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↑上:左から招福饅頭:千代香猫(ちょこにゃん)黒糖万頭,吉祥最中まねきねこ
中:蒸しきんつば
下:粟大福と豆ミケネコ


小田急線の豪徳寺駅から山下商店街を歩いていくと
右手に白地に墨で染めた屋号ののれんと幟が目に入る。
店先にはその日の品書きが紙に書き出され
朝生菓子のイキの良さが伝わってくる。

東肥軒」は1959年にこの地で創業、
地元に親しまれた気さくな和菓子屋さんで・・・


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(↓小さな画像はすべてクリックで拡大できます♪)

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↑豪徳寺境内、招き猫の奉納所、右は本殿

猫寺”として知られる豪徳寺(注1)が近いことから
幾つかの招き猫にちなんだ独自のお菓子もこしらえている。
可愛らしい吉祥最中をはじめとした、キャラクターアイテムが
猫グッズコレクターにも評判のようでネット情報で紹介される事も多い。

しかし単に豪徳寺名物のお菓子屋というのではもったいないほど
定番の自家製和菓子の実力はとても高い。
定評ある自家製あんの味も知られて
小さな商店街の店には珍しく最近はグルメガイドなどにも登場する。

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↑千代香猫(ちょこにゃん)はカットしてびっくり〜、初見のチョコチップ入りのミルク餡。
桃山の黄味招猫(きみにゃん)もある。


穏やかな商店街の途中、
100円アイスなんかも置いてある開放的な間口を入ると
ガラスケースに菓子が並び切らず、
店内にも菓子名を大きく手書きにした紙が張り出されていた。
これは高齢客への心配り、と聞く。
40種類くらいあるという、その品数の多さにも驚くが
あまりにも手頃な価格にはたじろぐほどだ。

近隣の客が頻繁に訪れ、三時のおやつや手みやげにと包みを抱えて行く。
じつに気の置けない和菓子屋さんだ。

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↑外郎粽と柏餅、淡い桃色餅の中はみそあん

人気の『吉祥最中まねきねこ』も粒々の小倉あんの味が極めて良く
単に(味はともかくでおみやげ用に)象った御当地最中とは明らかに別物だと思う。

首に鈴を下げた招き猫のレリーフが福々しく
手みやげにも喜ばれるだろう。
ほどほどの餡の量も良くこしあんも選べる。
私見では猫にモナカは似合う。

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↑人気の“吉祥最中まねきねこ”小倉あんとこしあんがある。
九谷焼猫も買える。


とりわけ好きなのは粟(あわ)大福豆大福だ。
蒸しきんつばわらび餅もとても気に入っている。
平凡な朝生菓子かもしれないが
この四つのお菓子が印象深いというのは
自分の少ない経験では極めて質が高いお店なのだと思う。

聞くところでは材料も吟味して
砂糖は白ザラ糖、水もアルカリイオン水、そして大粒で上質な北海道産小豆を使っているそうだ。
確かに後味の良さつぶしあんの仕上がりからもうなづける。

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↑小ぶりの豆大福と粟大福、どちらもつぶしあん

粟大福豆大福は掌におさまる程に小ぶりなのも嬉しい。
どちらも捨てがたい美味しさなので
一つだけを選ぶことが出来ない。
二つとも買って独り占めしても後悔しない味とボリュームだから
またすぐに食べたくなってしまう。

適度な柔らかさにコシのある餅の中は色が浅めのつぶしあん
見るからにフレッシュだ。
小豆の味が際立つあっさりした甘さがとても好きだ。

粟大福は頬張ると粟粒が歯にプチプチとあたり
噛むとほのかな香りが抜けてきて
おいしいお餅小豆の味が濃いつぶしあんの組み合わせほど
幸福なおやつはないような気がしてくる。

粟餅は自分でも粟を炊いて作るほどの好物で
これくらいおいしい粟大福を食べると
すぐにでも誰かに伝えたくなる。

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↑赤えんどうの塩梅が絶妙

豆大福がまたとても良い。
小判のように丸めた餅を指でつまんで口に運ぶ。
豆と餅とあっさりしたつぶしあんが混じり合う。
ほっくりした赤えんどうと餅の塩加減も絶妙なので、
追いかけるように食べてしまう。

豆大福は庶民的なおやつだけれど、
おいしいものは赤えんどう、餅、つぶしあんとそれぞれを丁寧に下ごしらえした上、
それぞれのバランス加減も難しく手間がかかるはずだ。
にも関わらず概ねが価格は抑えめで大変だと思っていたが
東肥軒では元々が105円だというのに
土曜日には更に破格の90円というのには本当に頭が下がる。

自分好みの豆大福を食べる度に(今までで最高においしいなあ)と
つくづく幸福な気分になる。
東肥軒ではその贅沢が100円そこそこで買える。
こんなに良いことはたくさんの人に伝えたい、
こんなに立派な仕事をするお店の事を聞いて欲しくてならない。
実にシンプルで幸せな衝動にかられる。
(だから上手な文章にもならないが。)

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↑“皮どら”餡ヌキの皮だけどら焼き!ミルクと好相性で感激

伝えたいことが多すぎて困る東肥軒のお菓子だが
蒸しきんつば』も小豆好きにはたまらない。
一般的な焼きんつばではなく、
甘さを控えた小倉蒸し羊かんの趣だが小豆粒がなめらか
口に含むとむっちりした味わい。
丁寧に渋切りした小豆の蜜煮
葛粉と薄力粉のつなぎで注意深く混ぜ合わせ蒸し上げる。
ゆっくりと常温で冷ますとじんわりと味が馴染む。
切り口を見ると素材に対する神経の使いようが伝わってくる。
口に入れれば砂糖のくどさがまったく感じられず蜜煮と思えないほどだが
ふっくら柔らかな小豆の醍醐味に目尻は下がり口角は上がる♪
こんな時には良いことばかり考える。

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パックに入ったわらび餅も初めて買ってみた。
小さめのサイコロ状で冷やすとさぞ旨いだろうな、と思った。
わらび餅はどちらかと言えば餡なしを少し冷やしたものが好きだ。
香りは劣るかもしれないがコシがでるし、ひいやりした口当たりも良い。
黒糖で甘味をつけたわらび餅だったがあっさりしたきな粉にぴったりだ。
形を保つほどの歯応えとなめらかな舌触りが同時に楽しめる。
食後のデザートに家族とほんのすこしだけ、のつもりが
結局きれいに食べてしまった。

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↑黒文字もついてそのままぱくっと散歩の途中でも食べられる
おいしいわらび餅


以前、読んだ談話ではシステムエンジニアだった二代目のご主人
突然家業に入る事になり、夜間に製菓学校で菓子作りの基本を学んだという。
ここまでのクオリティを保つには並々ならぬ努力
良い物と作ろうという強い意志があったのだろうと想像できる。

のれんを継いだ当初は菓子の種類もずっと少なかったようだが
粟大福は創業から続くお菓子、
蒸しきんつばは現主人が試行錯誤の上に作り出したお菓子だそうだ。

毎日手作りされる幅広いお菓子
味もうんと上等なのに手頃な価格だなんて
どうしたって猫好き、散歩好き、もちろんお菓子好きにも教えたくなる。

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↑甘辛の焼きだんごも醤油が良いかんじ、何と土曜日は70えーん

※注 焼きんつばの主な過去記事は下記で
・徳太楼
・一元屋
・和泉庄 と花園饅頭
・日本橋三はし堂

※注1)「招福猫児(まねきねこ)の由来」IMG_8793 (2).JPG
招き猫発祥の地とされる『豪徳寺』の起源は1480年と古く
三重の塔や藤棚などもある立派な見応えのあるお寺だが、
その由来は幕末の大老、井伊直弼(安政の大獄の粛正、桜田門外の変で知られる)祖先、直孝が鷹狩りの際
門前で1匹の猫に手招きされ不審に思いつつ寺内に入ったとたん激しい雷雨となった。
貧しかった寺では茶でもてなし説法をすると直孝は帰依の念を深めた。
和尚が可愛がっていたこの猫が縁で貧しかった豪徳寺は井伊家の菩提寺となった。、IMG_8793a (2).JPG
福を招き奇特の霊験ある「猫寺」とも呼ばれ、招猫は商売繁盛、家内安全のお守りとして現在も愛されている。
めでたしめでたし、にゃんにゃかにゃん猫

◎おまけの話◎
豪徳寺駅は我が家から自転車圏内、世田谷線の山下駅もすぐ近所です。
東肥軒は'02年のある月刊誌で知りその後豪徳寺への散歩がてら立ち寄ったのですが今回は数年ぶりの訪問。
下北沢から3駅と距離的には近いけれど、小田急線を下ることは頻繁ではありませんでした。
サイクリングには気持の良いコースで魅力的なお店も多いので、また行こうと思います。

●お店データIMG_8556a (2).JPG
東肥軒
住所:東京都世田谷区豪徳寺1-38-7
小田急線豪徳寺駅より徒歩4分、
世田谷線山下駅より徒歩3分。
営業時間 10:00〜20:00
定休日 日曜日
最中などは通販可

東肥軒の屋号は初代が明治初期に、
肥後の国より東(あずま)の国に移りしことにちなみ命名、
明治十年に神田神保町に店を構え、後にそののれんを受け継ぎ、
昭和34年に現在の地で開業したそうです。
現在のご主人は神保町初代から数えて四代目、
豪徳寺では二代目という事になるようです。
お菓子以外に猫などの人形も豊富にあります。

●菓子のデータIMG_8733 (2).JPG
・豆大福つぶし餡105円(土曜日90円)
材料)北海道小豆、白双糖、餅米、赤えん豆など測定体重約54g
糖度測定不可能
測定糖度Brix約44.1% 
・粟大福つぶし餡130円 
測定体重約65g
糖度測定不可能
・むしきんつば105円! 
原材料)北海道小豆 白双糖 葛粉 薄力粉 
測定体重約65g
測定糖度Brix約49.2% IMG_8784 (2).JPG
・わらび餅1パック250円 
原材料)砂糖 黒糖 わらび粉 黄奈粉
・吉祥最中まねきねこ猫小倉・こし100円
測定体重約30g
測定糖度Brix約66,8% 
・招福万寿 千代香猫(ちょこにゃん猫110円
材料)ココア生地の中にチョコチップ入りミルク餡
・皮どら 2枚一組85円IMG_8788a (2).JPG
測定体重約53g
・黒糖万頭猫こしあん95円alt="IMG_8788a (2).JPG" />
猫の焼き印の利休饅頭、黒糖こしあん入り
測定糖度Brix約45.4% 
・焼きだんご(甘辛)85円(土曜日70円!)
・柏餅130円(土曜日120円) 
測定糖度Brix約52.4% 
・外郎ちまき210円 IMG_8773 (2).JPG
・九谷焼の招き猫(魚付き)750円 
・豆猫(三毛猫他種類多数)250円
※右手挙手の「招福猫児」は豪徳寺の御守り拝領の受付にて500円でした。


今回使用した糖度計は「ATAGO.PocketPAL-2」。
何せ素人が使っているのであくまでも目安。
今回は2〜3回の計測です。
ちなみに、この数日前に私が計測した「雪印コンデンスミルク」はBrix約70.6%でした









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