とらや✕ピエール・エルメ=「イスパハン」。
日本一高名な和菓子屋とフランス菓子店のコラボレーション生菓子・・・
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・・・羊羹。
この秋「とらや パリ店」の開店40周年を記念して実現。
「ピエール・エルメ・パリ」の代表作ともいえる、“イスパハン”(バラ・ライチ・フランボワーズ3つのフレーバーの組み合わせ)を活かしたお菓子をとらやがつくりました。
すでに召し上がった方もいるでしょう
まずは生菓子から
“イスパハン”求肥製。
バラとライチ風味のあんの中に葛で固めたフランボワーズジュレをしのばせ、薄紅の求肥で包んで仕上げに色付けした氷餅をまぶしています。
バラとライチの餡のベースは白小豆のこしあん。
原材料:砂糖、白小豆、白玉粉、ラズベリー(フランボワーズ)ピュレ、水飴、ライチピュレ、バラの花びらペースト、葛粉、氷餅、糯粉、コチニール色素 144cal
“イスパハン”きんとん製。
バラとライチ風味のそぼろあんの中に白小豆餡で包まれた、フランボワーズの水羊羹製角芯が入っています。
原材料:砂糖、白小豆、ラズベリー(フランボワーズ)ピュレ、ライチピュレ、葛粉、白玉粉、バラの花びらペースト、紅花色素 135cal
どちらも日保ちは製造日当日。
どちらが好みと訊かれたらワタシは求肥製を。
香りのバランスと甘さの加減、そして口あたり。
フランボワーズ水羊羹の酸味とベリー系の風味がアクセントになっていて、“モチ”ものということもあり、ワタシのような朝生好きにもとっつきやすいのでした。
いっぽう
しっとりとなめらかな口あたりのきんとんは濃茶や濃いコーヒーによく合いそうな甘さと口あたり。
シチェーションによっては好きかもしれないけれど・・・
香りがすっごく“バラ”。
その芳香はなにかフレグランスを想起させるので、ワタシはちょっと苦手。
小形羊羹イスパハン
添付のしおりによると
「「ピエール・エルメ・パリ」の代表作ともいえる、“イスパハン”(バラ・ライチ・フランボワーズ3つのフレーバーの組み合わせ)の風味を生かした羊羹をおつくりしました。
最初に甘酸っぱいフランボワーズがほのかに香り、食べ進めていくうちに華やいだライチの風味が口いっぱいに広がり、最後に上品なバラの香りが立ちのぼり、羊羹本来の甘みが感じられます。」
なのだそう。
ベースとなる餡は3種類の豆を使った白こしあん。
これも香りはラズベリーとライチだけでおそらくワタシには充分。
原材料:砂糖、豆類(白小豆、手亡、福白金時)、ラズベリー(フランボワーズ)ピュレ、ライチピュレ、バラの花びらペースト、寒天、コチニール色素
生菓子は11月1日で販売終了ですが、小形羊羹は完売次第終了なのでおそらく11月上旬ぐらいまでは入手できそうですが、確実入手には予約がベター。
さて、ここからは
あんころりん監修による内田春菊さんの和菓子漫画『あんころろん』の第6話。
10月30日に配信スタートした今回のテーマは
日本橋「ときわ木」の黒まんじゅう。
単なるグルメ漫画でないのはさすが、春菊さん。
大人が読んで、のめりこめる濃厚な内容。
コロナ禍以降のストーリー展開にグイグイ惹き込まれます。
今回の内容をちらっとお見せしますと・・
タイトル
前半の1ページ
後半の1ページ
・・・このさき、どうなるか!
こちらからダウンロードすれば、無料キンドルですぐ読めます。
和菓子好きにもそうでない方も、興味深く読めるところがさすが内田春菊先生。
さて、ここでちょっと裏話。
毎回どんな風にテーマのお店とお菓子を決めて、制作していくのか。
特別にこっそり書いちゃいます。
まず最初。
春菊さんがセリフだけのラフネームをあげて、編集長がチェック。
編集長が簡単な解説を添えてワタシに送ってくれます。
ラフネームは冒頭部分だけのこともあれば、全体に及ぶこともある。
そのラフネームから、ワタシはどこのどんなお菓子にするかを考えて、候補をあげます。
ここはできるだけ2日以内を心がけています(が、店の定休日等に重なるとそうもいかない)。
候補は複数になることもある。
その後、軽くお店に打診をしてから
候補のお菓子に解説と画像を添えて、編集長⇛春菊さんに渡ります。
この候補を模索する段階でワタシはある程度、承諾を得られるであろうことを加味するので打診をする。
なぜなら、この承諾段階で日数がかかると、全体の製作時間に余裕がなくなっちゃうからね。
打診の際、ワタシは企画書(編集長がひな形をつくってくれた)とラフネームを候補店に送ってご理解いただく
場合によってはお菓子が製造を終了しているかもしれないし、状況によっては掲載不可もありえるからね。
春菊さんがその候補でOKであれば、ネームを完成。編集長⇛ワタシに渡されます。
ここの完成版ネームを訂正箇所がないかをチェック。
お店に送って承諾されれば、編集長⇛春菊さん。
基本的にこの段階で描かれるお菓子を春菊さんと編集長に試食していただきます。
リリース時期の季節より2ヶ月早いので、ないときもあるけれど、その場合はお店の別のお菓子を召し上がっていただくようにしています。
で、ここからは春菊さんが完成まで持っていってくれます。
これ以外にも春菊さんとワタシの間で時折やりとりすることもあります。
さてさてリアルな裏話。
今回の第6話「ときわ木」さん。
6話の製作は夏から取り掛かったのですが
このときお店はじつはご主人が体調不良で4月ごろから休まれていたさなかでした。
(掲載のときにお菓子がないとお客様にも本誌にもご迷惑をおかけするから・・・)と女将さん。
お店もご自身もたいへんな時に、気遣っていただき恐縮してしまいました。
春菊さんに伝えるとご自身が闘病した状況と重なることもあってものすごく心配されていましたが、
さまざまあって、無事に掲載。
10月30日から配信スタートとなりました。
「ときわ木」さんも近々再開されるそうで、ただいま準備中とのこと。
どうか順調に回復されますように。
そして
黒まんじゅうを早く、春菊さんに召し上がってほしいし、ワタシも食べたい。
再開を待ちわびています。
小豆つぶあん、こし餡、白餡そのすべての餡をいまもご主人一人が自家製する「ときわ木」
若紫、黒まんじゅうをはじめとする唯一無二のお菓子がこの先、未来永劫を続くことを切望しています。
◎とらや イスパハン
◎ときわ木 公式
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