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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2011年12月20日

二本松/玉嶋屋〜アンドーナツ、木の葉饅頭 福島の和菓子@

03-2玉嶋屋_0984.JPG 
P1360245.JPG 
IMG_0928.JPG
玉嶋屋本店 アンドーナツ 木の葉饅頭に葉脈を押す・・

和菓子wagasi−東京のお菓子・菓子パンを歩く

12月は福島へ行って来ました。

最近は都内東北復興関連イベントもややトーンダウン。
ならばこちらから行きましょ、と。
一度この目で見たかった二本松の町と・・

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小さな画像はクリックで拡大♪

・・老舗「玉嶋屋」を年内中に訪問するべく
(月一度のボランティア作業はお休みして)
初冬の福島和菓子旅となりました。

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霞ヶ城跡と二本松少年隊の碑

初日は会津若松、そして二日目に二本松を訪問。
毎年秋に日本三大菊人形が開催される二本松は
街の規模からすると他に類を見ないほど和菓子屋密度の高い町です。

二本松藩城下町として創業100年以上の老舗和菓子舗が複数ある一方
菊人形という歴史あるエンタテインメントから根付いた店も多数。
ごくカジュアルな和菓子と伝統の献上銘菓二本松羊羹が混在しており、
半径1,8`内だけでも20店、範囲を広げれば相当な数に昇ります。
ワタシなんぞは訪問予定を立てるだけでも楽しかった。

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ぜひ観たかったのがこの「戒石銘」碑。「爾の俸、爾の禄・・」で始まる施政者・行政の戒め

もちろん本命は「御菓子師 玉嶋屋」。
江戸時代、弘化2年(以前)に創業、
本煉羊羹を始め、江戸伝承の菓子を4種類も作っている稀有な和菓子屋です。
これまでもいくつかを記事にしてきましたが
羊羹と店の歴史上生菓子木の葉饅頭浮草果物菓子
実際にお店を訪れたのはこれがはじめて。

04-101玉嶋屋外観のIMG_0957.JPG 04-101玉嶋屋外観 (3).JPG
山と積まれた玉羊羹と右は店内の木製看板、訊かなかったが由緒ありそう

今回大いに気に入ったのがアンドーナツ。
4月に取り寄せた際、同封のしおりに「大豆油で揚げた饅頭、卵を使用しない」という説明があり
とても気になっていたお菓子です。

P1360247.JPG
購入してみると、油を使った菓子に経木を敷く心遣いがありました。
形も端正で白砂糖をまぶした平たい饅頭は丁寧に揚げられたことが一見してわかります。
油臭さがほとんど感じられないのは新鮮な油と独特の生地のおかげでしょう。

P1360249.JPG

中のこしあんはこの店独自の楢薪を燃料に大きな銅鍋(さはり)で北海道産小豆を炊いたもの。
羊羹のあんと異なりこちらは揚げた生地に負けないよう(だと思う)、
白双糖でなく上白糖メインだそうです。


動画:玉羊羹用餡を木製えんまべらで煉る 独特のあんには高温の火が欠かせない。銅鍋の下は楢薪を焚いた炎

気になっていた生地は砂糖、小麦粉、塩、膨張剤のみホントに卵を使ってない。
"一丁焼たいやき"と同様、シンプルな割合はごまかしが効かないので、
材料と製法に一層の気配りを要するものと推測します。

和菓子屋のアンドーナツって見かけない割に美味しいものが多く好きなんだけど。
とりわけ玉嶋屋アンドーナツは油切れが良く、すぐにまた食べたくなります。

また和菓子屋のアンドーナツって見かけない、と思っていたのに
二本松は揚げた菓子が多く、全国区で知られているお店もあります。

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ワタシも揚まんじゅうやアンドーナツを幾つか買って見ましたが
結局もっとも好きなのは玉嶋屋のアンドーナツでした、
気を使ってというわけではなく、ホンネです。

もうひとつ。
今回の訪問で"木の葉饅頭"の驚くべき製法を知ることができました。
あのチャーミングなルックスは型抜きではなく包あんしたものを鉄板に叩きつけて型作るのです。

P1360284.JPG 左が玉嶋屋の木の葉饅頭、他店と比べても個性的なフォルム

P1360560.JPG
左が玉嶋屋

前述の江戸伝来のあん煉り作業と共にご覧いただければ。
・・・ほんの数秒ですけどこっそり。


45年の熟練職人、石川さんによる木の葉饅頭づくり、この後葉脈型を押し付けこんもりとした筋を付ける(トップ画像参照)。

木の葉饅頭は最後オーブンで焼きあげるのですが
じつは取材を口実に特別にいただいた焼きたてホカホカ。
コツンとした焼皮とホロホロとしたあんのおいしさがなんとも忘れがたい。

IMG_0954.JPG
さて。
これはほんのサワリです、福島の和菓子とパン。
今日から年内頑張って書きます、福島レポート中心に。
できるだけ短めに・・って、ほんとかな・・・


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過去の「玉嶋屋」関連記事
羊羹と店の歴史
上生菓子
木の葉饅頭
浮草
果物菓子
過去のあんドーナツ関連記事
菓匠花見 桃六
ベーカリーモモヤ
中島ベーカリー

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★お店のデータ
玉嶋屋
アンドーナツ 一個84円(!)(小豆、砂糖(上白糖)、福島産小麦粉、食塩、膨張剤)

●おまけの話
二本松の町を歩いたなか、出会ったケーキ屋・洋菓子専門店は皆無でした。
では二本松でケーキ食べないのか、というと和菓子店のほとんどが洋菓子も調製。
チュイールもあればロールケーキ、ガレット、窯出しシュークリームもある。
クリスマスケーキの予約注文受け付けているお店も多く、和菓子であるブッセも洋菓子ジャンルに並んでいた。
ワタシも 玉嶋屋でハンドメイドクッキーを買ったりいろいろと。
★最近の東北関係レポート★
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posted by あんころりん at 19:15| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ほほ〜鉄板に叩き付ける感じが楽しいですねえ〜。愉快ゆかい。それでみごとに成形されるんだから、やっぱり職人さんはスゴイ。
あんドーナツもいいなあ。和菓子屋さんのあんドーナツって、なんだかそそられます。
Posted by kozue at 2011年12月21日 17:12
kozueさん
江戸から伝わる製法で抜き型使わないようです。簡単そうでかなり技術を要するものらしく、実は石川さんの隣で若い職人さんも同様の作業してたのですが、だいぶん苦労してらして。そっちも動画撮ったのですが、並べるのが気の毒かな、と。二本松はアンドーナツ以外にも個性的なお菓子が多くて楽しかった〜。
Posted by あんころりん at 2011年12月21日 22:52
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