↑『言問団子』は求肥の中に味噌あん、小豆あんと白手亡あんは中に団子
↑『麩一の笹つゝみ』は江戸前の麩まんじゅう
ソバリエレポートにかかりきりで
このサイトも3日間の休みでしたが。
夏休みもそろそろ終わり。
下町探索を計画してた人は
あまりの暑さになかなか決断しかねているのでは?
(今日涼しいけど)
墨田区辺りも老舗の名店がひしめいているけど
炎天下ではなかなか全部は廻り切れないです。
そこですごい『穴場』を紹介します。
私もここを見つけたときは
「えっこれがいつも全部あるの!デパ地下なんて目じゃないぞ!」
とすでにあれこれ和菓子買ってきた後で、ややパニック。
『江戸東京博物館 墨田区文化観光コーナー』 (月休 10時〜17時)
にはなかなかデパートにも入らないような
老舗の和菓子が一同に集まっているのです。
その数なんと15種類以上。
さすが地元!
↑クリックね,長命寺桜もちと志満ん草餅は売り切れた
各店舗、一種類ずつ押さえどころのお菓子を出しています。
(本店がお休みの場合はここにもない品も。)
さて どんな銘店名品が顔を揃えているのか。
まずその名も高き
◎『長命寺桜もち』
(向島、創業享保2年(1717年) )6個入で1200円 支店なし。
◎『言問団子』
(向島、創業江戸末期)6個入で1100円 本店以外有
◎『志満ん草餅』
(向島、創業100年以上)7個入で1000円 本店以外有
この三品はどれもその日限りの賞味期限です
また、
江戸前の生麩の老舗◎『麩一』の麩饅頭の銘菓『笹つゝみ』
(江東橋、創業明治10年)
↓クリックね,5個入で1050円 通販可
や
◎『墨田園のつりがね最中』
(鐘ヶ淵、創業明治7年)多分支店なし。
7個入で1000円(個人的にお店が好きだ)まであるのです。
ショーケースを前にして
目が輝きっぱなしの子供状態。
あれも買って〜、これも欲しいよ〜。
・・さすがに箱入の和菓子はお腹の都合もあり
「大人買い」できないのが残念です、いいなー大食いチャンピオン・・
そのほかにも
◎『蝶屋本店 の六方焼』
(太平、創業文政九年)多分支店なし
◎『向じま梅鉢屋の野菜菓子』
(八広、創業大正4年)一箱1000円 本店以外有
◎『こんぶの岩崎の菓子昆布』
(吾妻橋、創業明治27年)2袋入(別種類)で750円 通販可
◎『とし田の両国力士最中』
(両国。創業大正14年)8個入で1000円 本店以外有
◎『山田家の人形焼』
(錦糸町、創業昭和21年らしい)9個入で500円 本店以外有
などなどなど・・
こんなに充実したおいしいお店は類を見ません。
「デパ地下、完全、凌駕だぜ!」 (ポケモン風)
今回は土曜の12時半ごろ行きましたが
大好きな『長命寺の桜もち』はすでに終了。
・・6箱入れて11時半には売り切れだって。
以前も終了してたのでやはり一番人気です。
(この桜もちは書きたい事たくさんあるので本店をいずれ。)
『麩一』をまず購入して、
ぼやっとしてたら志満ん草餅も売り切れた。
では色の美しさで『言問団子』を。
↓クリックね,
絵はがき(\100?)や
本もいろいろ楽しいものがあるので(購入しました)
展示や催事もよいけど、ミュージアムショップも飽きない。
『麩一』は元々「麩屋」として128年の歴史があり
この『笹つゝみ』も懐石料理から生まれ、当初「味噌あん」だったそうな。
さて「生麩」といえば京都・金沢、と思うでしょう。
でも江戸前の生麩は化政時代にはとても盛んで
京都などより数が多かったと聞きます。
↓『笹つゝみ』40gはつるり。
季節で栗あん、桃あん、胡麻あん、桜つつみ、柏つつみも。
その証拠?に人気の『江戸前のくず餅』。あれは『葛』が原料ではなく、
麩の原料「グルテン」を取り除いた「小麦でんぷん」が原料です。
つまり麩屋さんのいらない原料で
あの東京のおいしい「くず餅」ができた。
東京のは「久寿餅」で、「葛餅」ではないです。
冷やし過ぎて固くなるのは同じだが。
さすが江戸の人々は賢く無駄使いしないで美味しいものをつくる名人!
すごく話しが逸れましたが、
で、墨田に「生麩」の老舗があっても不思議ではないのです。
ちなみに原材料は、小豆あん、グルテン(小麦蛋白)、餅粉、小麦粉、
青海苔、葉緑素。いい感じです。
くるんだ天然クマザサは新潟産、青海苔は四万十川から、と聞きます
麩まんじゅう の良い点はそのもちっとした食感の割りに
後味の切れがよくさっぱりしたところ、と
『冷やせる』点です。
(栄養的には他の和菓子よりたんぱく質が豊富=1割以上)
やはり東京の蒸し暑さは餅系食べるのには辛いものがあるし
無添加物品は朝作って夕方には悪くなりそうな通気性の悪さです。
この二つの良さに加えて
こしあんがおいしいー、と思える さっぱりあんこ菓子でもあります。
「葛桜」さん、好きだけど冷蔵庫は×なのが気遣うの。
その点「麩まんじゅう」くんは
フレキシブルでさっぱりピュアな性格だね〜、はは。ぽんっ(肩を叩く)
言問団子(火曜月末水曜 休)は超有名ですから
あえて、あれこれは書きません。
白は手亡あん、黒は小豆あんで米粉のお団子を包んでいます。
クチナシ色は白玉粉で作った求肥の中が味噌あん、ということですが、
何故か?原材料名に「味噌」の文字はないのですが「味噌あん」味です。。
↓クリックね、業平さんすみません、断面です。
本店は隅田川の堤の辺りで
『言問ヶ丘』と呼ばれた場所。
これはもちろん在原業平の
「名にしおはば いざ言問わん都鳥・・」にちなんだ名前。
(ちなみにお店には可愛い「都鳥」(ゆりかもめ)が
色々とあしらわれています。)
言問ヶ丘のお団子屋さん、ということです。
お店の方にはたくさんの資料があり、お茶もいただけます。
墨田の地元の楽しさが一気に入手出来る
地味ながら すごいぞ!『墨田区文化観光コーナー 』
中央・台東・千代田・港の各区も作らないかしらん。
「たい焼き」と「豆大福」並べたいんだけど・・
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江戸博には何度か行ったのに、ぜんぜん気づかなかったこのコーナー、ごめんなさいって感じです。想像しただけで顔が笑っているアヤシイわたしです。
「麩一」はたまたま先日このページでも読みました(もしトップが麩一の記事でなくなっていたらバックナンバーからみてね)。
http://www.tokyo-np.co.jp/shinise/
麩まんじゅう熱がちょっと高まりつつあるときに、これとあんころりんさんの記事でダブルパンチです。ああ麩まんじゅう〜
色がとてもきれいで、美味しそうでした。
来年はきっと買います。
お気に召しましたか?このお得情報。
我ながら見つけたときは目を疑いました。
麩まんじゅうは実においしくいただきました。
おすすめです。リンクありがとうです。
麩まんじゅうの遅いブームかしら。
★お茶の子さん
そう、和菓子はストックできないものが多くて
つい買い逃す事は多いですよね。
あの青黄はクチナシで色を出しています。
おきに召して良かった。
博物館自体もそろそろ行こうかと思っていたところですが、こんなコーナーがあったとは!
まさに一石二鳥です。
秋になったら絶対行ってみます。感謝♪
ありがとうございます。
お気に召して何よりです。
ほんとに我ながら隠れた貴重な販売店だと思います。人気商品は出足も早いようです。
明日から展示は「大正昭和の旅」展が始まるので
その講演会や上映会にも惹かれてます。
どこかですれ違ったりして。
お久しぶりですね。
江戸東京博物館はイベントなどもなかなか楽しいですよ。本も充実しています。おいしいお土産は目移りしてしまうし。下町にはおいしい和菓子屋さんがたくさんあるので深川や両国辺りも楽しいのでは。
いつもこちらの美味しそうなお菓子に心癒されています。
そして、今回の耳より情報!わたし、かなり地元だというのに全っ然知りませんでした。ありがとうございます♪
麩まんじゅう、ブーム来てますねー。あるあるなんかで取り上げられて品薄になりませんように(杞憂)。
先日ごま餡の方を食べたら、こちらはかなり濃厚でした。こってりごま餡って個人的には大好きなんですが、ちょっぴり麩が負けてしまっていたかも…
またちょくちょく遊びに伺います〜♪
いらっしゃいませー大歓迎です。
遊びに来てくださってありがとう。
ごま餡はこってりですか、なるほど。
あれはこし餡みたいな系統が良いですよね。
もうすぐ栗あんが出るのでそれも楽しみですね。
マヨさん、江戸博がお近くなら『麩一』もよくいらしゃるのですか?店舗の方も」ごま餡」はやはり12月と1月だけなのかな(通販情報)?なんかいつでも良さそうな気もするけど・・。
ごま、通販情報では確かに期間限定のように書かれてるんですねぇ。
お店では、わたしが行った時も今月上旬に母親が行った時も普通に売っていましたよ。季節はあまり関係なさそうですもんね、もしかしてミスプリとか??
栗あんもぜひ食べてみなければ…!
コメント遅くてごめんなさい。
下町はおいしいものどっさりで
うらやましい。和菓子にお蕎麦に
麩一さんがご近所なら「桃あん」試すことできましたか?私きがついたのが8月30日であきらめたんですけど。あと1年待つなら通販でもいいから
買えば良かったと後悔しきり。
胡麻あんは12月と2月としっかり書いてるんですよね〜。でもいいや胡麻あんはマヨさん情報でパスします。栗あんもし召し上がったら教えてください。
あんこもの大好きなので、どれもそそられます。
機会があったら食べようっと。
ところで、TB&コメントどうも。
写真は、田舎パフェです。
是非お試しください。
では。
どうもご丁寧にありがとうございます。
江戸博が近いなんて羨ましい。
田舎パフェとおせんべアイス♪
行ってみたい!
江戸東京博物館がらみでこの素晴らしい記事をリンクさせていただきました。TBさせていただきますのでよろしくお願いいたします。^^
TBとコメント、とていねいなご紹介ありがとうございます。恐縮致します。
それより!え〜すごい偶然ですね、今日、私も行くのですよ、江戸博。友人とサミットだーとあの辺うろうろ楽しもうと思っていたのですごく嬉しい偶然です。これからもよろしくお願いします。
先日、久々にプライベートで東京へ行ったのでついでに蝶谷本店など数軒のお店へ行ってきました。支店などはないそうですが、明治時代に暖簾分けをしたお店が同じ墨田区にあるようです。またお菓子の記事を掲載した時にこちらの記事へTBさせていただきます。
こんばんは、相変わらずすばらしい行動力ですね。
>明治時代に暖簾分けをしたお店が同じ墨田区にあるようです。。
すごい、それは知りませんでした。記事を楽しみにしています。