奥は薯蕷煉切で「姫椿」
手前の菓子は「顔見世」、
京都南座「年末恒例顔見世興行」を、題材にした外郎製です。
これがここ最近にないほどの出来ばえで、
今月の一幸庵の菓子はどれも素晴らしかった・・・
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・・、抜群のおいしさでした。
今年中にできればいくつか紹介したいけど。
中に包んだのは(伺ったところ)、備中(岡山)産の白小豆の粒あん。
でも販売している瓶詰めは丹波産なので丹波なのかも?
すっばらしい白小豆粒あん、外郎の口あたりや風味も抜群によかった
ともあれ、題材にふさわしい華やかな彩りで、
押し型と金箔で表したのは「三升紋」。
成田屋の定紋です。
ここ数年、師走の一幸庵は成田屋をモチーフにした「顔見世」を調製しています。
祇園の師走の風物詩「吉例顔見世興行南座」は京の年中行事として広く知られ、
もちろん、市川團十郎、海老蔵など成田屋の役者も舞台に立ちます。
外郎、というところがポイントで
歌舞伎十八番の「外郎売」は成田屋の十八番でもあるからなのでしょう。
ダブルミーニングを読み取れます。
江戸紫はおなじく成田屋十八番、助六を表しているのかどうかは さておき。
すでに 報道等でご存じかと思いますが、
今年は六代目中村勘九郎襲名披露が重なり、東西合同大歌舞伎となっています。
しかしながら
報道されたのは舞台の華やかさではなく、十八代目勘三郎の訃報に際しての、ご子息である勘九郎さんのコメントでした。
それにしても・・・勘三郎さんの早逝は悔やまれるばかりです。
ほんとうにショックで、哀悼の意をツイートだのブログに書く気も起こらないくらいで。
卓見に満ちた、才能のある、実行力を伴う人々、
杉浦日向子さん、ナンシー関さん、そして川勝正幸さん・・・
ワタシが敬愛する方たちの早逝が、どうしてこうも多いんだろう・・・
ちなみに中村屋の定紋は角切銀杏。
勘九郎さん、七之助さんが父上やお祖父様を越えていくことを、祈っています。
●以前の一幸庵・関連記事→こちら と こちら と こちら ほか多数
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こんな小さなところにいろいろな景色や意味を表現できる上生菓子って奥が深いですよね〜。
勘三郎さんの訃報は、心から残念に思いました。
でもわたし、勘九郎くんも七之助くんも大好きだし、きっといい役者になっていくと信じておりますよ。
以前、京都・塩芳軒で白小豆を使った上生菓子をいただいて素材の良さを感じました。 皮がやわらかくて上品な舌触りだったのでは?と思います。
先日、仕事で前を通った築地本願寺でテントの設営をしていて正月にしては早いと思っていたら勘三郎氏の葬儀の準備だったと翌日知りました。 ラジオの交通情報で盛んに築地本願寺付近の渋滞が報じられてさぞや大きな葬儀だったのではと思います。
茶席向けの菓子はゲージツや文学的素養がないと、意味がわからないものも数多く、茶の湯が武士にとっての重要な教養であったと実感することがしばしばです。ほんと勉強になるわー。
奇しくも記事をアップした日が葬儀で、舞台中は見せなかった涙が勘九郎さん、七之助さんの目に光るのを見て、あらためてウルッときてしまいました。言っても詮無いことだけど、新しい歌舞伎座で観たかなったなー。
お体、大切になさってくださいね。
ことしは存在感のある役者さんが多く亡くなりました。それにしても勘九郎さんはあまり早過ぎる、と愕然としました。
来年もよろしくお願いしますねー。
一幸庵は年間を通してみると、上向きなときと、さほどでもない月があって「あれ?」って思った時もありました。
なかでも師走はとりわけ好かったと思います。
とにかく、逝くには早過ぎる、偉大な才能でした。
もちろん歌舞伎は大好きだし、これからも見続けます。それだけです。
一幸庵は年間を通してみると、上向きなときと、さほどでもない月があって「?」というときもありました。
師走はとりわけ好かったと思います。
とにかく、逝くには早過ぎる、偉大な才能でした。
もちろん歌舞伎は大好きだし、これからも見続けます。それだけです。
あんころりんさんと違って歌舞伎って全然身近なものではありませんが、勘三郎さんはよくテレビにも出ていらしたので訃報をニュースで見たときはさすがに驚きました。まだ50代の若さで・・・。
近年、偉大な方々が亡くなられて本当に残念。誰にでも訪れるものなんですけどね・・・。
一幸庵は着色にも自然素材を使っているんですけど、こんなきれいな色も出せるってオドロキです。
たしかに、白小豆を粒あんに使うお店は多くないのですが、顔見世は素材の持ち味を十二分に活かした素晴らしいもので、うれしくなりました。
勘三郎さんは突然過ぎて、衝撃が大きかった。なにせ、それほど自分と年齢に差がないのですから、あすは、我が身かわかりません。ま、それはそれでいいんですけど。