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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2005年09月21日

谷中で香りの和菓子、『喜久月』と『谷中岡埜栄泉』−前編

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↑上から「水ようかん」「ゆず餅」「あを梅」

7月24日の入魂の豆大福『谷中岡埜栄泉』
でも紹介した
上野桜木、谷中はお気に入りの散歩コース。
上野から美術館を抜けてきたり、谷中銀座から霊園を通って
根津へ、と楽しくてしかも「おいしい」スポットです。

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↑クリックね、こちらは「谷中岡埜栄泉」

趣のあるこの辺りは不思議なくらい
ピンポイントに和洋中の甘味などの銘店
集中しています。

先に挙げた
お気に入りの『谷中岡埜永泉』を筆頭に
個人的に唯一好む某パティスリーや
「カヤバ珈琲」、「愛玉子」などなど。

和菓子屋さんも数多く、毎回全部は買いきれないのが残念です。

そして岡埜についで購入頻度が高いのが
桜木通りの『喜久月』(台東区谷中6-1-3 火休9時〜18時)
です。


川端康成や朝倉文夫(朝倉彫塑館の)
そして「中村汀女」などの
ひいきの店としてもよく知られるように、

大正6年創業だから すでに90年
谷中で丁寧な菓子を作り続けている、
風情ある佇まいの和菓子屋さんです。

こちらの
二代目のご主人は「名人」の誉れも高い。
まるで役者か落語家のような
「粋」で洒脱な様子の和服姿の素敵な方です。

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↑クリックね、こちらの店内では抹茶などもいただける

HPだの説明書などの類はないし
直接話しを伺ったわけではないので
あちこちの情報の抜書きですが、

―ご主人は
かつて「日本中のむかしの和菓子」をすべて試作、
「作れない和菓子はない」といわれるほど。

『伝統工芸職人』の指定も受けて
東京の和菓子職人の範、と呼ばれているとか。

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↑クリックね、こちらがお店、
昔ながらの「がらり」の引き戸


祖父から厳しく仕込まれた和菓子作りには
生粋の職人の技と感覚が生きている―

と、まあ江戸っ子ならずとも
一度はご賞味の価値ありです。

『喜久月』で
よく知られるのはまず人気の『あを梅』 (126円)
そして『ゆず餅』 (126円)です。

さらに、季節感豊かな菓子は
冬の「金柑」の砂糖煮もあれば

中村汀女も俳句にも詠んだ
福寿草菓子も目出度き名に届く
正月の「昆布巻き」など

ほかにはない
生菓子類も素晴らしいものが数々あります。

そして『干菓子』は美しさだけでなく
「干菓子もおいしいものなのだ」と
再認識出来ます。

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↑夏の干菓子(各63円)「鮎」の中にはほろ酸っぱい「錦玉入り」
「水」の砂糖菓子もおいしくて嬉しい


『ゆず餅』に用いるのは
埼玉は越生産の旬の柚子。
皮だけを使い1年分をまとめて砂糖漬け に
(その数1300個だって!)したものが
きれいに薄く練り込まれています

ここで、ふと何かに似てる、と。
そうだ、オレンジピール
個人的に大好物。

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↑クリックね、これは我が家の庭からの「夏みかんピール」

オレンジピールは庭の夏みかんで手作りして
天然酵母の自家製のパンにどっさりいれて焼くほど。
5月3日「オレンジピールとクランベリーのパン」
5月22日「自家製オレンジピール」参照)

そうか「柚子ピール」の和菓子なんだ。

そして
お餅は寒晒白玉粉(もち米からつくり、
厳冬期に清水に繰り返し晒して作る)に
糖分(種類は不明)を加えて
入念に練り上げて います。

求肥風で日持ちも4〜5日大丈夫。

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↑一つずつ『和紙』でくるまれたゆず餅とあを梅
「紙」のテープで留めてある


・・じつのところ
柚子のお菓子は敬遠してました。
おまけに求肥も・・。

柚子は好きだが
今までおいしい「柚子菓子」っていただいたことがない。

その上、以前から
「甘い餅」が好きではない
―あんみつの中の求肥とか
「何でこんなにまずい餅いれるの?」でした―
(でも求肥は自分で作ると「おいしい」)

しかしながら
『喜久月』のは香りが良く
甘さが控えてあり「食べられる」。
 でもね「食べられる」程度じゃお菓子の意味なし。

そこで、あんころりん的「邪道な食作法」 。

日持ちするのをいいことに?
密封容器に入れて3日間冷蔵庫へ。
水分が飛んでやや硬く冷えたものを
スライスしていただく。

「餅」が落ち着き
柚子の香りと餅の練られた食感

ひんやりと硬めでもおいしい。

これは絶対ご主人には言えないですね。
追い返されそう。

皆さんは普通にお召し上がり下さい。
柔らかいの好きなら美味しいはず。
でも実際、
少し置いて締まった餅を好む方もいます。

ここまでで充分長すぎるので
続きは次回(明日)に


【和菓子の最新記事】
posted by あんころりん at 08:06| 東京 🌁| Comment(4) | TrackBack(1) | 和菓子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちはー。
私も喜久月のエントリを書いたので、TBさせていただくために改めてこの記事を読みにきたのですが、あんころりんさんも「柚子は好きだけど柚子菓子は……」なんですね。私もまったく同じこと書いていた&同様のコメントがついていたので、ご報告です♪そういう人、多いのかもしれませんね。
Posted by ayano at 2006年03月30日 09:43
★ayanoさん
すみません、コメント遅れて。TBありがとうございます。
そうなんです。ゆず餡や柚子ピールいれたのがどうも。でも塩野のゆず饅頭は好き。あと先日いただいた笹屋伊織の柚子丸ごとのもOKでその二つ以外はどうもいかん。何がポイントなのか、究明中?ayanoさん、柚子茶はどうですか?
Posted by あんころりん at 2006年03月31日 10:31
こちらこそ、コメント&TBありがとうございます。笹屋伊織の柚子丸ごとのというのがあるんですね〜。柚子茶は…うーん、1回か2回しか飲んだことがなくて、正直その時はおいしいともまずいとも思わなかったんですよね。あんころりんさんはお好きですか?
Posted by ayano at 2006年04月02日 22:27
★ayanoさん
嬉しい再訪♪
笹屋伊織の「柚子小丸」という丸ごとのの柚子皮の中に寒天とちょびっと小豆がちっているもの。ほとんど煮た柚子だけのフレッシュ柚子ってかんじ。なので柚子の加工菓子とは言い難いもんでした。
ちなみに柚子茶は好きではないです、かなり。何で訊いてるんだか(笑)ごめんなさい。
Posted by あんころりん at 2006年04月03日 11:51
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谷中・喜久月「あをうめ」と「ゆずもち」
Excerpt: wagashi and green tea(maccha) Originally uploaded by tokyo ayano. さて、お茶の話をしただけで1エントリ終わってしまいました。今度こそ..
Weblog: ayanolog
Tracked: 2006-03-30 09:40
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