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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2005年10月04日

浅草シリーズ第一弾◇ 雷門『おがわ』の最重量級『どら焼』は要予約・・前編

a62-a.JPG

ここのところ浅草へ行く機会が多かったので
久々の特集『浅草シリーズ』です。

最初からややこしいけど、
特集『浅草シリーズ』は全6回のつもりです。
「第一弾」は一店目の前編です。(長すぎたの)
では。

まったくと言ってよいほど
メディアに出て来ない
「人気店」というのがあります。

『浅草シリーズ』第一弾を飾る、
浅草通り沿い、
雷門『おがわ』
(台東区雷門2-6-4日休 平日9時半〜3時 
土9時半〜1時位 祝午前のみ )
がまさにそんなお店。

『おがわ』(おがわどらやき商)の

『うなぎ印どら焼』

予約しないとまず、購入出来ないほどの
人気ですが、知っている方は何故か少ない。

さまざまなガイドブックでも見かけないし
ネット情報もごく少ない。

何故なんでしょう?
お店が早く終わっちゃうし、
予約しても時間が決まっているからか?
扱うのも『どら焼』と「最中」だけ。
・・何となく
人間ドラマを感じさせる和菓子屋さんです。

a 001.jpg
↑クリックね、浅草通りのビルの谷間に
この「しびれる」佇まいのお店が。


明治42年に浅草で創業。
終戦の昭和20年までは
先代がうなぎ処として営んでいました。

和菓子店で修行した
二代目、現在の御主人が
昭和24年(1942年)にうなぎ店の跡に
今の和菓子店を開業したそうです。
お店のトレードマーク
「うなぎ」にはそんな背景があります。

ちなみにこの近所、
寿にもう一つの『おがわ』
あるけどそちらは兄上のお店。
二軒目予定はその「寿のおがわ」の話)

↓第三回で登場予定「寿 おがわ」
a 004.jpg


今回は思い立って、
土曜の朝に予約をいれましたが
1時までに来るならOKとの事。

―予約時に時間も決めてから伺うのは、
歯医者さんと同じ。
予約は何日前でも受けてくれます。

12時前にお店に着くと
すでに
「本日のどら焼売り切れました」の札。

お店には『うなぎ印どら焼』
注文のみの『最中』しかないので
お客さんもいません。

a 054.jpg
↑クリックね、魅力的な『うなぎ印』と
『吉原の街燈』がシンボルデザイン

店内は
御家族だけで営んでいる様子の
和菓子屋さん。
贈答用のチャーミングな箱
棚一杯に置いてある。

いかにも下町気質といった御主人は
打ち解けると、お話も弾みます。

箱詰めをお願いした『うなぎ印どら焼』は一個190円。
「六個箱入り」なら1300円。
受け取ると「ず〜っしり」。
箱がまず、通常の6個入としてはあきらかに深いし。

どら焼を持って
寺町のお寺の祖母をお参りして
「どら焼」もお供え。
―手に取ると、やっぱり重い。
さぞかし祖母も満足してくれたはず。
(だから前回の『氷甘酒』にありついた?)

家に戻り、箱を開けると
「ふわーん」
香ばしくなんとも言えない良い匂い

a 055.jpg
↑ぎっしりと箱詰めされて、良い香りが

中にはぎっしりと三種の『どら焼』
隙間なく詰まっている。
大きすぎて、きれいに整列なんかしてられない
無頼派ですね。

 『小豆餡』 『うぐいす餡』 『白餡』
それぞれの色分けされた文字入りの袋に
びっちり包装されている。
(もちろん一種類だけでも
一つだけでも購入は可能です。)

ちなみにこの個別のビニール袋がまた良いんだわ

魅力的な「地図」
「独特の風味で御座居ますなるべく
お早やめにお召し上り下さゐまし」
・・などの文字が明朝体で描かれています。

さて
手に取ると「食べきれるかな〜」と思うほどの重量感。

a53-a.JPG
↑クリックね、皮の立体感に注目

あれ・・何か思い出すぞ。
そうだ、
BURGER KINNGのWhopper(ワーパー)」だ!
ビッグマック顔負けの
クオーターパウンドハンバーガー!
ジュニアサイズでマック以上の大きさだった。
あのぶあつさ、あの重量感!

でも個人的には
この『うなぎ印どら焼』の方が
断然美的!かつおいしそうです

そして・・
口に持っていくと
懐かしいような食欲をかき立てる
玉子のいーい匂い。
この香りはなかなかないです、かなり良いわ。

ぶあつい皮に、相当大きな口をあけて
まさしく「頬張る」 。

しっかりと弾力のある食感
焼き目の香ばしさと共に
歯応え=こしのある生地の中に立った
「気泡」を感じる。

原料も吟味している、そうで

その皮の材料
小麦粉と鶏卵(「鶏卵」というのが似合う皮)
あとは砂糖と膨張剤だけ。

余計なものは一切入らない
「独自の製法」による手作りです。

a 094.jpg
↑迫力のぶあつさ!上から白、小豆、うぐいすの三種のあん

あえて乱暴にいうけど
「かすてらぼうる(丸ぼうろby「とべないとりのおしいblog」)」の卵風味の焦げた焼き皮を
ふんわりさせて
おいしいホットケーキ的」生地の気泡と香り。

これを銅板と和菓子職人さんの技で焼き上げた・・
と無理やり表現してるけど。

どら焼、好きな方は確かめてください。
でもとろふわシフォンケーキ系より
頬張るパンケーキ系という印象です。

しかし一体、気になる重量は?
はーい、それでは身体測定です。

というところで。
長くなりすぎたので続きは次回(明日)
後編をお楽しみに


【どら焼きの最新記事】
posted by あんころりん at 16:46| 東京 🌁| Comment(9) | TrackBack(1) | どら焼き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さすがあんころりんさん。メジャーじゃないところもしっかりと把握しているのですね。私もここは知りませんでした。たぶんお店の前とかは通った事があるんでしょうけど・・・
今度浅草のお友達に買ってきてもらおうかな♪
Posted by theta at 2005年10月04日 21:34
>整列なんかしてられない。
>無頼派ですね。

このフレーズにヨダレを抑えつつ
爆笑してしまいました。
どらやきは「うさぎや」さんに決めていたのですが
ウッカリ電話の受話器を取ってしまいそうになりました。
あんこ好きの友と語らう時に購入してみます。



Posted by クミコフ at 2005年10月04日 21:55
☆thetaさん
たくさんコメントありがとうございます。
ここは周りにお店もないし地味なかんじで
長年やってます。
浅草にお友達いるなんて。和菓子とお蕎麦、おいしいものだらけでうらやましい。
☆クミコフさん
はじめまして。
御訪問いただきありがとうございます。
相当な和菓子ファンとお見受けしました。
ちょっと受けてうれしいです。
爆笑大歓迎。
『うさぎや』さんとはかなり違うどら焼ですが
こちらもおいしいです。
また是非コメント下さいませ。
しかし「あんこ好きの友」。
良い友人は最良の財産ですね。
Posted by あんころりん at 2005年10月04日 23:43
おお、乱暴ながらわかりやすいたとえ!(笑)
・・・「おいしいホットケーキ的」・・・ふむふむ。
わざわざ加筆までしていただきリンクありがとうございました。
さっそくTBさせていただきました。
Posted by kozue at 2005年10月17日 15:42
★TBありがとうございます。
乱暴だが他に例えるものが弾き出しになくって。
でもなんとな〜く伝わるかしらん。
万惣のホットケーキと比べるとう〜ん
もそっと素朴です、もちろん。
でもうまいですよ。
Posted by あんころりん at 2005年10月17日 23:16
はじめまして〜このうなぎ印のどら焼を会社で頂きました。。。ここにあります〜☆
美味しいですね〜予約しないと買えないのですね〜

Posted by yujin at 2005年12月14日 13:52
★yujinさん
はじめまして、コメントありがとうございます!
なーんて良い会社にお勤めでしょう、羨ましい。
独特のおいしさですよね。
そうなんです、要予約なんですよ。会社のどなたかわざわざ予約して買われたんでしょうね。
Posted by あんころりん at 2005年12月14日 16:54
23年前に他界した母が、「ここは早く行かないと売り切れるのよ」と教えてくれたものの何度か車で行ってみたものの場所が分からず諦めていました!嬉しい!!ありがとうございます!
Posted by ボギーにゃん at 2007年12月14日 18:54
ボギーにゃん さん
始めまして、このばんは。
素敵なお母様だったのですね。あれこれと思い出も蘇ったのでしょうか。必ず予約なさっていってみて下さい。お店の佇まいも頑固なご主人も昔ながらのお店です。
お役に立てて本当にうれしいです!!
Posted by あんころりん at 2007年12月15日 21:27
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Excerpt: ポルトガルから来た佐賀銘菓 ちょっとお気に入りのお菓子に“丸芳露(まるぼうろ)”
Weblog: とべないとりのおいしいBlog
Tracked: 2005-10-17 15:27
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