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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2005年09月22日

谷中で香りの和菓子、『喜久月』と『谷中岡埜栄泉』−後編

aloha 644.jpg
↑「谷中岡埜栄泉」の『三日月』生姜糖が薄雲のように見事

前回(9月21日)の続きです。

『喜久月』(台東区谷中6-1-3 火休9時〜18時)
の『ゆず餅』と同様に人気の通年菓子が
『あを梅』 。

白いんげん豆のあんに京都の白味噌を併せた
「味噌餡」を
白玉粉に抹茶を加えた
ごく柔らかい「求肥」の皮で包んだ小さな餅。
求肥好きには喜ばれる食感です。

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↑左があを梅、右のゆず餅は前回紹介

ご主人考案の1950年からのロングセラーの人気菓子。
【ちなみに−昭和29年('54年)には京都での
全国菓子大博覧会(4年に一度の菓子オリンピックみたいなイベント)
というもので受賞。】

白味噌は春から夏に向かい塩気が増すそうで
これを防ぐため低温倉庫で保存するらしい。

通年の菓子にもまた細かい気遣いをする
このお店の職人の心意気が感じられます。

↓クリックね、どうやって包むのか、というほど薄い求肥の皮
と上品な味噌餡

aloha 641.jpg

求肥はとても柔らかいが
少し置いて引き締まったものもまたうまい。
味噌餡は塩加減がよく
これをペーストにして焼餅にも乗せたいくらい。

『干菓子』 (63円)は季節ごとに
様々で繊細な愛らしいものが並ぶけれど、
これがまた「美味しい」干菓子なのです。
「干菓子」=見た目重視=あまりおいしくない、
の図式があったけれど(私だけか)

『喜久月』のお干菓子は

見えない内側の味のおいしさにも感激、
飾りのような最中皮もぱりっとしてます。

aloha 635.jpg
↑こちらは夏のお干菓子、団扇の生地は「ぱりっ」と

それぞれ形によって
素材も作りも味も異なり
ちょっと疲れて「甘いもの一口だけ欲しいな」、
という時にいつも傍にあれば良いのに、
と思うくらいです。

リーズナブルこの上ないので
近所にあったら常備したいなー。
生菓子もおいしいし引っ越す?

さて
香りの和菓子ということですが、
『谷中岡埜栄泉』(台東区谷中6-1-26 水休)
といえば『豆大福』。
(7月24日の入魂の豆大福―見てね)

が、「サブメニュー」というには
もったいない、ほかの主力菓子があります。

aloha 643.jpg
↑クリックね、「谷中銘菓生姜入り」の『三日月』、
店の包装紙は洒落た地図絵


夏に出回る野菜でご存知の「谷中生姜」 。

この辺りはその昔「生姜畑」の広がる上野のお山。
店の包装紙にも
付近に数あるお寺の北側に
たくさんの「しょうが畑」が描かれています。

『谷中岡埜栄泉』では「浮草」
そして『三日月』(320円)という
生姜の香り高いあん入り菓子が見逃せません。

薄く薄く焼かれた小麦粉の皮に
やや塩味のきいたしっかりしたこし餡を挟んだ
三日月型のお菓子。

皮にはとても香りの高い
白い生姜糖が三日月にかかる薄雲のように
きれいに刷いてあります。

何気ないようなお菓子だけに
それぞれのクオリティの高さが決め手。

皮の食感、あんの練り加減、塩加減
そして何より「生姜」の香り

aloha 646.jpg
↑断面です、こしあんの水分が大福と異なる

ショコラティエブームの昨今、
いろいろなスパイスのチョコレートやケーキが
すごく斬新、と言われてます。
(ジンジャークッキーとかあるのに・・)

ところが。
和菓子にも古くから
数多くの日本のスパイスや調味料類が効果的に使われて
普段着のお菓子でたくさん楽しめます。

この『三日月』にも似たものが
各和菓子店で作られているし(虎屋の「残月」など)。

ほかにも「切り山椒」とか
(大好物!今も齧りながら・・失礼)
ごぼう菓子や黄金芋の肉桂(シナモン)。
それから青海苔、よもぎ、紫蘇、薄荷、柚子、抹茶、
天塩、味噌、醤油
・・

また葉で包んで香りづけするものも大変多い。
何しろ、カトラリーが「黒文字」だもんね、
銀のスプーンだって敵わないです。

↓クリックね、「切り山椒」(浅草「金龍山」)は山椒の新粉菓子
aa 325.jpg

などなど
数えだしたらきりがない。

おっと、また横道に逸れてきた、

とにかく
生姜糖の風味とあんの按配が良いのです。

豆大福が売り切れてもこれがあるので
お散歩してきても落胆しないですみます。

『ゆず餅』の柚子、『あを梅』の白味噌、
そして『三日月』の生姜。

谷中にはこんな風に
風味の良い素敵な菓子が多いのです。

職人気質が培われるような土地柄なんでしょうか、
やはり上野の山には芸術の神様がいるのかな?

秋の気配美術館に行きたくなります。

・・たまにはきれいに〆よう。


posted by あんころりん at 17:25| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
谷中岡埜栄泉にはまだ行ったことがないのですが、
虎屋の「残月」は以前食べて美味しいなぁと思いました。
それと同じようなお菓子なのですね!美味しそう☆
来月、谷根千ブラブラを計画中なので、
その前にあんころりんさんのブログでしっかりチェックしておかなければ!と
思っているところです。ここは外せない!なんてお奨めがあったら是非教えて下さいませ。
宜しくお願いしますm(_ _)m
Posted by ちょこ at 2005年09月26日 13:08
★コメントたくさんありがとう、
嬉しいです。
谷根千は行くところありすぎて大変!
でもケーキ好きなら、岡埜から歩いて3分くらいの
パティスリーイナムラショウゾウは
私も唯一「食べたい」と思う職人気質の
お店で大好きです。
デパートには出ないし支店もありません。
今の時期ならそろそろ和栗のお菓子が出てるかな。あと苺のケーキも好きです。サービスのレモネードも美味。
本当に今はここ以外ではケーキは自分で買わなくなっちゃた。
あと芋甚であんみつとか。いやたくさんありすぎて記事2ページくらいになっちゃうかも。
前編にも二つ書いてます。
Posted by あんころりん at 2005年09月26日 13:39
あんころりんさん、有難う!!!
やはり、「イナムラショウゾウ」ですね!
前々から一度行ってみたいと思いつつ、
人気のお店には当り外れがあるからどうなんだろう??と思っていました。
でも、あんころりんさんのお奨めなら間違いなさそう!
ここは絶対行きたいと思います。行列なんですよね?早めに行かなくては!
定休日に当らないようにしなくては!私よくやっちゃうんですよ〜。
行ってみたら夏休み!とかね(泣)
あと芋甚であんみつかぁ〜、メモメモ!!
行く前に、あんころりんさんのブログをしっかりチェックしますよん!
あんころりんさん、いつも有難う☆☆
Posted by ちょこ at 2005年09月26日 14:46
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Excerpt: 次は長五郎本舗の「長五郎餅・栗みな月・里ごころ」です!長五郎餅は柔らかい漉し餡
Weblog: 栗と三匹のチーズ
Tracked: 2005-09-22 17:48
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