まだ桜も残る小田原城のお膝元
小田原 伊勢屋の豆大福と・・・
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・・・すあまをいただきました。
そのほかに、柏餅のつぶしあんと焼だんご、それからご飯ものの赤飯おにぎりとのり巻きも。
自宅から小田原まで片道およそ34キロを自転車で走った後だったので、それなりにおなかが減っていたのだ。
帰りも同じ距離を走るわけですしね。
看板菓子である豆大福は搗いたお餅につぶしあん。
店頭の表記もきちんと“つぶしあん”としているところに信頼感が増します。
そして、ほんとうに潰しあん、いわゆる半殺しというか全ゴロシというか。
やや赤みが強く、どちらかといえば塩の利いた。
もち米は現在、新潟産わたぼうし
(“わたぼうし”といえば、七里香のお餅も農家直送の山形産)をお使いです。
そのもち米100%の餅に塩(沖縄産島マース)を搗きこんでいます。
が
ワタシ、知りませんでした、大福用の餅に塩を搗き込むって。
ほかの餅菓子屋さんにインタビューした際にそうした話は出なかったんですけれど
わりと当たり前のことなんでしょうか???
逆に固化を遅らせるために、上白糖を入れるというのはしばしば聞きますが。
こちらの伊勢屋では
塩を搗きこんだ豆大福は翌日には固くなります、と堂々と、
むしろ謳い文句にしています。
そうだそうだ、そのとおり。朝生菓子。
もち米を搗いた“おいしいお餅”が固くなるのは当たり前なのですが、
とはいえ
日持ちしないと皆さん、お買い求めにならないのよね〜。
そこで
こちらでは翌日固くなったら“焼き豆大福”にして召し上がることを推奨しているのです。
そのために動画まで作成。
豆大福をバルミューダで焼いているところが映し出されています。
(小田原城の後に)もち米や赤豌豆を蒸すところから始まる
“豆大福ができあがるまで”的オリジナル動画(公式HP)は一見の価値あります。
あ、途中の手返し部分でいきなりボリュームがあがるので仕事中などは気をつけてご覧ください。
さておき。
じっさいにいただいた小田原伊勢屋の豆大福。
ふっくらとした赤豌豆のおいしさがきわだっています。
歯ごたえのあるお餅もおいしい。
赤みのある塩を効かせたつぶしあん、は好みのわかれるところかもしれないけれど。
このお餅にこの赤豌豆、それならこのつぶしあん。
本来あるべきプロレタリアート的な朝生菓子。
お十時の小腹ふさぎにふさわしい、そんな豆大福。
好きです。
それからすあま。
HPの写真からとっても気になっていたすあまはとってもおいしかった。
しっかりとした歯ごたえでベタつくことは皆無。
甘さもごく控えめですし
色も淡めで整ったフォルムで色も淡く、パーフェクトなルックス。
高橋菓子店のすあまに勝るとも劣らない。
ベストスリーに入る好ましさでした。
上新粉のすあまのおいしさに期待が高まる焼だんご。
こちらも、咀嚼を迫るようなしっかりとした歯ごたえ。好いわー。
見ために焼きが薄いので、選ぶのにやや躊躇したけれど生地そのものがおいしい。
とろみ強めのたれも甘っ辛い関東風で好み。
(おなじく上新粉を材料にする)
柏餅のつぶしあんはご多分にもれず、よもぎもち。
これはおそらく白餅のこしあんのほうが好みだったかも。
けっして悪くないけれど
ワタシはツルンしこしこ というオノマトペを期待していたので・・。
上新粉を練って蒸して搗いて、
そしてまた柏葉で包んで再度蒸し上げるときに、再び水分を含みますが
このしっとり感が残ってしまうモチを、ワタシはあまり好きではありません。
保水力のあるよもぎを使うと、さらにそのしっとり感が持続するのでしょう。
お肌だったら大歓迎なのですが。
すあまと焼だんごがこれだけ、おいしいのだから上新粉の餅はお得意のはず。
次回はぜひ王道の白餅こしあんの柏餅をいただきたい。もしくは定番の草餅を。
ご飯ものも期待以上にすばらしかった。
とりわけお赤飯おにぎり。
小ぶりでたっぷりササゲが混ぜ込まれて煎った黒ごまも充分。
のり巻きも好き。
自転車乗りとしては 甘味とご飯ものの充実、このあたり重要なのです。
ワタシは好きです。
昭和10年に当地で創業、三代続く「小田原伊勢屋」さん。
ぜんたいに高橋菓子店と 味のセンスが近しい印象がありました。
小田原へはたびたび赴いていたけれど、小田原伊勢屋本店を訪れたのははじめて。
ほかの街でも、伊勢屋はスルーしがちでしたが
心を入れ替えよう。
ところで本来の訪問目的はこちらの羊羹。
来月になったらいただきますので、またそのときに。
小田原 伊勢屋
工夫されたHPは充実して楽しい。小田原城の傍らにある本店での応対も和やかでした。
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どこか、どこだったかいま思い出せないけど、ほんのり塩気のある豆大福があったような気がします。ああ思い出せないけど。
ためらうことなく“おいしい〜〜”ってかんじです。
まっとうな朝生菓子ほど、心安らぐものはない。
>思い出せない
それはどこかの伊勢屋でってこと?