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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2006年09月08日

秋!桃にブドウ&ゆるゆる杏仁豆腐
くず餅の老舗から「船橋屋こよみ」

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↑歓喜!芳醇なブドウの香りと甘酸っっっぱさ、葡萄の寒天よせ

味覚の秋〜、みのりの秋♪
ブドウ、お米にマスカルポーネっ?

関東のくず餅、といえば
もちろん「船橋屋」。
そして「船橋屋」といえばもちろん!亀戸天神
・・・と思ったら
広尾にお洒落なカフェを出して、一年半・・・

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亀戸天神前船橋屋」、
文化年間創業、にひゃくねん!の歴史を誇る
関東風「くず餅」、老舗中の老舗です。

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↑船橋屋のくず餅、小麦澱粉を15ヶ月かけて発酵、
格別な風味にきな粉と黒蜜たっぷりで


その老舗が2005年2月22日に広尾の霊泉院前、
まさに絶好のロケーションに
和カフェ&バール「船橋屋こよみ広尾」をオープン。

近場ですが一年以上、腰が重く
夏も終わる頃に何故だか“かき氷モード全開”(遅い)。
ようやく以前からマークしてた
“自然素材かき氷「黒米ピュレ」ラズベリー添”に惹かれて訪問。

船橋屋こよみ」は広尾商店街の角地。
お寺の向かいで二階の戸建て、周囲の雰囲気もほどよくリラックス。

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↑明るい店先、向かいはお寺

一階が持ち帰り専用のお店。
二階カフェで食した物は後ほど。
まずはおみやげから。

船橋屋」の甘味類と「こよみオリジナル」デザート
どちらも揃って目移り〜。当然、くず餅は外せないけど
好物のあんみつところてん、豆かんも必須アイテム。
でも「船橋屋」ものはいずれじっくり登場で(買ったけど)。

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↑拡大して、船橋屋伝統のあんみつは久寿もち入り、
生のかんてんが抜群のうまさ


今回は「こよみ」オリジナルからも、
ぐぐぐっと来たお気に入りが。うひゃ。

陳列ケースを眺めると素敵な誘惑の甘い声♪
葡萄の寒天よせ”“白桃の寒天よせ
ぶ、ぶどう〜桃〜かんてんよせ〜。
これは強力寒天ラバーとしては外せない。
そして“マスカルポーネのゆるゆる杏仁豆腐”もチョイス。

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↑桃色のバラにセルフィーユの葉。白桃の寒天よせ、も拡大OK

偏ってる?
いえ、かき氷にランチセット、
ロールケーキと豆乳プリンはカフェで頂いたので。

持ち帰って、まずは目当ての「葡萄の寒天よせ」を。
カップを開けると甘酸っぱい葡萄の香り
これはいいのでないか?

さじを入れると(ほほー)完全にスープ状態、
何故か安心
よくある妙?な材料で不自然にとろみがあるのは好きでない。

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↑ぜひ拡大、香りよい葡萄の寒天よせ

美しく濃い葡萄色に浮かぶ生のブドウ
ゆるめの寒天は渾然と透明とブドウの二色
リキュールの香りの葡萄スープに混ざり合って・・
たまらん。

ひとさじ口に運ぶと「!!
うわ、美味い。感動的に甘酸っぱく浸み透る
思わず周囲に感激を訴えてしまうぞ。無視されたが。
ブドウが大好きで、巨峰がダメなこの酸味偏重舌には最高!

正直、当初は期待してませんでした。
老舗和菓子店や和カフェの当世風スイーツを
(うまい!)と感じたことがごく稀。(ないかも?)
概ね「フツウのあんこの方がいいじゃん」とがっかり。
でもこれおいしい〜。
後味の良さがクオリティを語っている。

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↑ぜひ拡大、夕日に向かって叫びたい、
「豆か〜〜〜〜ん!」熱愛らぶ


さすが!船橋屋さんは寒天の美味さではどこにも劣りませんね。
と、ここで船橋屋豆かんのこと叫びたーい、が抑えて。

酸味が苦手な貴方ならクリーミーな「白桃寒天よせ」を。
同じタイプと思っていたら大間違いでした。驚くほどの別物
トップがマスカルポーネ風味のクリーム、
そのボトムには
たっぷりの白桃をしっかり固め寄せたもの。おさじが立ちます、ぴん。

寒天というよりはむしろ洋菓子ゼリーの味わい。
ブドウの歓喜に応えなかった家族もとても好んでます。

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↑白桃の食感が残る柔らかな甘さとほのかな酸味のゼリー寒天と
コクのあるチーズクリーム


酸味偏重者はトップ部分を(桃のヨーグルトクリーム?♪)と
口に運んだのでフェイントに沈みました。
やはり葡萄さまが圧倒的にうま〜い。

マスカルポーネのゆるゆる杏仁豆腐」は
レアチーズケーキ好きの家族に大好評。
個人的には悪くないけど、普通の杏仁豆腐が好み。
ほのかに濃厚な味わいを好まれるなら喜ばれます。
チーズケーキよりあっさり、杏仁豆腐よりリッチ。
やはり買っていく方多数の人気者。

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↑桃とパイナップルのトッピング“ゆるゆる杏仁豆腐”

ちなみに「船橋屋」のくず餅はもちろんうまい、
甘味類は“なま寒天”(というか“角切りところてん”)が
格別な食感と味わいですから間違いなくうまいです。
(詳しくは「今日の和菓子語その10」↓に)

ところてんも隅々まで気を抜かない良品、さすがです。
ところてん”こそ甘味屋の試金石説を振りたい、が抑えて。

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↑ところてんには真っ当なきざみ海苔と
(もちろんマスタードではなく)ぴりっと“からし”付き。
船橋屋は酢醤油味オンリー


さて二階の和カフェで何をどう食らった、いえ楽しんだか、
またまた長くなってしまうので次ぎに続けます。
お目当てのあれこれは・・・ぜひ楽しみにして下さいませ。

二階へ上がるとそこは・・・

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↑ぜひ拡大、ところてん(心太)をきっちり決めてる甘味屋さんなら
脳に胃袋にインプット


◎★今日の和菓子語その10
「心太(ところてん)と寒天」
ざっくり言って
ところてん(心太)は天草やオゴノリなど海藻類を
煮溶かし
冷まして固めた食品。
それを「天突き」という器具で突き出すとIMG_4390 (2).JPG
上の画像のような緬状のものになります。
伊豆半島など海岸部においしい“心太”は多いですね。
寒天とは寒晒しのところてん
つまり、そのところてんになったものをを凍結させます。
凍結と融解を繰り返して結果、
糸寒天や棒寒天(右の画像)になります。
主に長野など寒冷地域で作られるのは冬の寒風に晒すので
海でなく山で作られる訳です。
江戸時代に発明(発見)され寒天のおかげで煉り羊羹も登場。
しかし、
船橋屋のおいしい“生寒天”というか“角切りところてん”は
伊豆七島産の天草からダイレクトに煮溶かして作ります。
自分自身ほぼ毎日、糸寒天か棒寒天を煮だしているせいか
甘味屋さんで感動出来る寒天は少ないけど
船橋屋さんのしっかりとした食感と磯の香りは真似できません。
今まで寒天の方が豆寒には良いと思っていたのは間違いでしたね
角切りのところてん、の方が断然好きです。

●お店データとあれこれ
船橋屋こよみ 広尾店
住所:東京都渋谷区広尾5-17-1
月〜土 AM11:00〜PM10:00 日・祝 AM11:00〜PM06:00
日比谷線広尾駅 2番出口徒歩2分
一階は持ち帰りの店 二階はカフェで食事も可、
夜はお酒もOKのバールに
船橋屋亀戸天神前本店
創業1805年、くず餅の老舗中の老舗。
くず餅の原料は岐阜で木曽川水系天然水を使い
15ヶ月間発酵させた後、亀戸の工場に送られる。
くず餅他あんみつなど地方発送可

●菓子のデータ
くず餅以外はすべてカップ入り
◎こよみオリジナルデザート
・葡萄寒天よせカップ入り450円 
原材料)ぶどう果汁 砂糖 白ワイン ぶどう果実 レモン果汁
フランボワーズ 寒天 ミント
賞味は当日位
・白桃の寒天よせカップ入り480円?IMG_4327 (2).JPG
原材料)白桃 糖類(砂糖ブドウ糖果糖液糖)レモン果汁
マスカルポーネ ピーチリキュール 生クリーム 寒天 
ザクロ果汁 セルフィーユ ゼラチン PH調整剤 香料 
酸味料 酸化防止剤(ビタミンC)
内容量(表記)170g
賞味は当日位
・マスカルポーネのゆるゆる杏仁豆腐450円→ 
原材料)糖類 (砂糖ブドウ糖果糖液糖)マスカルポーネチーズ
牛乳 パイナップル 桃 植物性油脂 アマレットリキュール
ゲル化剤(増年多糖類)杏仁粉 ザクロ果汁 寒天 塩 香料
PH調整剤 着色料(赤102) 
内容量(表記)170g
以下は船橋屋製造
・くず餅きな粉と黒蜜付き
36切れ入り一箱 714円
原材料) 小麦澱粉(砂糖 黒糖(沖縄産)糖蜜 水飴 カラメル色素
国産大豆)
・保存は常温で2日
・あんみつこしあん399円(黒みつだが白みつ可)
原材料)寒天(伊豆七島産天草から)小豆こしあん(十勝産小豆)
赤えんどう(北海道上富良野産)くず餅(小麦澱粉)ぎゅうひ
みかん チェリー (黒糖 糖蜜 水飴 食塩 抹茶 酸味料 着色料
内容量(表記)200gみつ45g
測定糖度Brix約% 
賞味は2日位
・豆かんてん420円 
原材料)寒天(伊豆七島産天草から)赤えんどう(北海道上富良野産)
(黒糖 糖蜜 水飴 食塩 着色料(カラメル))
内容量(表記)200gみつ45g
測定体重 寒天137g(水切り) 赤えんどう61g 
賞味は2日位
・ところてん 315円
原材料)伊豆七島産天草 のり からし
醸造酢 醤油 みりん 食塩 調味料(アミノ酸等)
内容量(表記)210g
賞味は2日位


今回使用した糖度計は「ATAGO.PocketPAL-2」。
何せ素人が使っているのであくまでも目安。
今回は2〜3回の計測です。
ちなみに、この数日前に私が計測した「雪印コンデンスミルク」はBrix約70.6%でした
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posted by あんころりん at 19:56| 東京 ☁| Comment(11) | TrackBack(2) | 渋谷区/新宿区/豊島区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ぶどう、秋ですねぇ。
あの写真からふーっとあの深い色をしたぶどうの芳しい香りがしてきそうです。

ぶどうの果汁を堪能した後なら、和菓子としてはイレギュラーな感じの杏仁豆腐もアリですね。
そして甘いものの後にはさっぱりとところてん。

見ている私もスッキリしました♪

Posted by タフィー at 2006年09月08日 23:42
心太なんていつから食べてないんだろう。
もう20年くらい食べてないかも。
写真見て食べたくなりました。
酸っぱいの確かにあまり好きではないのに
酢は大好き。
酢豚も酢漬けもビネガー系もいける
俺って変な奴。
でも寒天がおいしいところをあまり知りません。
まだまだ修行が足りませんというか
あまり和菓子屋さんの中に入って食べたこと無い。
いままで誰と行くのにも飲み屋(飲めないのに)
かレストラン、食堂、サテン位しかないので
甘味処いってないっすよね。
Posted by yottyan at 2006年09月09日 00:13
こんにちは、小池@ラーメンです(*^_^*)

まずは応援ポチッ(^o^)

いよいよ、ぶどう・桃の季節になってきましたね(^o^)

また遊びに来ますね!
Posted by 小池@ラーメン at 2006年09月09日 12:24
私も、船橋屋のくず餅は大好きです!!

広尾の店は行ったことがなかったんですが
おしゃれなスイーツ系メニューもあるんですね。
亀戸のあの年季のはいった落ち着く雰囲気も捨てがたいけれど、広尾の店も、要チェックですね。
Posted by みなみ at 2006年09月10日 19:14
タフィーさん
葡萄色って秋の美しさの象徴の様な気がします。
香りを感じて下さってうれしいです。
ところてんがあると甘味のおいしさが倍増。すっきりしたおいしさも和のおやつの良さですよね。

yottyanさん
酸っぱい物お嫌いですか。
男子で果物など苦手な方って多いですね。
でもお酢好きなら、ところてんは風情もあって
和の素敵なおやつです。久寿もちもほのかな酸味が特徴ですね。和菓子屋さんの甘味、とくにあんみつや豆かんはとてもおいしいですよ。甘味処は食事もできるから特に昼時など一人で来る男子や年配ビジネスマンも少なくないです。行き出すとはまりますから、ぜひお出掛けください。私は今甘味屋フィーバー状態が続いてます。一体ここ数日で何杯の甘味を消化したことか・・。

小池@ラーメン さん
秋の味覚は豊かですね。応援ありがとうございます。
Posted by あんころりん at 2006年09月10日 22:54
みなみさん
こんばんは♪
広尾ではもちろんあのおいしいくず餅やあんみつなど基本甘味に新しいオリジナルもあって楽しいです。気取りすぎてないのが船橋屋さんらしくて良いですよ。
Posted by あんころりん at 2006年09月10日 23:12
みなみさん!!
書き忘れましたが、あともう一回広尾店のカフェのメニューなど詳しく掲載します。よかったらご覧ください。私ももっちろん!船橋屋さんおくず餅がだーい大好きです!
Posted by あんころりん at 2006年09月11日 07:13
あんころりんさん、こんばんは。

クスクスと笑いながら最後まで一気読みしてしまいました。
(あんころりんさんの記事はいつも楽しい!)

私は葡萄好きだけど皮剥き種取りが嫌い(あ・・・単なるわがままじゃん)
という人間なので、その葡萄の寒天寄せは、ヒャクパーど真ん中です。
もし今秋に上京する機会あれば狙いたいな。
カフェのメニュー、どんなんか楽しみです。
Posted by shosho at 2006年09月11日 23:26
shoshoさん
こんばんは、お久しぶりです、お元気ですか。
笑っちゃうなんて、そんなに楽しんで貰えてとても嬉しい!楽しく呼んで貰えるのが何よりです。
葡萄は秋らしい香りで何だか豊かな気分になれますよねー。種が面倒〜とは我が母も言ってますよ。私はまったく気にならないけど・・。
東京にいらっしゃるんですか!ぜひぜひ楽しんで下さいね。もし必要な情報があったら(わかることであれば)聞いて下さい。なんて私にわかるかな(笑)カフェメニューも出しましたのでよかったらご覧くださいね。いつも素敵なコメントありがとうございます。
Posted by あんころりん at 2006年09月12日 21:41
和菓子ってホッしますね。
船橋屋こよみは和菓子スイーツ達はもちろん♪
器からインテリヤまで
季節感をうまく取り入れていて、
老舗中の老舗を実感しました。
亀戸本店と比べるのもまたオツかもしれません!
Posted by わこ at 2006年10月05日 03:58
わこさん
初めまして、こんばんは。
コメントありがとうございます。
本当にほっとしますね、和菓子って。
こよみはおいしくて良心的な上、室内の工夫もさりげないので気持ちよくすごせる良いお店ですね。新しくとも老舗のゆとりが感じられますよね。亀戸も長くご無沙汰で行きたいな、と思っています。
Posted by あんころりん at 2006年10月06日 02:11
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