毎年、9月末あたりにはじまる松島屋の“新栗蒸し羊かん”。
2020年も・・・
人気blogランキングへ

・・・順調にスタートしました。
使われるのは茨城産新栗。
国内産栗の最大産出地である茨城ではありますが
2019年9月台風による被害が甚大だったのは記憶に新しいこと。
新栗を使う菓子店の多くは栗菓子を早々と終了していた・・・
のですが。
ところが三代目当主文屋さんによると、松島屋はあまり影響なく入手できたのだそう。
実際のところ、ワタシ自身も12月5日に(無理やりねじ込んで)受け取ったのでした。
2020年も茨城栗の出来に満足されているご様子。
予定では12月12日まで続きそうです。
さて2020年10月半ばの新栗蒸し羊かん。
あいかわらず気前よくどっぷりと栗・栗・栗!
受け取った三棹はいずれもとってもおいしい!
重量、形、栗の含有量に多少の差はあるけれど(三棹のうち一棹は清寿軒同様、端っこでしたので)
味のバランスについてはここ数年の松島屋で一番好きかな。
A面
B面 一番上が端っこさん
羊かん生地は口あたりに(風味が濃いからと長年使っている石狩産の)小豆らしさを感じさせます。豆大福と同じ石狩産小豆のこしあんは控えた甘さ。渋抜きはほどほどに加減するのだそう。
ふんだんに混ぜ込まれた栗は餡と同量以上の割合・・というのは
毎日、届くという新鮮な生剥き栗は30kg。これを上白糖だけで炊くのですが、仕上がるのは150本程度なので、一棹(380g程度)に200g近くが詰まっている計算。
ご主人曰く「茶碗蒸し方式」中にたっっっっぷりの栗栗栗
そうして炊かれた栗はいかにもフレッシュな野趣ある風味がちゃんと残っているのに、まったりと柔らかい。
栗と餡の甘さも食感も揃っていて、みょうばん臭も感じられません。
うかうかしていると半棹くらいツルッとイケる。
予約を怠らなくてよかったな〜とつくづくなっとく。
この日、ワタシにとっての松島屋三種の神器=豆大福、きび大福、焼だんごも予約済み。
「豆大福の肝は“赤豌豆”」
が持論なんですが、豆の風味がスパークして皮が口に残らず餅との食感が揃った赤豌豆、コシがあってキレの良い餅、控えた甘さで水分ほどほどの潰しあん。この絶妙なバランスが大好きなんだわ、とつらつら思う。
きび大福。
サクッとした歯ざわりのきび餅、ここの潰しあんの組合せは劣らずに好き。世の中的には豆大福が圧倒的に人気があるので、きび大福は午後早めならあることも。どうぞこのままでひっそり。
焼だんごと豆餅も必ず頼みます。
これらがいかに好きなのか、を書くのはやめておきます。
興味のある方は過去のエントリー こちらやこちらなどブログ内あちこちに散らばっているので参考にしてください。
いつだって好きなのはやはり朝生の餅菓子とぜんざいなんだ、とここに来るたびにつらつらと。
◎松島屋:港区高輪1-5-25 日曜・月2回月曜休 9時半ごろから17時ごろまで。
・大正7(1918)年創業の餅菓子製造販売店。屋号は初代の出身地から。現当主、文屋弘さんは三代目。店は恵比寿で開業し、まもなく現在地(泉岳寺に近く、高松宮邸(前・東宮御所)傍らの旧東海道に近い)に移った。餅を搗く御影石の臼は土間に埋め込んであったため空襲を逃れ、初代から二代目、三代目と100年近く受け継がれいる(以上、拙著「東京いとしの和菓子」取材時の記録から)。
餅菓子は概ね午前中完売。新栗むし羊かん(税込2600円)は予約必至(ひと月半程度の余裕をみて)
・詳しいサイト大人未来
人気blogランキングへ
