福島県いわき湯本／「フラガール」の町から〜新柳菓子店・白石菓子店・新高パン・みつや菓子店

いわき湯本でハワイアンなおみやげ

温泉といえばおまんじゅう♪

2009年、北泉の海岸（はらまちシーサイドパーク）

和菓子wagasi−東京のお菓子・菓子パンを歩く」


一昨年の9月、福島へ波乗り小旅行をしました。
今回の震災で津波による大きな被害を受けた
南相馬市原町北泉の海浜公園でサーフィンを,
そして、温泉のあるいわき湯本の町では和菓子めぐりを楽しんだのです。

いわき湯本はかつての「常磐ハワイアンセンター」・・
・・・

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i>小さな画像はクリックで拡大♪

・・・現在のスパリゾートハワイアンズからバスで15分ほど。
ハワイアンズの泉源となる温泉町です。
そう、いわき市は映画『フラガール』の舞台となった町があるのです。


秋の彼岸だった。南相馬市の北泉海岸沿いの道端で

報道されているように
いわき市の被害は甚大で、湯本駅周辺も家屋等の破損ばかりか
ライフラインに大きな打撃を受け、原発事故の不安にさらされています。

ただ ネットは繋がっているようでいわき湯本温泉HPでは
たびたび被害状況を発信、時々刻々の変化を伝え、
物資不足が続く中、温泉の水位が下がるなど困窮しながらも復旧に向けての努力をされているようです。
（＊ゆもとブログ3/22の炊き出しレポート）

2009年の訪問は滞在時間が充分でなく
温泉につかることさえせずに。
いつかゆっくり再訪したいなあ、と考えていました。


2009年9月、二代目わんころりん　おおはしゃぎ＠南相馬

心残りのままにした温泉町のことを
いまさらではありますが記事にします。
町は必ずや復興するはずですので
〜再訪のための予習復習その１。

＊＊＊
まずは「新柳菓子店」（参考記事）のパイナップル最中
映画『フラガール』の舞台となった
常磐ハワイアンセンター（現・スパリゾートハワイアンズ）昭和41年のスタートと共に発売。


いまも包装紙は常磐ハワイアンセンターのイメージ

"この世の楽園ハワイ〜"への憧れにふさわしい
昭和モードの魅力的なパッケージ。
高度経済成長期を感じさせます。
スパリゾートは未踏の地なんだけど（むろん場内売店で販売）
とってもキュートな湯本のお店で買えたことが
ちょっとした宝物を見つけたような気にさせてくれたのです。


店内

表から中を覗けないほど長い日除けをくぐると
ヒトの良さそうなおばさんがお一人。
最中そのものもすんごくチャーミングですが
「とっても珍しいってね、皆さん買っていくんですよ」
唱えるようなお話ぶりが昭和ムード溢れるお店に似つかわしく思いました。

　
パイナップルフレイバーの白あん、右画像をぜひ拡大で

＊＊＊
味噌まんじゅうが評判の「白石菓子店」は
公衆温泉のすぐ隣で本店を。駅前通りで湯本中央店を営んでいた。


白石菓子店（中央店）

多くの温泉地はいわゆる温泉まんじゅうの類が豊富です。
こちらも看板商品の味噌まんじゅうのほか
さまざま小麦粉生地の蒸したお饅頭が並んでいた。



温泉饅頭とかもめ饅頭
下は名物"味噌まんじゅう"＝白あん入り味噌風味の茶まんじゅう

選んだのは味噌まんじゅう、かもめ饅頭、温泉饅頭の三種類。
"味噌まんじゅう"の白あんに味噌風味の皮が新鮮でした。
白い味噌まんじゅうの"かもめ饅頭"もおいしかった。
今度はアレンジ大福にしよう。

＊＊＊
魅力的な朝生菓子が並ぶ餅菓子店の「みつや菓子店」では
当日に食べきれる数しか買えずに後ろ髪をひかれる思いでした。


「みつや菓子店」と笹餅

糯米を蒸かした笹餅の香りを思い出します（笹餅の参考記事）。
今度訪れたら朝生のお菓子（※生鮮度の高い生菓子）を好きなだけ買ってやるぅ〜。

＊＊＊

新柳菓子店の並び「新高パン」はワタシ好みの"町のパン屋"さん。
（参考食べログ記事by14ccさん）


店舗のすぐそばに工場

午後だったためほとんどのパンは売り切れだったけれど ジャムパンを見つけて大喜び。


ジャムパンとコロッケパン

王道のたまごパンやコロッケパンを夕食に添え
ピーナツパンやロールパンを翌朝頂きました。
パン屋ならではの焼菓子がおいしそうなので今度はそれを。

＊＊＊
ところで。
新柳菓子店のお隣りに創業明治34年「角田屋」という和菓子店がありました。



今回の情報を得ようと、お店のHPを覗くと
ご主人は訪問した後に急逝され閉店した旨を告げていました。
こんな形で知るとは…。
ご冥福をお祈りします。

いまとなっては幻となった"切羊羹"と"いわき長持ち"ですが。
ワタシが"以和貴　切羊羹"の幟に惹かれて店内へ入ったとき。
頭髪を手ぬぐいで巻いたご主人が店番をしてらした。

羽二重餅の"いわき長持ち"を
作りたてでないからと、ふたつおみやげに頂いたことを思い出します。


切羊羹（つぶあん）といわき長持

いわき湯本での話はこれだけではありません。
とても印象に残るそば屋さん（大衆食堂？）の話などは次回。

日本中どの町にも生き生きとした暮らしぶり
その町ならではの愛すべきお菓子があるはず。
近所の和菓子屋さんの豆大福、パン屋さんのあんぱん…ってことで。


2009年9月、南相馬市の海岸

そして。
サーフィン世界大会など催された北泉海岸の広々としたビーチは
すっかりその様子を変えてしまいました。
（福島県南相馬市　北泉海岸の震災後の模様。

・いわき湯本温泉　
・いわき湯本温泉といわき市の観光・イベント・地域・歳時記
・はらまちシーサイドパーク

・パイナップル最中（6個入・240ｇ）630円？原材料（砂糖、白アン、粉寒天、水アメ、もち粉）（保存料（ソルビン酸K）香料、膨張剤、クチナシ色素）

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Comments

人が集まるところ・・・神社仏閣、駅（地方では「かつて」でしょうが）などには商店街があり、昔からのパン屋さんや和菓子店がありますね。
いわき湯本でもそうした昔ながらの商店街があるようですね。

パイナップルを象った最中があるんですね。
中身は白あんベースのパイナップルあんでしょうか？

いわき市の風評被害は報道され始めましたね。
いわき市の方にも救いの手が届くことを祈ります。

Posted by 笹団子 at 2011年03月26日 18:10

パイナップル最中はありそうでなかった発想ですね。かわいらしくてお土産にいいなあ。昭和の香りがただよう包装紙もステキ。
店内の「努力、忍耐、根性」の色紙がなんだか胸に響きます。

味噌味の皮に白餡の味噌まんじゅう、聞いたことありません、新鮮だわ。
温泉に入らなくても和菓子めぐりは忘れないあんころりんさんたら、という点には触れないことにして（触れてる：笑）、こんなステキなものがあるんだよという記事は、復興を祈る気持ちにつながります。

Posted by kozue at 2011年03月27日 14:29

笹団子さん
おっしゃるとおり香料を加えた白あんです。
最中の中身と説明の部分がアップする際に抜け落ちてしまったようです、
あらためて画像は本文中に入れました、すみません。
特別な処でなくとも誰しも慣れ親しんだご近所がありますものね。そういった日常生活の中のお菓子屋さんパン屋さんって好きなんですよ。やはり訪れた町や知人がいる場所って特別リアルに感じます。どこも気がかりです。

Posted by あんころりん at 2011年03月27日 18:07

kozueさん
新柳菓子店、お店に入った瞬間、いわきが好きになりました。この包装紙だけは処分せずに取ってあります。色といい、意匠といい、そしてコピーときたら♪この後、南相馬でお風呂に入ったけれど、いわき湯本にまで行って足湯にもつからなかったのは…、と悔やんでおります。ほかにもまだ訪れたお店があるので続きます。
＞こんなステキなものがあるんだよという記事は、復興を祈る気持ちにつながります。
まさにまさにそのとおりの気持ちです。代弁してくださってありがとう〜〜。

Posted by あんころりん at 2011年03月27日 18:35

常盤ハワイアンセンタ−ってもちろん行った事ないのですが、何となく宮崎の青島のイメージが沸いてきました！　ここも昭和〜な雰囲気が私の中にはあるのです（最近は全然行ってないので分かりませんが）。

味噌まんじゅうやあんころりんさんがお好きそ〜な町のパン屋さん、こういうお店続いて欲しい・・・。

Posted by いもすけ at 2011年03月28日 06:37

いもすけさん
青島！まさにそうですね、南国ハワイをローカルな土地柄に馴染ませたかんじでしょうか。お菓子のイメージも似ているかも。今度宮崎へ行ったらチェックしなくては。
ワタシの好きそ〜なお店たちの雰囲気。作ろうとして醸し出せるものではないものですから、ぜひ続くように陰ながら祈り、細々ですけれど周知させたいなと思います。

Posted by あんころりん at 2011年03月28日 15:56

2013年1月、新柳菓子店正式に閉店しました。新高パンの工場も取り壊され別の場所で製造してます。昭和の思い出が急速に消えて行くようで寂しい限りです。ＦＢでリンク貼らさせて頂きました。宜しくお願い致します。

Posted by スポッツ at 2013年01月31日 10:59

スポッツさん
はじめまして、情報をありがとうございます。
閉店とはほんとうに残念です。
やはり、震災と原発事故による影響は、時間差でじわりじわりと広がっているのでしょうか。
小さな個人経営のお店は体力に限界があるのでしょうね、寂しいことです。
差し支えなければリンク先URLを教えていただけると助かります、よろしくお願いします。

Posted by あんころりん at 2013年01月31日 16:12