雑穀桜餅 有機黒キヌア入
笑みこぼれる餡 トリュフショコラのような
本葛のごまプリン
昨年4月のオープン以来、メディアに取り上げられること・・・・
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・・しばしばのオーガニック和菓子専門店「和のかし 巡(わのかしめぐり)」。
当ブログも開店まもなく取り上げました。→※実家は代々木上原にあり、訪れる機会も多いので、その後も何度か立ち寄らせていただいています。
有機黒キヌアが食感のアクセント
この3月は春のお菓子"雑穀桜餅"をいただきました。
こちらは関東風焼皮製ではなく道明寺粉を使った関西風・・・というより"巡"の特製。
特製って言いますのは、ビーツで染めた道明寺粉に有機糠と有機黒キヌアを混ぜ込んでいるのです。
中餡は小豆粒あん、小豆なめらか餡(いわゆる全粒餡).白手亡なめらか餡と3種類揃っています。
さて。
常日頃は(一部を除く)道明寺餅を好まないワタシですが・・・
これがイイ、すごくイイ!
プチプチとしたキヌアの食感のせいか、道明寺餅特有のベタついた甘さは感じられないうえ、混ぜ込んだ糠の効果でしょうか(ワタシが苦手とする)道明寺粉特有の"におい"も感じられません。
"巡ならではの甘さを抑えた風味の際立つサクサクとした粒あんとの相性も申し分ない。
基本的に白米や白砂糖など精製した食品を使わず、できる限り有機農産物を用いる"和のかし巡"ですが、
道明寺粉だけは思うような材料が揃わなかったそうで、
玄米の代わりとして"糠"と栄養豊富なキヌアを混ぜたのが、かえって美味しさを増したように思います。
長く無農薬栽培を続けてきた農家による有機小豆の粒あん
おなじく有機小豆のなめらか(全粒)あん
有機白手亡豆のなめらか餡・・といった具合に餡は3種類
くわえて、塩漬けの桜葉も上質でした。
芳しく柔らかで筋張ったところはなく、塩気はほどほど。
(葉を食べる否か論争はひとまず置いておいて)お好みで餅と一緒に食べたとしてもすぅっと噛みきれます。
甘さはごく控えめなので、物足りないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
糖分制限がある方はもちろん、フツーに和菓子好きって方にも手づくりの良質なお菓子であることに変わりありません。
あとね〜ごま葛プリン。
オイラの知る"ごまプリン""ごま水羊羹"の類いで一番好きかも。
生クリームなど乳製品や卵、ゼラチンなどを一切使わずに、本葛で固めた涼菓で、
黒ごま葛プリンには白なめらか餡ソース、白ごま葛プリンには抹茶なめらか餡ソースを上に流してあります。
こちらも甘さを抑えめですが、それゆえ材料の質が問われるところ。
本葛ならではの微妙な口あたりが好ましいうえ、ごまの風味がとても上品。
ごまのお菓子にありがちな油分の酸化を感じさせないのは手づくりだからこそ、なんでしょうね。
最後は以前、頂いたときはその魅力がわからなかった"四角い巡"。
ですが、このたびのフレイバー"チャイスパイス"は響きましたよ〜〜。
有機白高黍粉に粒あんを練り込み、さらに焙煎玄米粉を混ぜ込んだ四角い焼菓子はローズマリー+ソルトペッパー、マンゴーティココナッツ、ラベンダーカモミール、抹茶などなどさまざまなフレイバーが登場。
四角い巡 さまざまなフレイバ
チャイスパイスの四角い巡
カルダモンのお菓子に目のないワタシは迷わず"チャイスパイス"
スパイスの芳しさは素朴な高黍粉や香ばしい玄米粉にぴったりでした。
フレイバーでこれだけ印象が変わることもオドロキでした。
こんなにおいしいお菓子、糖分塩分制限している療養中の友人にお持ちしたいな。
来月で一周年を迎える「和のかし 巡」。
出会ったころより、さらにバランスが良くなり、丁寧に作られた印象を持ちました。
体に優しいのはもちろんありがたいことですが、
「おいしい!また食べたい、すぐ食べたい」というお菓子の根源的な魅力がぐいっと前面に出てきた、なーんて書くとエラソーですが。
渋抜きしない粒あんがこれだけおいしく出来るなら、我が家のぜんざいもいま一度調製方法を顧みなくては。
店主の黒岩典子さんは元プレスだけあって、広報はお手のものなのだと思いますが、
それ以上にお菓子づくりも日々、研鑚をつまれているだろうと想像できます。
ほぼお一人で調製されているので、いつもとってもお忙しそうですが。
定番の"笑みなめらか餡"は小豆なめらか餡と白手亡なめらか餡。いまは抹茶とかぼちゃ餡も
中は手づくりの生チョコ入り
◎和のかし 巡
雑穀道明寺(350円):道明寺粉、無農薬糠、有機キヌア、有機アガベシロップ、有機小豆・・
笑みこぼれる餡(300円):生チョコ(カカオマス、有機アップルソース、コアントローまたラム酒、有機アガベシロップ
、有機豆乳)、有機ココナツ、小豆なめらか餡など
☆おまけの話☆
キヌアって雑穀の扱いですが、じつはほうれん草の仲間。強いて言えば蕎麦のようなポジションという説明がありましたがゆえに一般的な穀物には珍しい葉酸、鉄分をも豊富に含むなど高い栄養価が注目されたわけです。歴史的にはインカ帝国がスペイン人の支配下に置かれた時代に栽培を禁止された複雑な生い立ち。しかし、葉っぱの仲間がこういった形状になるにはどんないきさつがあったのか。
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胡麻葛プリンは似たものを名古屋の不老園(東別院)で見たことがあります。やわ葛というもので、屑と生クリーム、ミルクで作っているそうです。もし、名古屋へ行く時があれば行ってみてくださいね。
笑みこぼれる餡、お好きで嬉しいな!好みの分かれるお菓子ですよね。不老園もプリンを作ってるんですね
!材料から推すとリッチでなめらかな仕上がりでしょうか。巡 は乳製品や卵を使わないので胡麻の風味とすり潰し具合が勝負。あっさりタイプで対局にあるかんじなんでしょうね。
私も普段は胡麻プリンなんて、といったかんじですけど。基本のお菓子か丁寧におつくりのお店のものはトライすることにしてますが、これはヒット!
巡さんはそろそろオープン一年になりますが、さらに美味しくなったように感じますよ。
やはり何と言っても
『近所の和菓子屋さん』の豆大福
がワタシにとって大切なことです。
そしてわたしもチャイスパイス!!!
チャイスパイスですよね〜〜!