「築地木村家」そばの路地でたまたま見つけた「天まめ」。
昨年8月にオープンした生寒天とお豆の・・・
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・・・専門店です。
カウンターとテーブル併せて10席に満たないこじんまりした店内で頂いたのは、フレッシュな甘味メニューの数々。
これがちょっと他にはないおいしさでした。
看板メニューの“てんまめ”はどっさり器に盛られた自家製の生寒天に、大きな白い豆と黒い豆と、そして小豆の粒あんをこれまたたっぷり乗せたボリュームたっぷりの品。好みで波照間産黒糖を使った自家製黒蜜をかけながら頂きます。箸休めにはやはり自家製の浅漬けピクルスが添えられて、絶妙な甘酸っぱさで好みの味でした。
てんまめ
白い豆は大福豆(おおふくまめ)かと思ったら大手亡だったようで、黒い豆は国内産(記憶では北海道産だったような・・)の黒豆でどちらも自家製の煮豆。
黒豆は潰れることなく艶やかで丸々、ふっくらとしたみごとな炊きあがり。
皮の存在が感じられないほど柔らかく、しかも甘さ控えめでおせちの黒豆とはまったく異なる・・豆本来の味を引き出した、いわば茹で黒豆ってかんじです。
これまでワタシが頂いた黒豆のなかではベストかも。
こちらは追加の“ミニ黒豆きなこ”。ミニでもかなりの量
生寒天は伊豆七島の神津島産天草から店内で煮てつくる、これまた自家製。
なんといってもおいしいみつ豆、あんみつにはぷりりんっとした生寒天が欠かせません。
が、手間のかかる生寒天を自家製するお店ってかなり稀でして、甘味処やカフェの多くは、材料問屋からの仕入れ品を使っています。
ワタシは青森から取り寄せた天草を使って生寒天を煮出していますが、これは好きなときに好きなだけ生寒天を食べたい!という、食い意地のなせる技。とはいえ、猛暑時期に煮出す作業はちょっとツラい。
さておき、訪れたこの日も厨房の大鍋でじわじわと煮だしていましたが、
天まめでは毎日、時間をかけてひと鍋ごとに作っているそうで、仕上がったばかりの透明の生寒天は香りもよくってぷりっぷりん。
やはり抜群においしい!
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お手頃価格にもかかわらず“てんまめ”一品だけで充分なボリューム、満足感あります。
栄養的にもミネラルたっぷりの天草や黒糖、タンパク質豊富な豆類、浅漬けのピクルスと共に頂けばバランスの良い軽食としてもOK。
訊けば、女性店主の藤田さんはもともと栄養士だそうで、生寒天と豆を中心にしたのは、ご自身が好きだったことと「あまり構えずに、おいしくて健康に留意した食を提供したくて」とのこと。
安全な材料を使って、すべて自家製で栄養バランスに優れて、お腹もいっぱいになる、という条件にぴったりだったようです。そういった細かい配慮から添えられた自家製の浅漬けピクルスなんでしょうね。
大根のピクルスもおいしくて充分な量
昼食がわりに立ち寄ったワタシは、ほかにミニところてん、ミニ黒豆きなこも追加オーダー。
食べ進むようすを見ながら、大丈夫ですかと気配りしながら用意をしてくれました。おいしい寒天とお豆ならいくらでも食べられそうで、もちろんすべて完食。
こちらも追加で頂いた“ミニところてん”
自家製で生寒天とお豆専門店なんて、ワタシとしては理想のような飲食店。
近所にあったら、週3日は通っちゃいそう。
あの黒豆を思い出すたびに築地辺りに行く理由を考えてます。
●天まめ:
中央区築地2-8-1 築地永谷タウンプラザ107 7〜19時 日曜休み 03-6264-0782 日比谷線築地駅4番出口
・てんまめ:生寒天、小豆粒あん、黒豆、白豆(大手亡?)、黒蜜(波照間産黒糖)、ピクルス(以上すべて自家製)780円
・ミニところてん、・ミニ黒豆きなこ:各250円
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和菓子屋さんのあんドーナツ
美食でなく、なのね(笑)
ワタシも嬉しい再会(って大げさな)でした。黒豆のおいしさは白眉です。甘くないので最初は梅むらみたいな赤えんどうかしらと。真剣な家庭の味ってかんじで、ある意味もっとも理想的なお店かも。
鎌倉もぜひね。
お店の前を通るので気には
なってましたが
入る勇気もなく・・・・
あんこ美味しそうです。
甘味やカキ氷千円時代の昨今、
お値段も嬉しいですね。
近々、寄ってみます。
これからも更新楽しみにしてます。
暑い夏は寒天がたまらなく恋しいのですが、そこに大好きなお豆となると、何か築地に用事はないかしら・・・と。当分ないんですけどね。しかも黒豆だなんて!
コメントありがとうございます!
お返事がとても遅くなってしまって失礼しました。
いつも読んでくださってるなんて嬉しいです、ありがとうございます。
築地にいらっしゃる機会が多いのですか、うらやましい!天まめさんは、小さなお店なのでお一人でいらっしゃるお客さまが多いようです。女性店主さんは気さくで、なにげなくくつろげる雰囲気ですから、初めての方も安心なのではないでしょうか。
>お値段
同感です。こちらはボリュームもたっぷりでクオリティ高いのに良心的ですよね。
これからも楽しんでいただけるよう精進((笑))しますので、よろしくお願いします。
築地って歌舞伎座からも歩ける距離ですから、銀座ついでにいかが。
寒天と豆、しかも小豆と黒豆って理想的でしかありませんわよ。あーおいしいふっくら豆食べたいわー。
ご無沙汰してるのよ、ゼルコバー。ここ数年は国立の友人がたまに手みやげにくれるのですが、それも一年以上食べてないな。上記コメントのkozueさんブログで新メニューを見るたびに「わわ、行かなきゃーっ」て。ルヴァンよりも、軽やかでメニューにも広がりがある印象、ルヴァンは近所なので頻度高かったけれど、ゼルコバのほうがよりワタシ好み。
最近思うのは
和菓子屋の豆大福、町パン屋のあんぱん、ジャムぱん、ブランジェリ的パン屋のカンパーニュ、だわ。
事務所が多い場所柄、飲食店が多いのですが甘味はあまり無いですね。
古い建造物がお好きな方なら結構楽しめるかもしれないですね。(こちらも東京のほかの地区同様建て替えが進みつつあるので興味があれば早いほうがいいですね。)
銀座からなら銀座二丁目交差点を築地へ、築地からなら築地三丁目交差点を銀座へ向かって行くと分かりやすいかもしれないです。
黒糖は沖縄県波照間島産、豆は北海道十勝産というのは知っていましたが、伊豆七島産天草というのは初めて聞きましたが上物なんでしょうね。
昼休みに利用する男性客もいらっしゃいました。築地木村家からすぐの場所ですから、甘いモノ好きには使い勝手よいのでは。寒天好き(どれくらいいるのか(笑))にとって伊豆半島と伊豆七島の天草はわりと知られているんですよ。
先日行ったら、築地半値市の日だったこともあり満席。計4人は無理とお断りされてしまいました。
ああ、また行きたいです〜。