矢野浦漁港
広田湾沿岸部に続く瓦礫の山々。
和菓子wagasi−東京のお菓子・菓子パンを歩く」
1月最後の週末、岩手県陸前高田市へ行ってきました。
今年初のボランティア作業は・・・
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・・・矢野浦漁港で土のうを積みあげるお手伝い。
矢野浦は津波で一部分断されてしまった広田半島の港です。
"漁港"と説明されていたのですが、港という気がしない。
何故だろう??
そうだ・・船がない。一隻も停泊していないのだ
船だけでなく港で見かけるような器具もまったくありません。
ボランティアセンターによると
広田半島は先端地域が津波で分断され孤立してしまったそうです。
広田湾沿岸の漁業に関わる方たちは船から長靴に至るまで根こそぎを失い、未だ漁に出ることが出来ずたいへん厳しい状況にあるといいます。
係留するロープを繋ぐ杭もなぎ倒されて、停泊できないし
そもそも船を流されてしまっている。
そんな場所で凍った土を掘り起こし土のうを作って積み上げる。
凍った地面を掘るのは初めてですが
掘ろうにも固くてスコップが跳ね返されちゃうんですね。
つるはしで少しずつ壊していきました。

ほんの数時間の作業ですから27名による成果はこの↑なかの半分くらい。
いやまあボランティアは行くことに意義があるので・・。
さて陸前高田の作業帰りに必ず立ち寄るのは「採れたてランド高田松原」。
比較的早い時期にプレハブで再開した地元の産地直売所です。
(過去の関連記事はこちら と こちら)
お手伝いに行った先で買物するも支援のひとつ。
今回もエエモン見つけました。
「ころ柿チーズ大福」
なかに入るのは小豆のあんこでなく 特産のころ柿を刻んだものにクリームチーズを添えたもの。
この"ころ柿"がちょっとない美味しさ。
「干し柿ダメ〜」ってヒトもこれなら召し上がれると思います。
ここではもちろん「ころ柿」だけでも販売しているんですけど
こちらは小ぶりのひと口サイズ、つまめるおやつとして最適。
知人に配ったところ「おいしい!どこの干し柿?」と好評でした。
干し柿単体で食べてもごくあっさりした甘さで食感はサックリ。
刻んで中餡に仕立てれば餅の歯ごたえにぴったり、軽い食べ心地の大福に仕上がっています。
甘さ控えめが好みならジャストの味。
家族はちょうどイイ、と食後に一個ぺろり。
もうちょい甘いのが食べたい気分だったワタシはランドで買った手づくり羊羹と併せてみた。
これがまたイケル〜〜。
"羊羹"と言っても水ようかんよりさらにあっさりした口あたり。
ころ柿大福にすごくマッチする歯ざわりと小豆の風味でした。
"ころ柿チーズ大福"は採れたてランドのおかーさん達が が地元の味に手を加え、あれこれ試してできた新しいおやつ。
お一人だけでなく複数の方がそれぞれ手づくりした家庭の味です。
家庭のおやつって日保ちの良さは不要ですから甘さもほどほど。フレッシュな味わいです。
日本の菓子の黎明期には干し柿の甘さが基準だったという説もありますが、 ここのころ柿食べてみてみるとすごく納得できます。
ホントにおやつにぴったり。丸ごと一個でちょうどいい。
月一度は東北のお手伝いをしたい。
いえ、決してオイシイ物に釣られてでは・・あるか。
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★お店と菓子のデータ
採れたてランド高田松原
・ころ柿チーズ大福:2個250円(今回の製造者:青山道子さん)もち米 干し梅 クリームチーズ 塩 片栗粉 酵素
・ようかん:一棹400円(今回の製造者:菅野マサ子さん)小豆 砂糖 寒天 塩
・干し柿:1パック250円(今回の製造者:千葉悦子さん)
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追悼
1月31日 編集者そして文筆家である川勝正幸さんがお亡くなりになったそうです。
スタイリスト時代には毎月のようにお仕事をご一緒させていただき 本当にお世話になった方です。
何だか実感がわかないのですが。とても優しい・・頼りになる方でした。
心よりご冥福をお祈り致します。
おまけの話
月に一度出かけるたびに次々出くわす三陸海岸沿いの瓦礫の山々、そしてまた山。
処理がどうなるのかと考えると心が重くなります。
一方でお子さんのいるご家族が生活圏への受け入れ拒否をする気持ちも想像できる。
主な理由は安全性への不安でしょうから当然なのかもしれない。
ただあの瓦礫の山を日々、目の当たりにしながら生活する方たちがいる。
そんなイマジネーションを心の片隅に持って欲しいなあと思います。
父母を亡くしてしまった子たち、我が子を亡くされた親御さん。
いまも御遺骨が見つからない方が数多く、瓦礫に含まれている可能性もゼロではない。
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亡き母が好きでした、干し柿。久しぶりに食べたくなったなあ。
瓦礫の問題はニュースを見るたびに心痛めております。
ボランティアのお話、頭が下がります。
この期でも地元の柿の木は未だに(大量の木守ってかんじで)、熟しきった小さな実がたっくさんぶら下がっているんです。このころ柿も山ほど生った柿を食べ切れずに干したものなんだと思う。野性味があってホントおいしい。
あの瓦礫を目の前にしたら、受け入れ拒否すること、ワタシにはできない。でも親戚の子供たちのことを考えると拒否する親の気持も想像できるし。ワタシにとって瓦礫処理は正解が導き出せない苦しい問題です。
>ボランティア
ひと月に数時間のこと、頭が下がるなんて‥お恥ずかしい。とにかく何年でも続けようと思います。忘れてはいけないから。
でも、テレビであの時の映像が映し出されるとやはり涙してしまう。その気持ちを忘れないようにしないといけません。
あんころりんさんがこうしてボランティアを続けていらして、ここで報告をされると、気持ち繋がります。ありがとうございます。
「ころ柿チーズ大福」珍しい〜。
干し柿って子供の頃は嫌いでした。
でも、今は好きです。年取ったせい?
今度の冬は、ぜひとも渋柿で干し柿を作ってみたい!
被災地で見つけるお菓子も楽しみですね〜♪
>終わりのない
ほんとうに。震災からまもなく一年。東京で生活している身にとってあのときの衝撃や生々しさが日々薄らいでしまうのは仕方ないかもしれないけれど。まだまだ多くの方が辛い状況にあることを忘れないように心がけるのは大事だなあとあらためて思います。
>ありがとう
こちらこそ!!
こんなちっぽけな報告記事ですけど、たとえいもすけさんだけでも(もう少しいると信じていますけど)心に留めていただけるなら書く甲斐があります。
>年取った
あ、それワタシも思った(笑)
子供の頃はどーでも良かったけれど今は素朴なタイプを見るとつい買っちゃう。味の幅がひろがるんですからいいことですよね?
仙台に行く機会ができたので仙台を調べていたらあんころりんさんのブログに出くわしました。
茶道を習っているので仙台の売茶翁の記事を読んでぜひ行ってみたいと思いました。
行きました! なんと、おいしい! 京都なのでいろいろ和菓子は食べますがこんなにすっきりしたお味はなかなかありませんね。
雰囲気もすてきでしたし、このお店があるというだけで一気に仙台が好きになりました。
素敵なお店を教えていただきありがとうございました。
はじめまして、こんばんは。
こちらこそコメントいただいいてありがとうございます。
京都から仙台、楽しい旅行のお手伝いができたのであればこんなに嬉しいことはありません。
茶道心得のある方ならまず屋号からして行きたいとおもわれることでしょうね。
>一気に仙台が好き
見知らぬ土地が好きなるきっかけが一軒のお店、そういったことから世界が広がるのっていいですね。
ワタシも実際に行った町ばかりでなく、
まだ見ぬあこがれの地がたくさんあります。仙台もまた行きたいなあ。