木の芽田楽
唐衣
亀広良の初代が40年ほど前に・・・
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・・・創案した”木の芽田楽”。
ご存じのように
木の芽田楽は、木の芽(山椒の若葉)を煉り込んだ味噌を矩形や末広型に切った豆腐などに塗って炙ったもの。
それを摸した菓子ですが、都内では駿河台下の“ささま”が思い浮かびます
(ささまの木の芽田楽)。
亀広良では
最も細かい道明寺粉”頭道明寺”でつくる道明寺羹を
スッパリと豆腐のような矩形に切ったうえに
小豆こし餡(名古屋の味噌田楽は赤味噌を使うため)をたっぷりと塗り、
仕上げに新鮮な木の芽を乗せて見立てています。
柔らかくて歯切れのよい道明寺羹。
ほどほどの甘さだけれどコクのあるこしあん。
そして
口に含んだ途端に広がる山椒の爽やかな香り。
それぞれが調和した、薫風を思わせるお菓子です。
唐衣 美しい紫色をぼかした外郎生地に丹波大納言粒あん入り
もうひとつの上生菓子は
5月の菓銘として代表的な唐衣(からころも)。
“唐衣”といえば“杜若”(かきつばた)のこと。
おそらく和菓子の調製者なら知らない方はいないでしょう。
これは伊勢物語に登場する有名な歌
唐衣 着つつなれにし つましあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ
かなで書くと
からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ
に由来したもので
それぞれの語の頭文字がかきつばた となります。
物語の内容については
いまの世の中、調べればすぐわかるので、ここでワタシがつけ刃の知識をひけらかすことはやめておきます。
唐衣をつくる店は全国的にも少なくありませんが
そのなかでも外郎製はポピュラーなほうでしょう。
亀広良は外郎製生地で丹波大納言粒あんを包んでいます。
こう書くと、前回紹介した“ういろ製柏餅”と同じ構成ですが、
意匠はもちろん、口に入れてみても違うお菓子(当たり前だ)と感じます。
唐衣は
薄くて柔らくて、少し粘性のある口あたり。
こちらのほうがより(ワタシがイメージする)外郎を感じさせます。
アクシデントからお菓子がひっくり返って
扁平になってしまった。すみません。
実際はもっと立体感あるカキツバタを彷彿させる姿なのです。
このブログの亀広良
杏仁豆腐と濡れつばめ
シュトレン
うすらひ
夏の霜
ういろ製柏餅
亀広良HP
・木の芽田楽:280円:
砂糖、北海道十勝産エリモ小豆(減農薬)、頭道明寺粉、寒天、水飴、木の芽
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