんな時にうってつけ、
洋菓子で言うならチョコレートトリュフやギモーブ感覚、かな。
気軽につまめるフィンガー和菓子、とかね。

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趣向を凝らした見た目はもちろん、
何てたってバラエティに富んだ味と食感は飽きることがない。
素材の多様さに、食べることが楽しくなります。

(今日中に 食べなくては!)という
賞味期限的プレッシャーが少ないのも気が楽。
好きなときに、好きなだけ頂いています。

そんなスグレたお菓子なのに自家製する店はわずか。
自家製してもなぜか「干菓子」とひとくくりに表記する。
ゆえにいつまでたっても普及しないのだ、半生菓子。

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干菓子と半生菓子、境界線はあってなきが如く

なぜだ?“はんなま”って語感に問題が?
でも、干菓子って方が平凡に聞こえなくもない。
もっと使おう食べよう「半生菓子プリーズ」。


<拙著に登場する「とし田」が東京では唯一の江戸半生菓子専門店。


ブログではこれまでに「榮久堂」「塩野」「東海」などを紹介。
浅草「千茶」は「とし田」が調製する品を扱っています。
浅草「千茶」は「とし田」が調製する品を扱っています。
思うにかの虎屋さえ調製することはあまりない。


さて菊家では
通年扱う、石衣の〈多摩川〉や寒氷〈唐衣〉をはじめ
次々と愛らしい季節の半生菓子・干菓子が店先をいろどります。
いくつか紹介しましょう

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数年前、6月頃の半生菓子詰め合わせ“飛燕”つばめ

数年前の初夏、はじめて頂いたのが〈飛燕(つばめ)〉。
寒氷(かんごおり)と押物(落雁)、有平糖を併せた一箱です。

空を滑るツバメのフォルム、
抑えた色づかいも洗練されています。
そして何より。 半生菓子ではもっとも好きな“寒氷”で出来ている。
滑らかな口どけといい、意匠といい。…いやーシビレました。

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初節句。見事な筆文字はすべて女将の手による

端午の節句の頃に選んだ一箱は〈初節句
鮮やかな新緑は米粉を使った菊家独自の半生菓子。

州濱のようなねちっとした生地に刻んだアンズを練り込み
ほの甘酸っぱいさっぱりした味わい。好きです。
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組み合わせた紅白の兜は押物(落雁)で、紅は紫蘇風味です。


菊家の 干菓子・半生菓子は店頭に並ぶのはケース入りですが モノによっては個別に買えます。

前もって(コレとコレを混ぜて…)と頼めば
少量ずつあれこれ詰めた自分だけの一箱ができます。

で、今年、5月にお願いしたのがこの一箱
1100円P1040617.JPG

希望を伝えて詰めてもらったのですが
予想以上に充実したスバらしい組み合わせ!
どれも美味しくてひと口ごとに感激しました。
詰め合せケース1100円で大満足♪

お菓子をひとつずつ見ていくと

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びわをかたどった求肥は柚子あんを包んだもの。
前の週に一箱詰めを見て、
少しだけ食べてみたくリクエストしました。

寒氷は、注文の際は翌週の(作る)予定にないとのこと。
残念に思っていたのに、受けとるとひとつ、白菖蒲が入っていました。
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材料は寒天と砂糖。すり混ぜて固める、甘くなめらかなお菓子

たまたまあったものか、調製したのか。
何にせよあきらめていたので、美味しさも10倍です。

ほかに希望したのが羊羹を使ったお菓子
ごく薄くスライスした麩焼き煎餅に杜若を描いた方に小豆の羊羹、
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扇面には抹茶の羊羹を挟んでいます。
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菊家は棹物を扱っていないけれど
半生菓子や生菓子に使われている羊羹、ワタシは好き。

自分に合った半生菓子を選べば
和菓子を日常的に気軽に楽しむことができます。

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黒糖の飴のような餅に細かなあられ状のナニカをまぶしたもの

中途半端なプチ和菓子って
はっきり言って味はいまひとつ、だったりもする。

本格的な和菓子をすこしだけ。
そう思われたら、半生菓子、一度トライしてみてね。


P1040615.JPG
梅あんの半生菓子と杏入り米粉製の州浜風

以上、半生菓子振興会(突然、自称)でした。

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●過去の「菓匠菊家」関連記事
2010年6月8日
★青山「菓匠菊家」は「江戸絵画への視線」(7/17〜9/15)においても特製和菓子を担当しています。

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●おまけの話●
暑い、とにかく暑いです。
えーと。
〈黎明の鶴〉に見た目似た焼饅頭↓〈曙の鶴〉を田園調布「風月堂」で見つけました。
P1070433.JPG
おそらく焼菓子の一つの系統なのでしょう。
こちらは我が大きすぎる期待には添わず…。
ついでに
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●お店のデータ
・菓匠「菊家」
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posted by あんころりん at 01:27| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 港区&品川区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
東京ほど暑くはない宮崎ですがちとバテ気味です。海からの(東からの)風が吹いているときは部屋の中ではとても爽やか〜。
普段は濃厚な餡モノ大好きなのですが、こう暑いとやはりサラリとした水羊羹やあんみつなどが頂きたくなりますね。
菊家の半生菓子、色が涼しげで見てるだけで涼しくなります。個人的に羊羹を挟んだお菓子が気になりますな〜!
Posted by いもすけ at 2010年07月26日 06:32
いもすけさん
東京は夜になっても熱気が抜けないため不快ったらありません。海風!うらやましい〜〜〜。気持ちよいですよね、夕暮れ時はとくに。水羊羹とくず桜はこの時期欠かせませんね〜。あまりの暑さに、逆に濃〜い甘さのものも欲しくなるってのもあります。羊羹サンドタイプの半生菓子は絶対かいたくなっちゃうワタシです。
Posted by あんころりん at 2010年07月27日 10:17
この暑さでさすがに水羊羹やちゅるりんとした和菓子ばかり食べたくなる今日この頃。あと果物ときゅうり(笑)。

菊家の前を通るときって、どういうわけか日曜や夜で、いまだお菓子を購入できずにおります。こうしてあらためて写真を見ると、すてきなお菓子ばかりですよね〜。
Posted by kozue at 2010年07月27日 11:15
kozueさん
平日に行くことのないエリアってありますね。私にとってそれは調布より西側の地区かも(笑)
菊家はこの時期、淡雪羹や錦玉がキッチュなほどカワイくて美味しい、と思っています。私としてはkozue師匠に黎明の鶴をいつの日にか味わっていただきとうございます。
Posted by あんころりん at 2010年07月27日 18:26
私の場合、平日ばかり菊家の前を通るのですが仕事中故お預けを食った犬状態です。(涙)
今日も両国近辺で犬状態でした。

あれだけ洋物の店舗が多い地区で純和風のお店があるのは奇跡と思います。(青山や麻布の奥様方御用達なんでしょうね)

涼しげな夏の和菓子というと錦玉羹もありますが、寒氷はさらに手をかけた品らしいですね。
Posted by 笹団子 at 2010年07月28日 21:10
笹団子さん
あの辺りは駐車し難いですものね。近所に小原流会館もあるのでお茶席の御用も多いのだと思います。寒氷はシンプル素材だけに腕のみせどころなのでしょう。 たしかにその名も涼しげで夏向きに感じますよね。実際は自在な形を作りやすいようで四季を通してさまざまな意匠が調製されてます。
Posted by あんころりん at 2010年07月30日 09:28
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