登録商標「ももいちご大福」。小粒のとちおとめと並べてみた
左、丸いのが日の出楼「ももいちご大福」、右は福屋「ももいちごの里」
大きさに比例した豪快な価格設定。
いくらなんでもいちご大福一個に750円、
さらにクール便で、となるとほぼ1000円なんて・・・と
生来の貧乏性なもんで二の足を踏んでたけれど。
実際に食べてみたところ・・・
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・・備中大納言粒あんがきっちりとおいしい、ほんに佳き和菓子でした。
創業嘉永5年、徳島の老舗菓子店「日の出楼」。
代表銘菓は鳴門わかめを使った"和布羊羹"で、2010年の"YOKAN羊羹コレクション"で、その存在を知りました。(羊羹コレクション記事→☆。)
そのころ、話題になっていたのが「ももいちご大福」。徳島県の佐那河内村で作られる、希少な特大いちご「ももいちご」を包んだ、これまた特大のいちご大福です。
徳島県佐那河内村は人口5000に満たない小さな村で県内唯一の村。山間部で作られる”ももちいちご”が特産品として知られています。
わずか28軒(36軒?)の生産農家によってのみ出荷されるいちごは、昼夜の温度差が高い山間部で日数をかけて熟成させることで、その圧倒的な大きさと濃い甘みとなっているのだそう。期間は12月〜2月と短く、生産数は限られ、たいへん希少で入手困難。ゆえに高価。ネット検索してみたところ、粒ぞろいのものは28粒で7200円(!)だって。自宅用に買うヒトって・・・。
さておき、「日の出楼」はこの大粒のももいちごを使った”ももいちご大福(登録商標)”を考案したというわけです。
2010年12月時点では、自制心が働いて注文しなかったんですけど、このたび担当講座で頂く菓子として7個注文。
日保ち3日なので日にちを指定して届けられた「ももいちご大福」。
高価な品らしく一個ずつ、パック詰めされているので、崩れることはなさそう。
さっそく体重測定〜。
さすが堂々たる130g。いちご大福としては最大級のボリュームです(これまで計測したなかでは越後鶴屋製の95gが最大だったような)。
次にお約束通り、かぶりつく前に断面拝見。
いちご大福はこのヴィジュアルあってこそ、美味しさが増します。
備中大納言粒あんと"ももいちご"の大福
キレのよい餅風生地と皮まで柔らかく炊かれているであろう大納言のおかげでスッパリ!
断面の美しさは味と比例するみたい。
いちごに組み合わせるのは小豆粒あんが一番、と思っているワタシは
艶やかな大納言粒あんに一気にテンションあがります。
そして。
おいしい〜。
なんといっても小豆がおいしい。甘みを抑えて良質ないちごそのものの風味を際立たせています。
搗き餅ではないけれど、求肥と比べるとずっと餅らしさがあって、しっかりしている。全体のバランスが考えられて、完成されていると思います。
じつを言うとさほど期待してなかったのですが。数あるいちご大福のなかでも、トップクラスの好ましさ。
召し上がったほかの方たちも「今まで食べたなかでベスト」と、見た目のインパクトもさることながら、和菓子としてのクオリティの高さに驚いてらした。
さて
このとき、たまさか同じ徳島の和菓子店「福屋」のさくらももいちご大福「ももいちごの里」も入手したので並べてみました。
左の白餡入りは福屋「ももいちごの里」、右が日の出楼「ももいちご大福」
"さくらももいちご"も佐那河内村の特産で、ぴゅんととがった形と赤い色が特徴です。
福屋ではさくらももいちごに白こしあんを併せた「ももいちごの里」を調製販売してます。
価格はやはり一個750円(@新宿高島屋銘菓百選)。
重さ113gとももいちご大福よりやや小さめ。白あんの甘さが印象的でワタシが頂いたもののいちごは柔らかめでした。白あんを好む方にはよいかもしれません。
福屋「ももいちごの里」
果物と小豆の組合せが好きなので、思い切って注文してみた「ももいちご大福」。
老舗菓子舗が自店の羊羹同様、完成度の高い和菓子に仕上げていたのが、なんだかとっても好かった。
ももいちご単独でも食べてみたいけれど、日々のおやつとしては贅沢が過ぎて手が出ません。(その辺の金銭感覚はごくフツーです)。
お菓子と一緒に、味見できたのもほのかにうれしい。
また、いただく機会に恵まれますように、とあんこの神様にお願いしておこう。
・・・そうそう、一緒に注文した"すだちくんどら焼き"。
すだちがどこに入っているのかと思ったら、単にビジュアルにご当地キャラを取り入れただけで、すだち不使用なのには驚きました。もうひとつ"ハートどらやき こころ"(軽やかな44g)、悪くなかったです。
日の出楼
・ももいちご大福:2個入1500円(送料別1080+クール代216円)日保ち3日
原材料:ももいちご(国産/徳島県佐那河内産)・砂糖・もち粉・小豆・砂糖結合水飴・卵白・麦芽糖・寒天
年一回、新宿高島屋に入荷。
福屋
ももいちごの里:750円@新宿高島屋期間限定:材料:白餡、さくらももいちご、砂糖、餅粉、米粉、卵白、紅麹色素
☆お知らせ:以前ご紹介させて頂いた鎌倉山「わ菓子 徳」が参加するグループ展「和STORKS」が2月9日まで南青山「ギャラリーストークス」にて開催中。白小豆のどらやきと上生菓子を9日まで毎日販売。都内で入手できる希少なチャンスです。興味のある方はぜひ!わ菓子 徳FB
☆おまけの話★
1月は一度しか更新できず、年初の抱負はハナから挫折。菱葩もクリスマス菓子も節分の菓子も書けず・・・。24節気にそぐわない和菓子ブログでいいのか・・ま、食べてるからいいか。
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ここまでイチゴが大きいと、バランスとるのもムズカシイですよね、きっと。
あまおうやアイベリーの出始めた頃は、「こんなバカみたいなイチゴ、自分じゃ買わないでしょ」っていいながらお土産に使いましたけど(笑)。ももいちごやももいちご大福、地元の方はどんなときに購入されるのでしょう〜。
月1とはいえ大福記事が続いて、福を分けていただいた気分です!
基本的にとてもしっかりしたいちごを食べる、というかんじです。全体のバランスが完成されているのと、何より大納言小豆粒あんがおいしい。いちごを邪魔せずにしかも小豆の風味が生きてる。
いちごは小ぶりのものを好むワタシですが、特大いちごに関しては幼いときに観たあるSF映画の影響で、強いあこがれを持ってて。そんな気分で食べました。地元の人ははね出し品とかが入手できるのでは?。あったらそれ食べたいな。大福って名前からしてチャーミングですものねー。
それだけに外見にこだわるので出荷できないものも多々あるかと思います。 そういえば福島県伊達市に一箱5,000円台の桃がありますが産地では安く手に入るようです。
いちご大福ですが、個人的には素材の持ち味を生かせる白餡派です。
主に大阪圏に出荷されているそうで、関東圏での店頭販売はほとんどありませんけど、どのみち、地元向きではなさそう。いちご大福は白餡もたくさんありますね。