うず潮饅頭 お醤油が香る
あじさい
“うず潮饅頭”は
薯蕷(ヤマイモ)を使った皮にお醤油のほのかな塩気が・・・
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・・・アクセント。
おぼろにした蒸し饅頭で、中はしっとりとした小豆粒あん。
おぼろ饅頭は蒸しあげてからすぐに上皮を向いて仕上げます。
さらに天にうず巻きの焼印を押し、表情がつき、ほのかな香ばしさが生まれます
お菓子にできるだけ触れることなく、ひと手間かけているのが川口屋。
意匠としたのは鳴門海峡で発生する力強く大きな渦潮、なのだそう。
初夏のお菓子です。
“沢辺の蛍”も初夏によく見られるお菓子の銘。
お店ごとにいろいろな沢辺の蛍があります。
銘の由来は奥道中歌にある、沢辺のゲンジボタルをうたった「あれ宮野 沢辺の蛍草むらに 鳴く鈴虫の声は金成」と思われます。
調べてみると金成は国指定天然記念物沢辺ゲンジボタル発生地、なのだそう。
和菓子の銘って奥が深い。知らないことばかりです。
さておきこちらのお菓子は蒸し葛に緑餡に包んだ小豆こし餡を包んでいます。
同じ川口屋さんでこの2週前は同じ菓銘で粒あん入りの薯蕷饅頭でした。
季節の移ろいに応じて、そのときにふさわしいお菓子をこしらえる。
菓子づくりに真摯に向き合っているからこその美意識、ではありませんか。
“あじさい”はもちろん梅雨どきの菓子。
しばしば見かけるのはさいの目にした錦玉羹を餡玉の周りにつけたものやきんとん製。
このときの川口屋さんは細かい道明寺粉の餅に白あんで包んだ小豆こしあん入り。
明るい淡青色が美しく新鮮です。
●川口屋
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