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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2010年12月04日

ピュア栗だけの♪長野/桜井甘精堂〜蒸し栗ようかん
全国28店の羊羹を味わう、その15〜YOKAN羊羹collection

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蒸し羊羹だけどノン小豆、堂々たる栗っぷり

和菓子wagasi−東京のお菓子・菓子パンを歩く

時代に逆らうディープ甘党。

全国の羊羹自慢58店が出展した
「YOKAN羊羹Collection」@銀座三越
実際に購入&食した28店の羊羹について連日書いております。

さて、15番目に紹介するのは
長野「桜井甘精堂」蒸し栗ようかん・・・


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・・・です。

YOKAN羊羹Collection」@銀座三越についてはこちら

ざっくり説明しますと、
過日開催された「YOKAN羊羹Collection」@銀座三越にて
個人的に28店合計53種の羊羹やお菓子を購入したので
11/11から(できる限り)毎日一店舗ずつ紹介しております。

14で紹介したのは 神奈川「みのや本店」 好み羊羹
8福島 「玉嶋屋」本煉羊羹、ハートの羊羹
こちらも併せてご覧いただけたら嬉しく思います。

というわけで。

15 長野「「桜井甘精堂」蒸し栗ようかん

文化5(1808)年創業、「桜井甘精堂」は
長野県小布施ではじめて栗菓子を創製した老舗です。
たっぷりの栗と砂糖だけ、トロっと濃厚な"純栗かのこ"、頂いた方もいるのでは。

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幸せなことに我が家は頂くことの多い「桜井甘精堂」"純栗かのこ"

信州小布施といえば栗、栗といえば小布施
岐阜の中津川と並んで
全国的に知られる栗の産地、栗菓子のメッカです。
(でも…行ったことないのよ。しくしく。)

小布施の栗は遡ること600年前、室町時代に丹波の栗を植樹したのにはじまり。
1808年、画期的な栗の菓子"栗落雁"を、1818年には"栗羊羹"を創製したのが桜井甘精堂…。詳しくはHPを。

桜井甘精堂は ロゴタイプからパッケージに至るすべてのグラフィック意匠のセンスが とってもチャーミング。
キュートなロゴとマークは七代目(現会長)桜井佐七氏によるもの。
美術館を併設するほど美術に造詣の深い方です。
(以前、TVで所蔵コレクションを出してたけどこの古賀春江作品でした。 趣味の一貫性が垣間見えて○♪)
(・七代目インタビュー記事

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染色家芹沢_介(甘味処「福助 」や「鈴廣」ロゴ)や鈴木信太郎をほうふつとさせる。柳宗悦(民藝運動)方向?

そしてワタシは
この店が夏につくる缶入り水ようかん
−栗水ようかんに大納言小豆がたっぷり入った"栗水ようかん 小倉"と
小豆あん水ようかんに刻み栗を混ぜ込んだ"水ようかん 栗・小豆"−
−の2種類がと〜っても好き。

自分で買ってきてせっせと食べるのはもちろんのこと、
日保ちもよく老若男女に好評なので
御中元品などお遣いものとしてここ数年利用しています。
缶の中身の画像が見つからずお見せできないのがホントに残念〜。
(桜井甘精堂の栗ペースト記事はこれ

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水ようかん栗・小豆と栗水ようかん小倉

さてさて本題、今回のコレクション。
小布施からは小布施堂、竹風堂、そして桜井甘精堂の三軒が参加、
当然、それぞれが栗羊羹をバーンと押し出している。

いずれも魅力的ですが、ひときわ惹きつけられたのは
桜井甘精堂の"舟流し栗ようかん"と"蒸し栗ようかん"。
どちらもコレクション限定、通年品の缶入りとは異なり竹皮に包まれている。

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小布施栗栽培農家 小布施町飯田の「持田農園」の栗使用を謳った
"舟流し栗ようかん"は定番栗ようかんと同じ材料だけど
その製法は昔ながらのもの。人の手が入ります。
大きな羊羹舟に流し固めた特大羊羹を一棹ずつに切り分けて竹皮に包む。
ツヤツヤと濡れた栗色の固まりに羊羹包丁がすら〜り。
ワクワクするような光景が目に浮かびます。

いっぽうの蒸し栗ようかん、栗色ですがなんと小豆は一切用いてないと。

試食してみると甲乙つけ難い。
迷ったあげく両方お買い上げ。あらまー。
相変わらず欲張りな…と思うヒトもいるでしょ。
えーと"舟流し栗ようかん"は宮崎在住の知人に送るため。

じつは先日、栗好きな彼女から地元の栗農家特製栗きんとんが届きまして。
その力強さ美味しさに感動。彼女のセンスにふさわしい"何か"を探していた。
で、たまには小布施の栗菓子も味わっていただこうと選んだのがこれ。
(※ちなみに宮崎は知られざる栗の名産地。須木、美郷、日之影どこも超ハイレベルと推測してます。)

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さて小布施の"舟流し栗ようかん"
3回味見したけど(はは…)ぎゅぎゅっと凝縮された栗の風味、ワタシは気に入りました。
栗食いのオーソリティ(?)にちびりちびりと味わっていただけそう。
とりあえず栗濃度高いのでヨシとしてもらおう。

そしていっぽう
ワタシが手元で頂いた"蒸し栗ようかん"。
その名の通り"蒸した栗あんのようかん"小豆は使ってない。
目にするのも食べるのもはじめてです。

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栗ようかんに比べるとあっさりした甘みで
いわゆる栗しぼり(栗きんとん)ほど栗度数は高くない。
粉類にデンプンを使った、もっちりとした口あたり。
いかにもおやつ向きです。
世の多くは栗ようかんよりこの蒸し羊羹を好むのではないだろうか。
甘いもの苦手なひともおいしくいただけそうです。

とても美味しい、けれど。
希望としては前述の夏季限定"栗水ようかん・小倉"みたいに
栗ようかんベースに大納言小豆を散らしてくれたらもっといいのにな〜。
いわば"ネガポジ栗蒸しようかん"。どう?

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蒸し羊羹と煉羊羹。
以前は圧倒的に蒸し羊羹派だったワタシ。
ここ最近はより濃厚系に嗜好ベクトルがグイグイ傾いており。
一日のうち、とくに午前中。
ふと食べたくなる頻度がめっきり増えた煉羊羹。

羊羹コレクションで買って未だ待機中のモノたちもまもなくご開封〜。
思うに。
3年(羊羹コレクションを食べつくしたい)とは夢にも思わなかったのではなかろうか。
味の幅が広がったのか、ひたすら濃い方向へ走っているのか。

では、また明日か…明後日。
ディープ甘党宣言、時代に逆行してやる〜。

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桜井甘精堂の過去関連記事

●“YOKAN羊羹collection”関連記事
・0(11/6)速報!銀座三越“YOKAN羊羹collection”
・1(11/11)北海道標津/標津羊羹本舗
・2(11/12)北海道北見/清月:薄荷羊羹
・3(11/13)北海道日高/八木菓子舗:元祖三石羊羹、豆ごころ
・4(11/15)宮城/白松がモナカ本舗:コーヒーヨーカン、こぐり山etc
・5(11/16)秋田/熊谷長栄堂:東雲羊羹
・6(11/17)福島/松本家:水羊かん(田舎羊羹)
・7(11/19)埼玉/太田甘池堂:古代秩父煉羊羹-田舎
・8(11/20)福島/玉嶋屋:本煉羊羹、ハートの羊羹
・9(11/22)千葉/なごみの米屋:昔羊羹,生栗むし羊羹etc
・10(11/24)東京/清月堂本店:メープルの琥珀、栗蒸し羊羹
・11(11/25)東京/青柳正家:栗具楽生、CUBE!!
・12(11/28)東京/虎屋:四季の富士,カ レ ド羊羹
・13(11/30)山形/十印:塩小倉
・14(12/2)神奈川/みのや本店:好み羊羹

●店と菓子のデータ
桜井甘精堂
・蒸し栗ようかん(1050円)栗 砂糖 小麦粉 馬鈴薯澱粉
銀座三越催事にて購入の価格
銀座三越
03-3562-1111
●おまけの話●
蒸し羊羹に使う粉は片栗粉(馬鈴薯澱粉)をはじめ小麦粉(薄力粉)、葛粉など単品だったりブレンドしたりと店によってさまざまです。
桜井甘精堂、片栗粉=馬鈴薯由来についても細かく説明をしているところが好感が持てます。

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【羊羹コレクションの最新記事】
posted by あんころりん at 15:27| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 羊羹コレクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
我が家は桜井甘精堂贔屓であります。
お正月の栗きんとんは、いつのまにか純栗かのこになりました。
デパートの信州物産展などに蒸し羊羹出てましたっけ? 今度もっとよく商品を見てみよう。
Posted by kozue at 2010年12月04日 23:58
桜井甘精堂さんは純栗かの子ようかんが好きですね。

でも、この企画に出店の限定品はとても気になったので私も両方購入しました。

小布施は小布施堂という一番有名な栗菓子店に前日までに予約の「くりは奈」という生菓子があります。
http://www.obusedo.com/kurigashi/index.html

北斎資料館と一緒に回っても日帰りできそうです。
Posted by 笹団子 at 2010年12月05日 00:13
いや〜、この「船流し栗ようかん」は美味しかったです〜!濃厚濃厚、栗度満点♪ 私がお送りしたのは本当にお安く高級度など無かったのに、このような長野のすんばらしい栗菓子を頂いて恐縮いたしております。(実は信州がそんなにも栗名産地とは最近まで知りませんでした・・・申し訳ありません)
本当に貴重な一品、ありがとうございました!

ホント栗羊羹と言えば小倉羊羹に栗が入っている感じですが、このように栗オンリーが“栗羊羹”と呼ぶにふさわしいのでしょうね。

あんころりんさんおススメの「栗水ようかん・小倉」は是非機会があったら食べたい一品ですな〜。「ネガポジ栗蒸しようかん」いいネーミング!
Posted by いもすけ at 2010年12月05日 06:42
kozueさん
桜井甘精堂、ですよねえ。
蒸し栗ようかんは通常東京にはお出ましならないようで、コレクション限定と謳っていました。

小布施では9月の3日間だけ販売する新栗蒸し栗ようかんとフツー?の栗蒸し羊羹があるようです。
ひょっとしたら物産展に持ってくることあるのかな。
Posted by あんころりん at 2010年12月06日 23:37
笹団子さん
小布施堂のくりは奈って予約制なんですか。美味しそう〜。それにしても朱雀、すごいですね。もしも訪れるようなことがあれば生菓子、チャレンジしたいです。
とにかく海がないと行かないんですよねえ。
Posted by あんころりん at 2010年12月06日 23:43
いもすけさん
栗ようかん、気に入っていただけてよかった〜〜。
頂いた栗きんとんは、あの後ソッコーで注文、取り寄せました。取り寄せ、なんて2年ぶりくらいなんだけど、それほど素晴らしくめまいがするほど美味しい〜栗菓子でした。すごく感謝しています、ほんとは記事にしたいのに、こんなことを始めちゃったもんで(笑)

>実は信州がそんなにも

そりゃ、地元が栗の産地だったら他所から買うこともありませんものね。
栗水ようかん、ぜひぜひ召し上がっていただきたいなー。缶入りなんだけど夏季限定なんですよねえ。
Posted by あんころりん at 2010年12月07日 00:13
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