秋田の
四谷の
水入らず 甘党ニコニコ
前回、前々回からの続きです。
7月27日に開催致した「第5回わがし甘党の会」の
持ち寄りテーマは・・
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・・・“安価だけれどハマっているお菓子”。
参加者の多くが、思い思いのお菓子を持ち寄ってくれたので、みなさんにひとくちずつお味見していただきました。
その14番目は
初めて参加してくれたはらさんがお持ちになった四谷「わかば」のたいやき。ブログ内記事は→※
お住まいが店のお近くで、幼い頃から慣れ親しんだ味「いわば和菓子のソウルフード」なのだそう。
昭和28年創業のわかばは拙著でも紹介している世にいう“東京たいやき御三家”のひとつ。
あんつること小説家・演劇評論家の安藤鶴夫氏が新聞記事に(しっぽまであんの詰まったたいやき)と取り上げたことと、その後日談から有名になった一丁焼の店で、塩気を効かせたつぶしあんは男性にも好評なのだとか。
たいやきの型は木村荘八(濹東綺譚挿絵)の画から起こしたものです。
びっしりと並んだたいやきの大箱が登場した途端、その場の甘党メンバー全員が身を乗り出し「えへらへら」とホホが緩む。
なんだかんだ言っても、やはりたいやきって、最高にフォトジェニックなアイドルなんだね。
しっぽの縦に わ か ば の文字わかる?
ご自身のオススメ水ようかんは(今回の4店を除いて)名古屋「むらさきや」の水ようかん。
たまたまこの日、新宿高島屋に入荷予定だから持ってきたかったけれど販売が16時からなのであきらめたのだそう。
常々、当ブログをご覧くださって“バイブルです”なんて・・もったいなくもありがたいお言葉をいただきました。
励まされます〜深謝!
◎わかばのたいやき:一尾T80円:小豆(北海道産)小麦粉(国内産)、砂糖、塩、水飴、澱粉、重曹、焼明ばん 当日消費
T5番は
こちらも初参加、あべさんがわざわざ取り寄せて、お持ちになった秋田湯沢市「わかさ菓子店」のがんじき。
がんじきは卵、小麦粉、餡を使った浮島風のふんわりとした蒸菓子。
数種類あるなかからお気に入りの“小豆”とそして抹茶を選んでくださいました。
もともとがんじきは湯沢の郷土菓子のひとつ。
全菓連HPによると、創業およそ70年のわかさ菓子店では40年ほど前からつくり始め、いまでは小豆、卵、醤油に加え抹茶、黒糖の5種類ある看板菓子となっているようです。
また秋田だけでなく
東北地方には雁月(がんづき)、雁食(がんじき)といった名称で同じ傾向の郷土菓子が点在しています。
岩手や宮城では黒糖や醤油風味で(餡の入らない)蒸しパン風の“雁月(がんづき)”、米粉を使ったういろう風の“がんづき”などもしばしば見られます(四国には同様のおやつ“ほたようかん”があり、宮崎・鹿児島のふくれ菓子も似た傾向、あの山崎製パンはがんづき、フークレエを製造)。
震災直後の岩手で出会ったのはかぼちゃ雁月、醤油がんづき、柚子雁月など実に多様な腹持ちのよいがんづきでした。ブログ内記事→※
わかさ菓子店の“がんじき”はさすが御菓子屋の調製とあって、口どけよく洗練された仕上がり。
浮島よりもカジュアルで、蒸しパンよりも軽やかな食べ心地、ほかの種類も食べてみたい。
あべさん曰く“オーブントースターで炙るとひと味違ったおいしさ”で“つくりたてはもっとおいしい”のだそう。
甘党メンバーJ.Sさんのご友人ですが、湯沢市にご親戚がお住まいで、これまでもたびたびいただく機会に恵まれていたのだそう。
なかなか都内で出会えない貴重なお菓子をありがとうございます。 ※斜体文字は初稿後追加。
◎がんじき(小豆、抹茶):1個90円くらい?:卵、砂糖、小麦粉、餡など 製造日不明で7月28日までの賞味
16番は参加2回めのJ.Sさん。
ご持参のお菓子はT5番あべさんと共同だそうですが、
ご自身は地元川越の甘味処「あかりや」の和菓子を“お手頃でおいしい”と薦めてくださいました。
あかりやさんは目新しいものはないけれど地域に根ざした甘味処でリーズナブルで美味しい、オススメします、とのこと。
品書きを見るとワタシの目はつぶあんとぜんざいに釘付け! ああああ、いますぐ食べたいっ取り寄せじゃなくてお店で食べたいっ。
今回の水ようかんでは源太のものが初めての舌触りで気に入ってくれたのだそう。
岬屋も美味しくて、次回は小豆のほう(つぶあん?)も食べてみたい、とのこと。はいオススメですよ。
17番は
参加2度めのN.Tさんの“ハマっているお菓子”は地元荻窪「高橋の酒まんじゅう」。
23区内で数少ない酒まんじゅうの専門店です。この日は持参していません。
高橋の酒まんじゅう 参考画像あんころりん
早い時間に売り切れてしまうので、食べたくなると予約しておいて買いにいらっしゃるそうです。
ご自身が思い出す水ようかんは、ご家族の転勤の関係で住んでいた福井県の水ようかん。
冬に水ようかんを食べる習慣で知られる福井ですが、“暖かいおこた”で食べる、黒糖風味の一枚流し水ようかんを木のへらでいただいたことが懐かしく思い出されるそうです。
越前福井の一枚流し水羊羹(阿んま屋) 参考画像あんころりん
N.Tさんはこの日、岬屋の水羊羹白小豆仕立てを三棹ピックアップしてくださいました。
暑い中、駅から遠い道のりを運んでいただきありがとうございます。
◎高橋の酒まんじゅう:1個108円ぐらい:小麦粉、砂糖、小豆、バター、こうじ 当日含めて3日間 発送可
18番は
こちらも初参加のよしかわさん。
ブログをご覧いただいているとのこと、ありがとうございます。
オススメは長野諏訪市「新鶴本店」の塩羊羹。この日は持参していません。
参考画像あんころりん
塩羊羹といえば新鶴本店、と広く知られています。ブログ内記事→*
明治6年創業、下諏訪の諏訪大社秋宮門前の風格ある店でつくられる煉羊羹で、皮むきあん(十勝産小豆)を使ったきれいな薄墨色が印象的です。
参考画像あんころりん
もうひとつ、埼玉の五家宝も“懐かしくてつい買ってしまう”お菓子なのだそう。
幼い日々を埼玉で暮らした方って、五家宝に同じような思いを持つ方が多いように思います。
埼玉北部の熊谷市、加須市が主産地とする五家宝は、もち米を使ったおこし種を水飴でまとめてきなこをたっぷりまぶした半生菓子。
関東に住まう甘党なら一度は口にしたことがあるでしょう。
ちなみに昨年夏の「わがし甘党の会スピンオフ」では元祖を張り合う(?)吉原殿中が登場しました、覚えてるかい?
19番は参加3回目のたべさん
持参いただいたのは東久留米「かくしち」のわらび餅。
和菓子店でなく「うつわ&カフェ」の手づくりの品です。
カフェではフルーツタルトや焼菓子が好評だそうですが、わらび餅もオススメ、とのこと。
メニューを見るとあきらかにわらび餅は異質(笑)
知人の営むこのお店(2004年スタート)、普段はたくさんの量をつくらないわらび餅を無理を言って用意させた、らしい。
(しかも、ブログによると27日は翌日から夏休みで営業縮小していたのに…)
煎りの深い京きなこをたっぷりとまぶしたわらび餅。
沖縄産キビ糖と黒糖をブレンドして本蕨粉(割合不明)を使って煉りあげた、フルフルとした口あたりは食後の甘みにふさわしいお味。
ほどよい甘さに仕上げているので蜜を使わずに召し上がってほしいそうです。
この日の水ようかんではあっさりとした割烹久田の水ようかんが好み、とのこと。
参加のたびに茶坊主を担当してくださっているたべさん。
輪の中に入らずにいつも端っこですみません。
おいしいお茶をありがとうございます。
◎わらび餅(プラカップ入):店内で400円くらい?テイクアウト不明
ようやく よんぶんのさん までたどりついた。
この暑いなか、読んでくださっている熱心な甘いモノ好きの皆さま
ありがとうございます!
あともう少しの辛抱だ、
まて次号!
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和菓子だったので、今回の会で口にすることができ
とてもラッキーでした。
あべさんにこのお菓子についていろいろとお話を
うかがいました。ご親戚が湯沢市にお住まいで
いままでに何度も食べたことがあるそうです。
「できたてはもっとおいしいです!」とのことです
ので、一度お店にも訪問したいと思っています。
がんじき、おいしいですね。
あべさん、そうでしたか!ありがとうございます。
ワタシは余所事でお話聞けなかったんですが、記録にあると思い込み・・。
お知らせしてくださって助かります。
湯沢にいらしたら情報を楽しみにしています。
長年付き合いのある石孫本店が湯沢だし、犬っこまつりのときに行きたいと思っているのですが、毎年レギュラーワークと重なっちゃうんですよ。