京都 笹屋守栄の うぶ餅と 鹿苑

“うぶ餅”は京都「笹屋守栄」の創業当時（昭和12年）からの


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・・・・代表銘菓。

店は安産祈願で名高いわら天神宮の門前にあり、毎月9日と戌の日はうぶ餅茶屋が境内に出店。
参拝された多くが“わら天神宮が推奨する名物“をおみやげに持ち帰るのだそう。




“うぶ餅”。
ものすごくかいつまんで言えば　きなこをまぶしたひとくちサイズの餅菓子　・・ですが。



柔らかい“餅”にきなこをまぶしたお菓子は数あれど。






自家製こしあんと、“自家製蜜炊き丹波大納言”が混ぜ込まれた求肥は初めて。
しかも申し訳程度ではなく、たっぷりゴロゴロと。

さらに仕上げにまぶしたきな粉も、国産大豆を自家製粉（！）した香り高い深煎きなこで、こちらもたっっぷり。



個包装、と言ってもがっちり密封されているのではなく、するりとほどける形状が興ざめさせません。
（こういった細かいひとつひとつに、店の矜持というかセンスを感じるのはワタシだけだろうか。）







公式HPでは
“やわらかい求肥に、「自家製こし餡」と京都丹波産大納言小豆を５日間かけ丁寧に炊き蜜漬けした「自家製甘納豆」を混ぜ、仕上げに自家製粉した「きな粉」をたっぷりまぶした、優しい"うぶ"な味わい…”と説明しています。


実際に口にしてみると




自家製粉きなこと大納言小豆の威力は期待以上。インパクトありました。
きな粉本来の風味を堪能できるように、と砂糖は加えていません。






もうひとつ。
もっちりとした焼皮に自家製の丹波大納言大納言粒あんを挟んだお菓子は“鹿苑”。
金閣寺（鹿苑寺）からもほど近い笹屋守栄ならではの意匠と銘です。




もちどら、とよばれるお菓子・・・阿闍梨餅やつばらつばら、鈴のえんもちetc・・の系統ですが・・

だがしかし。
豆大福が店によって異なるように、こういった焼き菓子も店によって味も材料もさまざま。
（参考までに　阿闍梨餅の原材料＝砂糖、小豆、餅粉、玉子、水飴、トレハロース
つばらつばらの原材料＝砂糖、生餡、卵、水あめ、小麦粉、牛乳、もち粉、蜂蜜、寒梅粉、でん粉、加工でん粉）。



中に挟んだ京都産丹波大納言の自家製粒あんは甘さもほどよくておいしいし、おそらく皮も一枚一枚、一文字で丁寧に焼き上げているようで、薄く香ばしくしっかりと引のある食感。






あまり興味のなかった“もっちり焼皮”のお菓子ですが、鹿苑を最初に食べていれば印象は変わったかもしれない。


ところで
「笹屋守栄」に興味を抱いたのは堂本印象美術館について調べたのがきっかけ。

堂本印象とゆかりが深いようで、包装紙や化粧箱の意匠は堂本印象による原画をもとにしている。それだけでなく、堂本印象美術館の特製菓子を担っています。




また“うぶ餅”の化粧箱は京都在住の日本画家三輪晃久画伯が描いた原画をもとにした意匠。
こちらの画伯は堂本印象の高弟の子息なのだそう。




京都だけでなく鎌倉「円覚寺」（の境内）限定“おおかねもち”も笹屋守栄製。
これは近々、円覚寺詣だわ。


●笹屋守栄
・うぶ餅：砂糖、餅粉、小豆、水飴、小麦粉、わらび粉、きな粉（大豆）：�T0個箱入：1500円
・鹿苑：砂糖、小豆、卵、牛乳、水飴、でん粉、小麦粉、餅粉、寒天、蜂蜜、みりん、増粘多糖類、膨張剤：6個箱入：1000円


★おまけの話★
わけあって訪問したことのないお店から久々に和菓子を取り寄せてみた。この夏は肋骨を痛めたために長距離を自転車（ロードバイク）で移動することができない。近場で朝生菓子を摂取するのですがこの時期、粒あんの朝生をつくらない。そこで、たまには取寄せてみようと。これが大当たり！店は以前、自転車で通ったポイントなんだけど、スルーしていた。なのでぜひお店へ足を運ぼうと決意も新たに。


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