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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2015年08月25日

国立「一真庵」"ひととき"がおいしい〜一幸庵のエスプリを継承


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おいしいひととき
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蝉しぐれ 今日はどこまで行ったやら
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「よかったら一度行ってみてください」。
Hanako「東京あんこ」でご一緒した写真家K氏から、お薦めされて・・・

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・・・気になっていた国立の「一真庵」。
国立在住の木工作家M(超甘党)氏に「あんこのおいしい店があるの?」と訊ねたところ、即座に「一真庵」の名前が返ってきた。こりゃ行かねばと茗荷谷に行く予定のあった8月7日に即行。
この日東京は記録的な暑さでしたが、サガでしょうか、南武線矢川駅からJR国立駅までついつい甘党巡りを実行。途中、パン屋でジャムを買い、「たいゆきゆい」でかき氷2杯を補給しつつ、いよいよ「一真庵」に到着。

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通りからすこし入った住宅街にある店は落ち着きある佇まい。
店頭ウィンドウに施されたディスプレイを見た瞬間(あれ?)。
店内に一歩入って、それは確信に変わりました。
(一幸庵で修行された方に違いあるまい)。


季節の生菓子は"蝉しぐれ"や"汀の月"、粒あんには使用する能登大納言についての詳細な説明。ほかにも砂糖掛け大徳寺納豆の干菓子「雪まろげ」や皮が別添えになった最中や大納言たっぷりの棹の煉羊羹など、お菓子そのものから、陳列や品書きの作法にまで一幸庵からの強い影響が感じられます。

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蝉しぐれ:一幸庵では芯の小豆こし餡を道明寺でくるむ()が、こちらは緑餡で包んだ


そもそもこの日、都内に出た目的が予約していた一幸庵のあんみつ(8月の「月のかぞえ歌」)を取りに行くってことでしたから、勝手に朝生中心の店と思いこんで、(大福を買う)と妄想して訪れたワタシはものすごく驚愕してしまった。

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くにたち最中:能登大納言粒あんに四角い最中皮を別添えにした最中は一幸庵(麻布もなか)ゆずり


ともあれ購入計画(笑)変更。
さすがに37度越えの午後に上生菓子をフルラインナップ揃える気にはならず、一幸庵と同じ銘の"蝉しぐれ"と一真庵オリジナル"香の果"の2点だけチョイス。あとは最中と普段はあまり選ばないけ手みやげ向きの焼菓子など少量を包んでもらいました。一番気になったのは天草から煮出した寒天の"特製あんみつ"でしたが、このあと一幸庵で受け取るのがあんみつセットでしたので、今回はあきらめました。こちらの女将さんに一幸庵との関わりを伺うと、やはりご主人が修行されていたそうで、お盆休みの時期だからでしょう、翌週伺う予定なんですよと仰ってた。とはいえ、すでに開業15年とのこと、茶席用菓子を中心にこちらも熟練技術者として広く活躍していらっしゃるようです。

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ひととき

この日買った5種類のうち、とってもインパクトのあったのが"ひととき"。
個包装で比較的日保ちのよい、おそらくおもたせを意識してつくられたであろう焼菓子です。
こういったタイプの菓子を普段はあまり選ばないんですけど、この"ひととき"はサラサラとしたこし餡に新鮮な風味が感じられる希有なお菓子。焼いた小麦粉生地と餡はよく馴染んで、味にまろやかさが感じられます。たっぷりまぶした胡麻も効いてる。和の焼菓子にありがちな、バターやクリーム(あるいはそれら乳製品の代用品)、保湿系糖分などを一切使っていないせいか、余計な雑味も感じられないし、これはすごいなあ。ワタシ的に進物に使いたいお菓子でした。材料ですが、記憶では小麦粉、卵、砂糖、小豆、胡麻、膨張剤、(おそらく)水飴、ぐらいだったかな。


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期間限定涼菓、オリジナルの甘夏羹"香の果"


もうひとつ。
やはり一真庵オリジナルの甘夏羹"香の果"もとても好ましかった。生の甘夏果実を搾って寒天で固めた涼菓ですが、これまたフレッシュな風味を壊さずに仕上げています。見ためがシンプルなので、味のインパクトが伝わりにくいかもしれないけれど、感激するほどおいしいものでした。

どらやきも調整されているそうですが、この時期は鮎焼きに替わっていてちょっと残念。あんみつとどらやきと生菓子のためにまた来ましょう。

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季節限定"鮎焼き"

お店を後にして外はまさに炎暑まっただ中。・・だったけどサガでしょうか、洋焼菓子屋2軒とパン屋2軒、野菜直売所などに立ち寄ってから国立駅から茗荷谷に向かったのでした。

☆おまけの話☆
この後、一幸庵で「一真庵」さんの話に。修行時代もとても熱心でまじめだったそうですが。だいたいにおいて菓子屋で修行するのは他所の菓子屋の跡継ぎだったりするわけですが、そうではなく、とにかくお菓子づくりが好きで菓子屋を開いたという。まさに菓子職人のホープみたいな方だなあと想像しました。御菓子好きとしてはそういった熱意のある方がたくさんたくさんあらわれて、(パン屋みたいに)個人経営の新しい菓子屋が次々と開業するようになって欲しいんですけど。

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posted by あんころりん at 20:35| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 中野区・杉並区・武蔵野&多摩地区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ええ〜〜〜
この「ひととき」にも「一真庵」という名にも記憶があるのだけれど、どこで見たのかはたまたいただいたのかまーーーったく思い出せません・・・
こんど国立に行く機会があったら(あるのか?)ぜひ伺おうと思います。すてきな情報ありがとう!!
Posted by kozue at 2015年08月26日 14:22
「ひととき」食べてみたい!けど、国立は遥か彼方。。。長年中央線とは合わないので、向こう側にはなかなか足が向きません。
来週から大阪・京都なので、あんこ不足はそちらで解消するとして、東京ではパンでがんばります。
Posted by 大食倶楽部 at 2015年08月26日 16:19
kozueさん
まさか、ブログで書いてるとか・・。ワタシはまったくの初耳でお若い職人さんがいきなり開業したのだと思い込んでました。国立って距離的にはお近いのかと。もなかの中身(笑)もおいしかったのですよ。
Posted by あんころりん at 2015年08月26日 19:47
大食倶楽部さん
中央線と相性悪い・・。阿佐ヶ谷や西荻も未踏ですか。大阪京都、いいですねー。しばらくは日本ですか、あんこたくさん食べてください。
Posted by あんころりん at 2015年08月26日 19:50
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