↑虎屋赤坂本店「歴史上の人物と和菓子展」に因んだ“福寿饅頭”
京都「松屋常磐」霜月のきんとん
目黒仲町「寿々屋」最終日、くるみだれの“あやめだんご”
今年も残すところあと僅か
師走の忙中、いかがお過ごしですか?
本年も記事を読んで下さって
本当にありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
さて2007年を振り返ってみると・・・
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振り返っても相変わらず食ってばかりでしたね。
七味・五悦・三会というものがあるそうで
故・杉浦日向子さんのお話しでは
江戸時代には除夜の鐘を聞きながら
その年に出会った
美味しい七つの味、五つの楽しみ、良い出会いの三人を思い返す、のだそうです。(鴻上尚史著「醒めて踊れ」より)
ヒトは今も昔も食べる楽しみが一番なんですね。
ちょいと面白そうですから、年の瀬らしく
今年“初めて”出会った7つの美味しい和菓子を振り返ってみましょう。
とりあえず記事に書いた順に挙げると
↑・本郷「ゑちごや」のアイスモナカ(2月7日記)”
中でもコーヒーアイスに感激
こういったアイスモナカはぜひぜひ変わらないで欲しい。
こざっぱりした店構えもご主人夫婦の人あたり柔らかなのも心地良いです。
↑・中野「むさしの玉屋」の豆大福(4月2日記)
自転車圏内なのに長くその実力を知らなかっただけに
知られざる豆大福のうまさには感激もひとしお。
どの朝生菓子も本当にうまいし。また行かなきゃ。
↑・豪徳寺「東肥軒」の粟大福(5月11日記)
こちらも豆大福の旨い店への久々の訪問で
新たに粟大福のうまさに大喜び。
三代目であるご主人は脱サラからの修行でこの実力。
しかも驚くほど手頃な価格には、素直に尊敬の念を抱きました。
猫好きさんなら訪問は必至です。
↑・人形町「東海」のきみしぐれ(右)と羽二重もち(9月14日記)
好きでなかったタイプのお菓子の本来のおいしさを
教えて頂き、狭小な味覚の幅が一気に広がり大喜びした。
今のところきみしぐれとあん入り羽二重もちでは我が頂点です。
お店も素晴らしいし、ご年配のご夫婦だけに永く続けて欲しい。
↑・京都「川端道喜」の亥の子餅(10月19日記)
↑・目黒仲町「寿々屋」さんの“あやめだんご”(11月16日記)
・玉川「西河製菓店」の豆大福(12月7日記)(画像は下に)
2007年ベスト7、っていうのとはちょっと違いますが
ここらが思い出される“今年初めて出会った味”かなあ。
書き出してみると、ハレよりケ、個性豊かな町の和菓子屋さんにどうしても惹かれるようです。
とりわけ、印象に残っているのは
11月20日、晴天、あやめだんごの寿々屋さんの最終日、
特別に焼いて下さった“焼きだんご”の味です。
↑忘れられない味、焼きたてのあつあつ“あやめだんご”
手を休める暇もないほどに忙しい中、
わざわざコンロで焼いたばかりのおだんごは
まだじわっと焦げ目が音を立てそうで
囓ると中はまさしくお米を搗いたばかりのふつふつの粒が見えた。
食べると焼きおにぎりみたいなお醤油の香ばしい味が口いっぱいに広がり
これがもしも、もう二度と食べられないなら
あんまりだな、と複雑な思いでした。
↑「川端道喜」11月は“竜田餅”でした
東京以外からでは川端道喜の亥の子餅は
十六代の著書を読んで以来のまさに念願かなってのひと品。
家族と食べたのは良かったが、ワクワクどきどきしてたのは自分だけ。
それでも本で読んだ様々な故事を思い出しながら頂いた、楽しくも印象深いお菓子です。
西河製菓店の豆大福は春先頃にケーブルTV情報を頼りに
初めて食べたのだけど、
その以前にも立ち寄ったのに何で今まで食べ逃してたんだ〜、
と嬉しいやらちょっとだけ悔しいやら。
こちらはどうやら二代目もいらっしゃるようですから
長く続けて頂けると思っていますが。
↑西河製菓店の豆大福
最近の東京では町の和菓子屋さんは
気が付くと店をたたんでいた、ということが往々にしてあるので
気が気ではありません。
実際、本にも載るほど人気があるもんね、と安心していたら
ある日突然店を閉めてそれきり、なんてこともあったので
はらはらどきどき。
前にも増して、個人商店と思しき和菓子屋さんにはどんどん出かけることにしています。
そんな風に
まさに東京の町の小さな和菓子屋さんそのものが絶滅危惧種かよ?、
と言う危機感を強めたのがこの2007年後半でした。
「江戸の繁盛しぐさ」(越川禮子著)など読むと文章にはならなかった
文化の貴重さ、繊細さなどをあらためて感じます。
東京の町を自転車に乗ったりテクテク歩いて、
町並みを“味わい”いろいろな和菓子屋さんをたずねてみたり。
お腹を減らしておいしいお菓子を食べ、うひゃひゃと喜ぶ。
これからもそういうテキトーな紹介風記事をへらへらと書きますが、
一緒に楽しんで頂けたら幸いです。
今年も拙い記事を読んで下さった皆さま、ホントにありがとうございます。
沢山のコメント、励まし、情報をありがとうございます。
あれやこれやとお世話になりました。
来る、2008年もどうぞよろしくお願いします。
皆さまの健やかなる食欲と幸福を心よりお祈り申し上げます。
2007年12月
あんころりん
●参考の過去記事
・松屋常磐の記事
・川端道喜の記事
・虎屋赤坂本店の記事
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今年も沢山の美味しいお話をありがとうございました。
あんころりんさんの『寿々屋さん』のお話を読ませて頂いてから、僕は、ご高齢の方がいらっしゃる和菓子屋さんで買い求める際、出来る限りお店の方とお話をするようになりました。そしてゆっくりと味わう事になりました。
これからも末永く、宜しくお願い申し上げます。
今年もたくさんおいしいたのしいうれしい情報をありがとうございました。
そうだ、先日図書館で調べモノをしていたら、ちょうど目先に和菓子の本がありまして、川端道喜の亥の子餅(丸餅)の写真がありましたのよ。あれとはまたちょっと違った外見で、書名など忘れてしまったので興味あれば後日調べてまいります。
こんばんは。
読んで下さってうれしいです。
寿々屋さんのお話しをそういう風に捉えて下さってありがとうございます。私は食べることから、いつも様々に興味や思いが広がる事に喜びを感じるのですが、chierubimさんの様に感じて下さると、言葉が町に滲みるみたいな気がしてで温かく嬉しくなります。。
cherubimさん
こちらこそ、末永くよろしくお願いします。
良い年をお迎え下さい。
kozueさん
今年も毎度楽しいコメントありがとうございます♪
>ヤケ酒
ほんとに何と言っていいやら〜。でも役に立てずにごめんねー。
ウチでは5人で分けたので、やたらありがたく頂戴しました。
あ、丸餅じゃないヤツって3色の小石バージョン
かな。それ見た〜い。たぶんウチには丸餅の本しかないです。良かったらいつか時間ある時でも、書名を教えて下さいませ。
こちらこそいろいろ楽しませて頂きありがとうございます。
そんなこんなで来年もよろしくお願いします。
来年もたくさんあんころ道を
歩んで行きます。行きますとも。
また、来年もよろしくお願いいたします。
東肥軒とか新宿高島屋とか、上原界隈とか
楽しませていただきました。
毎日の仕事に追われてとても年末とは思えませんが、これも人生。
一区切りつけて、来年を祝いたいと思います。
オッペケペオッペケペオッペケペッポーペッポッポー!(●^o^●)
昨年に引き続き今年も楽しく読ませてもらいました。昔ながらの和菓子屋さんが無くなっていくのは本当に残念ですね。素朴でいい味を出されていると思うのに・・・。
来年はそういうお店が少しでも続いてくれるよう願うばかりです。
来年も楽しい話題楽しみにしております。
よいお年をお迎えください。
本年は楽しい情報、色々ありがとうございました。
私自身はお菓子に関して猪突猛進でしたが、来年はちょっと落ち着いて情報発信しようかと思います。(笑)
畳んでしまう和菓子屋さんは多いですが、本郷三原堂さんみたいに新装開店されるお店もありますので来年も引き続き和菓子屋さんめぐりをして応援しようかと思います。
こちらこそいろいろお世話になりました。
ありがとうございます。
来年も一層楽しいあんころころころな道を行っちゃって下さいませ。
一区切り付いたらまたお散歩でもぜひ。
良い年をお迎え下さい。あ、お餅搗き良いですね〜〜。素敵なyottyanさんライフを。
こちらこそ、いつも素敵な励ましのコメントありがとうございます。いもすけさんが常々昔ながらのお店を惜しんでらっしゃるのはコメントからも伝わって来ました。普段のおやつには素朴なあんこのお菓子が何より、和菓子屋さんはオアシスです。どんどん町から減っていくのが歯がゆくなります。続けているお店には何とか頑張って欲しいですね。
来年もよろしくお願いします。良い年をお迎えください。
うさぎやでも行ってみます。kozueさんの編みぐるみがあるかどうか。
良いお年を。
旅行に
こちらこそいろいろ情報をありがとうございます。楽しいコメントもいつも嬉しく読ませて頂きました。笹団子さんのこうどうりょくとパワーのはつくづく尊敬です。
和菓子屋さんも様々ですが、どこも永く続けて欲しいものですね、
来年もよろしくお願いします。
良い年をお迎えください。
今年はほんとあんころりんさんのブログで楽しませていただきましたぁ〜♪
とくに「寿々屋」さんの“あやめだんご”は衝撃でした。
あの日早く仕事が終われば行きたかったぁ〜って未だに思いますよぉぉぉ!
2008年もあんころりんさんの和菓子レポ楽しみにしています♪
来年も変わらず宜しくお願いしまーす!
良いお年を〜〜〜!!!
こちらこそ、毎回素敵なレシピを楽しませて頂きましたっ。寿々屋さんはひたすら再開を願うばかりですね。でもそんな風に思って頂けたら願いが叶うかも。楽しんで頂けたら私もうれしい限りです。
今年はほんとにコメントも沢山下さってありがとうございます。来年もよろしくお願いします。良い年をお迎えくださいませ〜♪
行く餡 来る餡。
あんころりんさんに導かれて、何味出会えただろう、と
これから除夜の鐘とともに数えますね。
右手に大福 左手に盃です。ジュリー的に。そうか?
尚、今年の「納めの豆大福」は浅田家さんリターンズでした。
福寿饅頭、もちりもちりとしていましたね。
当時の実物大ドデカ福寿饅頭を拝んでみたいです。
拝むだけでなく両手でつかんでかぶりつきたいですが。
そこで作ってそこで愛されてそこで食べられているお菓子、
来年も追いかけてくださいませ!
心拍数を上げつつ追いついてまいる所存です!
新しい年、あんころりんさんにとって
ますますおいしく楽しく良き出会いいっぱいの年になりますように。
あ、年明けちゃった。
ので、あけましておめでとうございます。
さくねんちゅうはお世話になりました。
今年もよろしくお願いします!
私もぺなさんのおかげで本当に楽しく過ごせました。またいろいろ励ました下さって本当に心から感謝しています。また良かったらお付き合い下さいませ。愛を込めまっせ。
このしたの胡桃ダレ団子が、すっごく気になりました〜。
ここにくると、うろりとしたくなりまする。
大福のバックに青空、とてもお似合いでございますな。
わしづかみにして、がふっと食べてみたくなります(笑)。
おっと、またまた遅い返事で恐縮です。
胡桃だれのおだんごは東京で手作りしてるのはこのあやめだんごさんだけみたいです。ここのおだんごはたまらんうまさですよ♪。大福と青空が好きな人に悪いモノがいないらしいです(笑)