前回からの続きです。
12月22日に開催致した「第4回わがし甘党の会」では
持ち寄りテーマを・・
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・・・“自己紹介のお菓子”と決めて、参加者それぞれが思い思いのお菓子を持ち寄り、みなさんにひとくちずつお味見していただきました。
その後半です。
13番めは参加3回目のなかにしさんが持参した「ぷらむ工房」の“三日月梅”。
郷里、梅どころ和歌山では冷蔵庫に樽で常備するというお漬物感覚のお菓子です。
今日の会は甘いものがマジョリティと踏んで、はし休めにふさわしいと選んだのだそう。
こちらは青梅を青じそにつけた甘露漬で原材料は青梅、しそ、砂糖とシンプルの極み。
この三日月梅を製造する岩本食品(ぷらむ工房)はお菓子屋ではなく、和歌山南部で大正時代に梅干屋を開始した梅専門の加工業者。
地元の梅林で、お茶請けとして出すうちに評判となった三日月梅。いまでは地元の人々に広く親しまれるおやつになったようです。
砂糖のほかによけいな調味料など加えないので後味がよく、ひょいひょいとつまんでしまえるお茶請けです。
和歌山のアンテナショップでも購入可能ですが、なかにしさん自身は“樽”でなくっちゃ、と今回はまとめてお取り寄せ。
大事にすこしずつ食べようと思いつつ、口に入れると制御不能。
やめられない止まらない、やはり樽マスト、とのこと。
今回なかにしさんは“どら
ありがとうございます。
14番めは毎回フル参加のなごやさん。
選んだのはお名前にちなんで、名古屋の菓子屋「花桔梗」の“胡桃の黒糖羊羹”。
ほっそりとしたフォルムに大ぶりカットの胡桃を混ぜ込んだ、甘さほどほどの黒糖羊羹。ナッツ好きに喜ばれそうです。
「花桔梗」の都内常設店舗はありませんが、
現在、新宿駅新南口のエキナカ「NEWMAN」内の和菓子セレクトショップ「えんなり」で3月14日まで展開中。
そちらで入手して駆けつけてくれました。
エキナカならばアクセスよく遅くまで営業しているのでみなさんもチェックしやすいからとの心遣い。
なるほど、乗り換えついで立ち寄りたい。
なごやさんもこの日はどらやきスカウト隊として、白金台(駅から歩18分〉と日本橋の2ヶ所でと若さあふれるピチピチどら達をピックアップ。その後自身のお菓子をハンティング、とかなりのハードスケジュール。どっしりとしたあんこたちを抱えながら時間に追われて・・すみません。ありがとうございます。
・胡桃の黒糖羊羹:砂糖、小豆、黒糖、胡桃、寒天、トレハロース
15番めは
前回から続いて参加のわださんが持参した幡ヶ谷「心庵梅むら」の豆大福。
豆大福が好きなので、自宅の“近所の和菓子屋さんの豆大福”であるこちらを。
朝生菓子たる豆大福、その日の朝に餅米を蒸して搗いたものがいただきたいから、としばしば利用することと、当ブログに何度か掲載されているお店でもあるので、こちらを選んでくださいました。
こし餡つぶし餡どちらもこしらえる店ですが、わださんのチョイスはつぶし餡。
このあたりは代々木上原に済んでいたワタシにとってまさに地元。
かつての自宅からもっとも近い餅菓子屋が「心庵梅むら」でした。
焼きだんごも好きで見かけると買っていたものです。
数が足りずに御本人の口には入らなかったけれど、なぜだかこの日のお餅はかなり水分多め。
数年前から3代目も菓子づくりに加わった心庵梅むら。
最近の傾向なのかどうか、気になるところです。
わださんもまたどらやきスカウト隊の一員。前日人形町に赴いて、あの重量級の大判どらを大福帳箱で運んでくださいました。ありがとうございます。
16番めは、
今回初参加のたかぎさんが持参した北海道「食のパレットa.i.u.e.o(現「a.i.u.e.o」)の羊羹。CACAO、コケモモ、しおの三種類を用意してくれました。
a.i.u.e.oは北海道南幌にあるパンと羊羹のお店だそうで、ワタシは寡聞にして存じませんでした。
本来は上生菓子を好むたかぎさん。
以前、会った際は「煉羊羹は苦手」といっさい手を付けなかった、そんなエピソードが思い出されます(笑)。
が、しかしそこは和菓子好き。自分にあった羊羹があるはず、と探して、たどりついたのがこの羊羹なのだそう。
おかげで羊羹がすこし身近になったそうです。
三種類ともにベースはごくあっさりとした煉の浅い(小倉ではなく)小豆粒あんの練羊羹。
カカオ豆はココア風味、ではなく刻んだカカオニブが散りばめられ、プチプチとした食感とほろ苦さがアクセントになっています。
コケモモはたっぷり混ぜ込んだフィンランドのコケモモの甘酸っぱさがアクセント。
しお羊羹はハマネの塩を使った、ほのかな塩味が小豆餡の味を引き立てています。
いずれも砂糖に粗製糖を使っていますが、煉羊羹としてはごく淡い甘み。
保存方法も冷暗所、となっていて一般的な羊羹より糖度も低めなのでしょう。
それぞれのフレイバーもユニークで、甘いものが苦手な方でも楽しめますね。
たかぎさんの和菓子に関する行動力と情報量はワタシなど足元にも及ばないほど、またいろいろご教示ください。
17番めも今回が初参加のみやもとさん。
お持ちになったのはさいたま「たか乃」の切羊羹。練羊かんと芋ようかんの2種類です。
羊羹がお好きというみやもとさんにとって、もっとも好きな芋ようかんがこちら。
なのでわざわざ武蔵浦和まで買いに行くのだそう。
抑えた甘さにサクサクとした口あたりが、かつて好きだったあの芋ようかんを彷彿とさせました。
練羊かんは練と言っても水分をたっぷり含んだフレッシュな味わい、煉羊羹と水羊羹の中間くらいの水分と甘さです。
「たか乃」はワタシ自身、以前から気になって(ブックマーク有)いた羊羹のお店。
どこかで訊いたことあるなーと思いつつ、そのままに。
切羊羹をつくる店は多くありませんが、こちらは芋ようかんと小豆の練羊かん以外にもさまざまな種類があるようです。この機会にいただいて、ぜひ足を運びたいと思いを新たにしました。
ちなみにステキな包装紙にはふる里まんじゅう、さつましぐれと羊羹以外の菓子名が印刷されていますが・・つくっているのかな。
18番めは毎回フル参加のA.Sさんが持参したご存知「塩瀬総本家」の志ほせ饅頭。
饅頭の老舗「塩瀬」の代表銘菓のひとつで、こし餡を包んだひとくちタイプ薯蕷饅頭です。
じつを言うと赤坂「塩野」のお饅頭が好きなのでそちらを持ってくる予定、でしたがなぜだか「塩瀬」に。
お饅頭が得意だし名前が似ているから、なのか・・そのあたりは不明です(笑)
とは言え、塩瀬も薯蕷皮が好きなので、以前からたびたび食べているお饅頭、とのこと。
あいかわらずのマイペースですが、和菓子に対する気持ちは人一倍、です。
19番めです。
参加二回目のおかむらさんが選んだのは仙太郎の老玊(うばたま)。
とにかくあんこが好きで、できれば炊いたあんこを鍋ごと持ってきたい、ほど。
さすがに鍋をもってくるわけにもいかないので、あんの味が好きなこちらのお菓子を選んだのだそう。
うばたまは烏羽玉と書くこともあり、ぬばたまとも言いますが、植物の檜扇の黒い実のことで、菓子においては黒く艶のある餡玉のお菓子であることが多く、明烏を菓銘したものも同様です。
仙太郎の老玉は小豆こし餡の餡玉に沖縄産の黒糖を使った羊羹をかけて、白ごまをつけた一口サイズの生菓子。
ダイレクトにこし餡を味わえる、直球和菓子と言えるのかも。
20番めは今回が2度目の参加、かんのさんが持参した横浜「おもや」の甘納豆。
紙箱いっぱいにずっしりと入った甘納豆で今回は大納言あずきととら豆の2種類入り。
ここ数年で甘納豆の老舗が次々と店じまいするなか、おもやは多くの贔屓が絶えまなく訪れる甘納豆一筋のお店。
横浜、と言っても最寄り駅は吉野町なので、ひとによってはアクセスし難いかもしれません。
かんのさんはマイテーマである自宅の半径5キロ以内の菓子屋からこちらをチョイス。
以前は敬遠気味だった甘納豆ですが、こちらは豆が美味しくてくり返しいただいている、とのこと。
和三坊主さんから、裏技として全部混ぜ○○円が注文できると訊いたので次回トライ予定。
以上、ワタシをのぞく20の自己紹介のお菓子でした。
ほんのひとくちずつだけれど、興味を持ったお店、もっとよい状態で食べたいと思ったお菓子は
各自の宿題として自主トレするはず、と思うんだけど・・・。
ここまでが前半。
いよいよ後半、「年忘れどらやき比べ」は待て、次号・・
って2019年・・かも?
この日の成果・・のほんの一部
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個人的には花桔梗があったのに驚きました。それにしても圧巻ですね、これだけ揃うのは。
店頭に並んでいたのは、羊羹8種程度と
芋羊羹2種とあんこ玉3種でした。
ご主人はご高齢なので商品数はしぼって
いるのではないかと思います。
1月に作られる「栗きんとんようかん」が
もっともおいしいとされていますので、
もし買いに行くなら1月に。
作らない日もあるので、電話で予約された
ほうがいいです。
楽しんでいただけましたか、嬉しいです。花桔梗は都内でポツポツとスポット販売しているのを見かけますが、えんなりは3ヶ月間入っているようです。
これだけ様々なお菓子が揃うこと自体が貴重なひとときかな、と思います。
たか乃情報ありがとうございます!
さつましぐれ、おそらくいまはまぼろし、なんでしょうね。
1月!グッドタイミングですねー、時間つくって行ってみます、栗きんとんようかん、召しあがったのでしょうか。
切羊羹はお菓子佇まいも、ワタシには好ましいのです。
記事を読みながら、あらためていただいたお菓子の記憶をたどっております。
あんころりんさんをはじめ、会に参加された皆さんに感謝!!!
こちらこそありがとうありがとう。コメントも嬉しいです!ありがとうございます。
これからもいろいろ相談に乗っていただければとても嬉しいです。頼りにしてまっっせ〜〜。