はしらーのきーずはおととーしーのー・・・
奈良の「萬御菓子誂処 樫舎」から・・・
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・・・粽が届きました。
端午の節句に粽。
♪ちーまーきーたべたーべーにいさんがあー・・
とはいえ、
5月5日であっても関東圏を席巻するのは柏餅。
粽が和菓子屋に並ぶことは多くありません。
それでもワタシは毎年、羊羹粽は岬屋(粽は都内随一の呼び声あり)のものをいただいていました。
が、今年は現況を鑑みて今年は奈良から取り寄せることに。
葛のお菓子で名高い「樫舎」。
お店の説明によると
「吉野本葛と丹波大納言、砂糖だけで誂える粽…。三つの素材を合わせて火を入れ、水の中で形を整えます。それを青笹で包み藺で巻き、さらに蒸して流水で冷まします。箱を開けて頂くとほのかに青笹が香り・・・」
いわゆる半返しの“葛”と思われます。
そして(水仙粽の説明はないので)羊羹粽だけを調製しているようです。
さて。
キッチンペーパーにくるまれて届いた三本巻。
一般的なサイズよりこぢんまりとしています。
細かい配慮が功を奏し、まだ笹は青くしっとりしています。
一本に使われる笹は2枚ですが
ほどくと中の葛はまだ柔らかく透明感が保たれたまま。
笹を持ったまま、口のなかにつるん。
滞りなくすべりこませると思った以上にやわらかーい。
おそらく作った当日と食感は変わらないのだろうと想像します。
そして甘みもしっかり。
糖分を充分に使っていることも保水力を高める一因だと思います。
茶席などにふさわしい口あたりなめらかな、甘露な粽です。
さて粽といえば。
なんといっても「御粽司 川端道喜」。
国内における粽のすべてはここから始まりますが、
道喜粽の製法は他店のように蒸すのでなく
ガンガンに熱湯で茹でる。
茹でて、余分な糖分も粽の色も落としてしまう。
なので、水仙粽などは翌日に白濁して固化がはじまり、笹も枯れたように色を失う。
添え書きに蒸し直すことを薦めているいる、そんな粽。
樫舎のものが初めての粽であったなら、道喜の粽は「えええっ」って感じるでしょうね。
ワタシにとっては(ひよこが最初に目にするものが親)っていうような。そんな存在。
笹がすばらしいのは、雅趣あるテクスチャでありながら
葛のような繊細な菓子も抗菌作用で劣化を防ぎ、爽やかな香りで、しかも地に還る。
古来、日本の菓子はこのような優れたパッケージを使うことで成立するアイテムが少なくないのです。
あ、小種がおいしいって話を描き忘れた。
また書きますわ。
萬御菓子誂處 樫舎
樫舎Instagram
・三本巻 1458円 税込
・五本巻 2430円 税込
★おまけの話★
内田春菊さん初の和菓子コミック「あんころろん」。
第一回配信スタートしました!
掲載は「comicタントVol.5』。
ダメ男丸夫と同棲中のダンサー、ロロちゃんが謎の和菓子女、ユキタカコと出会う、その第一回。ここから和菓子ライフがはじまる。監修は高由貴子(あんころりん)、見てね。
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