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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2011年05月23日

福島県二本松市/玉嶋屋〜花がすみ 悩殺的カワイイくだもの菓子

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くだものの国、福島、花麗しの二本松から

和菓子wagasi−東京のお菓子・菓子パンを歩く

そして再び予告通り

福島県二本松市「玉嶋屋から取り寄せたお菓子を・・・


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小さな画像はクリックで拡大♪

・・を紹介します。

ここまでの話をざっくり書くと
4月下旬にお気に入りの菓子屋「玉嶋屋」から15種類ほどの菓子を取り寄せ、
その中からすでに上生菓子5種
家傳銘菓"木の葉饅頭""浮草"の7種を紹介しております。
※玉嶋屋の来歴・製法などはこちらの記事

今回取り上げる菓子は、店が"看板"と謳うほどでない。
ワタシにとってはダークホース的存在。
正直、タカをくくってました。

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さて。
箱を開けると玉嶋屋の紙袋がふたつ。
ひとつは単品で頼んだ焼菓子類の袋。
こちらは予想通り頑健なポリ系個包装だったのですが。
もう片方に入っていたのが"花霞(花がすみ)"。

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クリックで質感を

ひとめ見て、再びまたまた激しく歓声をあげてしまった。
「うわ、カワいい〜センス良すぎ〜」

じつは電話注文の際、配送可能な菓子について根掘り葉掘り伺い、
執拗なオイラの望みを図りかねる若い女性スタッフ(気の毒な)は
最後に「花がすみというあんずとりんごといちごのお菓子がございますが」
お!ボリュームは?「一包に一枚ずつ…」
薄いんですか?「はい薄く流した果物のゼリーです」

ここでワタシが想像したのは
「世に普及する進物orおみやげ向きパック入り個包装の水分多めゼリー」
常温で日保ちするため、おすそ分けで頂くことも多いのですが
正直言ってこれまでそういった涼菓が特別な印象を残したことはありません。

それでも欲深なワタシは一応この目で確かめたくて
試しに、と一個ずつ頼んでみたのです。

よかったよー頼んで。ありがとう女性スタッフさん。

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洒落たポチ袋のような
手ざわり良い和紙をたとう折りにした包みは
表紙に二本松霞ヶ城を春を描き、夢のような色彩が魅力的。
上等な(本柾)紙を使っているのか、独特の風合いです。

裏を見ると墨文字でキリっと屋号と紋が記されており、
めくると「くだものの国といわれる福島。・・・」から始まる数行。
うむむ、どれをとってもしびれる。

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そして。
開いた中には、半透明のお菓子をワックス紙に挟んだきり。
予想外の潔さに少なからず感動してしまった。

前回も書いたけど、パッケージセンスに見る玉嶋屋の挟持はかっこいい。
たとえば「日本の伝統パッケージ」の感性がそこにある。とワタシは思う。
※日本の包む心、を追い求めた「包む─日本の伝統パッケージ 」については近々書きたいけど、今は措いといて。

さて、このとってもキュートな熨斗袋風の表紙。
よーく見ると、左下に目立たぬよう文字が描かれています。
「爾俸爾禄 民膏民脂  下民易虐 上天難欺」
なんじのほう なんじのろくは たみのこう たみのしなり
かみんはしいたげやすきも じょうてんはあざむきがたし

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意味は「汝のいただく俸禄は人民の汗であり脂(あぶら)である。
下民は虐げやすいが天をあざむくことはできない」

これは二本松藩主、丹羽高寛公
二本松城前に藩士たちへの戒めのため掲げた「戒石銘碑」。
いまも二本松霞ヶ城の名所として知られています。

おそらく多くのヒトは菓子袋に薄く印刷された文字を熱心には読むまい。
しかし不思議と見えないようなところを捨ておけない感性があってこそ、
創ったものの存在感と美しさを上質にするものです。

戒石銘碑については江戸時代、各地方の農民が重税に苦しんだ歴史の中で
この碑が担った役割はなかなか複雑なようです。
現在は美しい名城の見所であり、名君を誇る郷土愛を育む碑なのでしょう。

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肝心のお菓子"花がすみ"です。
オレンジの"あんず"、紅い"いちご"、朱赤の"りんご"
ジャムをそのままシートにしたような菓子は
セロファン紙のようにカラフルで
ちょっと懐古的な紙包みによく似合う。
こんなにキュートだなんて嬉しい誤算です。

"あんず"の甘酸っぱさは室温でも冷やしてもよい。
いちごは懐かしいジャムみたいだし、りんごはもっと穏やかな風味。
"乃し梅"をいろいろな果実でつくったような口あたりは
長野のみすず飴のようでもあり、懐かしい駄菓子のようでもある。

追記(初稿抜け)5/24:"花霞"は高村智恵子の生家(二本松の造り酒屋)で作られたお酒の銘、なのだそう。
お菓子の色あいは心なしか智恵子が製作した紙絵をも彷彿とさせます。

P1230921.JPG
クリックして全文を

あだたらの空の下、霞ヶ城にとおぼろにひろがる花がすみ。」

この地で四季折々たわわに実る果実をぜひお菓子にしよう。
そんな美しい郷土を愛する気持ちを託した、素朴なくだもの菓子。
"包み"にその心が溢れ、見るものを惹きつける。

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玉嶋屋過去関連記事
羊羹コレクション(本煉羊羹)
被災について
上生菓子
●店と菓子のデータ
玉嶋屋 ※都内ふくしま八重洲交流館で代表銘菓「玉羊羹」が入手可能。
・花霞(花がすみ):あんず、いちご、りんご各70円 賞味期限三週間

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●過去の東北関連記事(昇順)
白松がモナカ本舗
福島県いわき市と玉嶋屋
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3月24日
4月13日
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宮城県塩釜市と丹六園再開
福島県玉嶋屋の上生菓子 福島県玉嶋屋の木の葉饅頭、くまたぱん本舗のくまたぱん
福島県玉嶋屋の浮草
他多数

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posted by あんころりん at 18:53| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>オイラの望みを図りかねる若い女性スタッフ(気の毒な)
決して女性スタッフが悪いわけではないのですが、なかなかうまくこちらの意図を伝えることができない時ってありますね。 私の場合、相手の年齢に限らず地域密着型店舗でもありますね。 まだまだ未熟です。(汗)
よそ者慣れしたベテランの女将さんクラスでは上手くみつくろっていただけるのですが。

お店独自の包装は見ていて楽しいですね。
さりげなく書かれた名所は土地の人ならご存知でしょうが、私のようなよそ者にはわかりにくいです。 そういう視点で包装を眺めるのも面白そうです。

山形、茨城にある「乃し梅」ですから二本松に近いものがあっても不思議ではなさそうですが、「りんご」、「杏」、「苺」という素材は独特ですね。
Posted by 笹団子 at 2011年05月24日 01:13
笹団子さん
またまた、ワタシの文章に問題ありです(笑)
えー、ワタシがあえて若い女性、と書いたのは、お若いのにワタシの執拗な欲しがりぶりをまったく厭わずに、むしろ一生懸命考えて下さった、その姿勢がずっごく好きだったのです。手練れの方に比べて、より純朴なかんじが好ましかったと言いましょうか。いつかお店でお姿を、ってかんじです(笑)。
熟練の女将さんでなくともお菓子について勉強してらっしゃる販売の方と話すとためになるうえ。話がスムースというのもありますよね。そんなときはついつい話が盛り上がることもしばしばです。いずれにせよ和菓子屋さんてほんとにすてきです。
あんず、りんご、いちご。玉嶋屋さんは郷土の名産物を使うことに心を置かれているのがとておよく伝わります。
Posted by あんころりん at 2011年05月24日 05:53
きゃあ〜〜お菓子も包装もかわいらしい〜〜〜♪
わたしならきっとみすず飴を想像して、じゃあまあいいか、と流すと思います(笑)
なんとなくやっぱりお城を見ながら作られたお菓子って、すてきなお菓子が多いのですね。
大きすぎないお店だから、すてきな包装を使い続けられるのかもー。
Posted by kozue at 2011年05月24日 17:29
kozueさん
でしょ!
そうか長野系のヒトにはみすず飴がデフォルトなのね(笑)
豊かな城下町ってかならずステキなお菓子が育まれてますね。
送り手の目が行き届くのがよいのでしょう。ほどほどの量産だからこその美しい包み。
思うに竹皮に挟めばもっと好きだけど、中が竹皮でないから和紙で包みぱなしにできるわけですね。
Posted by あんころりん at 2011年05月26日 07:41
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