自然災害も多い2020年。
それでも無事に栗の季節は・・・
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・・・やってきた。
毎年、楽しみにしているのは都内随一と言われる岬屋の竹栗蒸白小豆仕立て。
今年も9月(15日)に「竹栗蒸」の小豆バージョンの販売が開始され、
「竹栗蒸白小豆仕立」は例年通り10月に始まります。
が、
今年はひとつき早く使いたいので 特別にお願いして9月19日に竹栗蒸と共に拵えていただきました。
毎年、必ず頂く白小豆に比べて逆に小豆のほうは3年ぶり。
ていうか、両方一緒にお願いするのは初めてであります。
我ながらなんてゴージャス。
身の程知らずの贅沢をして・・大丈夫か、おれ。
お店に伺った折に“ガッテン”出演のお礼を述べつつ、今年の栗の作付け具合を伺う。
毎年、「竹栗蒸」の栗は茨城の栗農家から送られるのですが、現時点では栗はまだ早生でややこぶり。
この品種の特徴のようでメインに使う中手の品種に比べて、丸っこい形。
早生のなかでも一番最初に届いたのは大ぶりだったが、すぐにこのタイプになったのだそう。
昨年を思い起こせば
茨城産栗はあの台風被害で惨憺たる結果。
あと少しで収穫という時期だったので実は落ち、枝は折れ、なかには再生不可能な木もあり、生産量は激減。
岬屋さんでも例年よりT0日くらい早めに竹栗蒸終了だった。
今年はいまのところ順調で生育も悪くないようで、このさき落果しても、まあまあ使えるくらいまでになっているらしい。(あくまでも又聞きですが)
ちなみに長野のほうもまずまず、と聞いています。
しかし、熊本は8月の豪水被害の影響があるでしょう。九州の農家の方は苦しいのではないかと案じています。
さて。
はじめて竹栗蒸の小豆と白と並べてみた。
ホントは竹皮は剥かずにそのまま切り分けるのですが
今回は講座使用のため、等分にする都合から裸にしてしまった。
え、これで小ぶりなの?っていうくらい、立派な栗がふんだんに(しかし品よく)混ぜ込まれているのが一目瞭然。
岬屋では栗の色を保持するための“みょうばん”を使いません。
そう、不自然に発色をよくするために、嫌なにおいのするみょうばんを使わない。
御菓子屋として当たり前のことを実践していらっしゃいます。
けれど、栗本来の黄金色は褪せることなく美しい。
白の方でこれだけ美しいのだから
小豆はさらにくっきり。
どちらも栗の風味に溢れる、上等の栗蒸し羊羹。
しっとりと柔らかな栗ともっちりとした餡の食感が一つに揃い、
栗の風味、餡の甘さ、竹皮の香り・・すべてが一体となった国内最高峰の栗蒸し羊羹。
今年も期待を裏切ることのない深い味わい。
岬屋の「竹栗蒸白小豆仕立」を楽しみにしているみなさん。
10月には例年通りの素晴らしい栗蒸し羊羹に出会えるはず。
お見逃しなく。
・竹栗蒸:十勝産小豆、砂糖,自家製蜜栗(茨城産栗,上白糖)小麦粉,わらび粉,竹皮:一棹2808円
・竹栗蒸(白小豆仕立て):備中白小豆、砂糖,自家製蜜栗(茨城産栗,上白糖)小麦粉,わらび粉,竹皮:一棹3672円
竹栗蒸は9月半ばから11月上旬頃まで販売
※白小豆仕立の店舗販売は曜日限定なので要確認
☆おまけの話☆
「ためしてガッテン」あんこ特集でその餡炊きを披露した老舗が岬屋さんです。
いまもなお、手で豆を絞る生餡づくりの貴重な映像を見ることができた方はラッキーでした
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