草餅・苺餅・桜餅 断面にて候
草餅は繊細な生鮮品、翌朝には硬くなる
うさぎや、と言えばどらやき。
そして阿佐ヶ谷 うさぎやには、
豆大福、苺大福、草餅<、そして桜餅・・などなど
普段着の和菓子屋さんならではの季節ごとの朝生菓子も
とてもおいしくて・・・
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(今回テンション高いっす。)
どらやき以外にも、あれこれ欲しくなってしまいます。
↑もちろんこれもね、阿佐ヶ谷「うさぎや」どらやき
上野、日本橋、そして阿佐ヶ谷、
三軒のうさぎやの中で唯一、
四季折々の餅菓子まで楽しめるのは阿佐ヶ谷だけ。
甘味喫茶の方も時期で内容が変わり、
そちらも楽しみ。
阿佐ヶ谷の方へは、いっとき足が遠のいていましたが、
一度はずみがつくと
次から次へと変わる季節に応じて、こまめに通うクセが付きます。
これが結構コワイ。
↑阿佐ヶ谷「うさぎや」自転車の街、杉並
ご存じの通り、うさぎやはどの店もすごく繁盛してる。
どらやきを頼んだ後、必ず待つこと数分。
阿佐ヶ谷ではこの何分かの間、そっぽ向いてりゃ良いんですけど
お菓子好きなら間違いなく入り口のガラス棚を覗いてしまう。
その瞬間、若い女子に目尻を下げた中年男性の如く
理性は深〜く地下に潜っていく。
前回訪問の際にはなかった餅菓子が
“どう?”と微笑みを浮かべている。
久しぶり、最近、どう?うまくやってる?
↑豆大福も!あるのだ、阿佐ヶ谷うさぎや。秋から12月まで
普段着のコたちはかえってタチが悪い。
よく知ってる顔だしね、とついつい、
うんじゃあちょっと一緒に帰ろうか、と。
お店の奥に向かって、すみませーん、あと草餅と苺餅だけ・・
あ、やっぱり桜餅も、おいしそうだしぃ。
こっちの上生は何ですか?へえ珍しー・・・
と二度も三度も手間をかける七面倒くさい客はおいらです。
一年中、千客万来の忙しいうさぎやさんにあって
治外法権のような振る舞いは慎もうと思うんですけどね。
あの“ガラス棚”がある限り無理、絶対。
我慢弱さを自認するだけですが、
あれほど効果の高いワナ、じゃない“販促ツール”はない、
と思います。
↑時計回りに麩万頭、葛桜、みそ万頭、
中秋(煉切)うさぎ万頭、玉兎(煉切)
端で見ていると、どらやきの数の確認をするお店の女性に
(ごめんなさい、あとね・・)とやってる
可愛らしい我慢弱さのご婦人客も時折見かけます。
わかる おいしそうだもん、
どらやきだけじゃもったいないですよねえ、
・・食い意地の張った者にはひたすらシンパシーを感じさせます。
こういうのってきっぱりした習慣の方にはじれったいらしく
恥ずかしい、迷惑だと非難の目が刺さるけど。
春だし(秋でも正月でも)さ、おいしいよ、とそこはかとなく開き直る。
ヒトはそれを“オバさん”と呼び、蔑む。
ま、開き直っちゃってるからイイんだけど。
しかしオヤジでオバさんだから向かうところ敵なし(自分)。
↑夏は葛桜
これまで連れ帰った餅菓子は
しこしこのみたらし(だんご)は毎度のこと、
お赤飯、きなこたっぷり“うさぎ(や)餅”、
秋の豆大福、おはぎ(四種)、夏の葛桜、麩万頭(味噌餡!)などなど
上生菓子を別にしてもかなりの種類がある。
とにかく、季節にはとても敏感に朝生菓子が変わるので
行くたびに自制心の働きの悪さを思い知るのです。
↑ぷりっと苺餅♪
一月下旬にはすっかり春めくお菓子が並んだ。
苺餅、桜餅、そして草餅を連れ帰りました。
阿佐ヶ谷うさぎやでは苺大福は苺餅。
“い・ち・ご・も・ち”踏んだ韻が春めいて愛らしい。
阿佐ヶ谷では女性あるじの細やかさを ガラス棚のお菓子の書き方にいつも思います。
うさぎ万頭、みたらし、苺餅 うさぎ餅。
上生菓子の菓銘ならいざ知らず、
餅菓子への“目と耳”にも心を留めているのが伝わります。
その文字の筆づかいも魅力的、よけいにお腹も減る。
↑うまいぞーうさぎや餅。 極小ビニール風呂敷の包装が秀逸、お使いもの箱も可愛い
でもって。
このたび驚くほど美味しかったのが
草餅!そして桜餅!
草餅は例の如く、迷ったあげくのチョイス。
素敵な濃緑の小風呂敷風の姿にそそられてのお持ち帰りですが。
いやー連れてきて良かった〜。
うさぎや餅の包装もそうだけど
単純そうで完成された和の形のひとつ、でしょうか。
↑みたらし、三刺しが似合うモンプチサイズ
季節の朝生菓子は食べたいときがうまいとき。
阿佐ヶ谷うさぎやの餅菓子では とりわけ新粉(うるち米の粉)ベースのものが好み。
おだんごや草餅は最近では珍しいほど歯ごたえがよろしいのです。
この草餅なんて上新粉を搗いて搗いて搗きまくったー、
というしこしことした噛み応え。
しかも“くさ”…草クサイ草、よもぎのぷちぷちが目でわかる。
つぶし餡!!は草餅にふさわしく控えた甘さに豆らしい香り。
ちょっとこれ、ベスト?草餅まいべすと?と
一人で盛り上がりました。
昔ながらの草餅ってのはデイリーフレッシュ、で翌朝ほぼ硬化、
冷たい態度に変わってました。それも好きだけど。
↑ナイスフォルム。 たぶんまいべすと草餅(あん入り)は阿佐ヶ谷うさぎや製
最近思うんですけど、
自分の味蕾は舌でなく“歯”にあるのでは?というくらい
噛むことで味覚が目覚める伝達課程を圧倒的に喜びます。
早い話歯ごたえ。
噛まないもの、とろけるものが隆盛を極める昨今
暗黒時代到来かよ、と沈みそうな気分を
昔ながらの東京の餅菓子屋さんが掬い上げてくれてます。
もちもちがしがしぼりぼりしこしこ、よっこらしょと。
三平師匠には悪いけど
“お餅も入ってべたべたと”、じゃなくて
お餅が入ったら“しこしこ”と、とお願いしたい。
…何じゃい?という方、昭和のお話で恐縮です。
↑春遠からじ桜餅♪すごいけど普通に見えるからコワイ
桜餅、もおいしい、おおっ、と叫ぶくらいに。 関東風の焼き皮にこしあん。
くるりと巻いた桜の葉のなんてまっ香りの良いこと。
中のこしあんがはシズル感溢れるようにフレッシュ。
水分を含んで柔らかなので葉の移り香が濃厚です。
とろっとなめらかなあんと焼いた皮、
春をまとうかのような桜葉、立ち上がる芳香。
季節の和菓子ってなんてきれいなんでしょう。
桜餅を食べると“芳香の塩分”の素晴らしさに気づかされます
このハーモニーは塩キャラメルに比べると
かなり微妙、若干難易度高い気がします。
ただ葉ごと食べるのを好むので、微妙さがちょっと揺らぐけど。
朝生菓子と甘味と最高のどらやき。
迷ったら阿佐ヶ谷うさぎや。
↑結局また買ってる・・・
※注れまでのうさぎやの過去記事一覧
・阿佐ヶ谷うさぎやーどらやき・あんみつ・うさぎ万頭
05年8月31日
上野は黒門町『うさぎやのどらやき』-前編
05年9月01日
上野は黒門町『うさぎやのどらやき』-後編
05年9月09日
上野「うさぎや」の『うさぎまんじゅう』と『上生菓子』―前編
05年9月10日
上野「うさぎや」の『うさぎまんじゅう』と『上生菓子』―後編
06年4月10日
日本橋うさぎやのどらやき 何はなくともまずはどらやき
06年04月12日
ふっくら焼きたてとろりの粒あん 上野と日本橋「うさぎや」どらやきの謎
※)なお薯預まんじゅうについては上野『うさぎまんじゅう』前編でやや詳しく
◎おまけの話◎
草餅というと千葉からのかつぎのおばさんの草餅が思い出されます。
よもぎの繊維だらけでぷんぷん匂うくらいの草っぽさ。
関東では草餅は上新粉などうるち米(いわゆるお米)の粉で作ることが多いけど
何故か“餅”という呼称です。形によって団子状なら草だんご。
これって関東だけの呼び方でしょうか?
先日、京都出身の方のお店で“草餅はいつ頃からですか?”
と言う話がどうもすれ違う。
どうやら、餅様であっても上新粉ベースなら“草だんご。
その店で草餅というのは草大福のことを指すわけでした。
西と東の差なのか、確かに餅と呼ぶのは厳密には違うかも。
でも昔からの習慣だからやはり草餅、がしっくり。
東西の違いなのか、ご存じの方教えてください。
●お店データ ★阿佐ヶ谷『うさぎや』
住所:東京都杉並区阿佐谷北1-3-7
定休: 土曜 第三金曜 時間 9:00 - 19:00 livedoor 地図
※予約可 どらやきは夕方売り切れることも
●菓子のデータ
・どらやき170円 通年
・豆大福150円 9〜12月くらい
測定体重約75g
測定糖度Brix約%
賞味は1日位
・苺餅170円1月〜?
体重約76g 約58% 賞味は1日位
・草餅160円 1月〜 61g 測定不可能
・桜餅160円 1月〜 62g 46.4%
・みたらし110円 通年
・上生菓子 四季折々 240円程度
・うさぎ(や)餅黒糖と胡桃の求肥きなこ餅・通年1コ130円化粧箱有り
・葛桜160円 初秋まで ・みそ万頭130円通年
注※
菓子データの()内gと%は当方による測定体重と測定糖度。
今回使用した糖度計は「ATAGO.PocketPAL-2」。
何せ素人が使っているのであくまでも目安。
今回は2〜3回の計測です。
ちなみに、この数日前に私が計測した「雪印コンデンスミルク」はBrix約70.6%でした
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やっぱり和菓子は季節もの、そして日本で食べるのが一番です!!
いつもありがとうございます♪
仰るとおり、和菓子は日本の風土にあっているし地のもので作るのがなんと言っても一番、冬は温め、夏は冷やし、春は芽吹き体を目覚ませ、体をうまく調えてくれるものが多いですね。おいしい草餅桜餅、最高です。
喜田屋さん、越後鶴屋さんにも行かねばならないのに・・・
中央線は和菓子路線なんですね。
先日「俵屋」さんのおはぎを頂きました。あんなに大きいのに2つ3つはいけそうな、とても美味しいおはぎで親戚も大喜び。ありがとうございました。
以前、親戚宅へ田園調布「松川」さんの蒸しきんつばを持っていったらとても喜ばれ、以来和菓子を持って行く習慣に。和菓子情報、とても助かっています。
もしどら焼きがお好きならぜひ、一度うさぎやへ。阿佐ヶ谷は朝生もおいしいし。
俵屋のおはぎをモメ吉さんばかりかご親戚にも
気に入っていただいて私もとても嬉しいです♪
西荻はすごくたくさん和菓子屋さんがあり、それぞれ特色があり楽しいです。
私も松川の蒸しきんつばは大好きです、白もあって嬉しいですよね。モメ吉さんもご親戚もとっても美味しいものに敏感で繊細なんですね、そうなると選び甲斐あって楽しいですよね。もしもお役に立てたら光栄です。
餅系が苦手でしたが最近また目覚めちゃいまして、群林堂が恋しくなってきたところにこの記事! あぁ…いいなぁ。
私は今日久々に梅源のきんつばとはりまやのあんこ玉を買い食しました。やっぱりうま〜い。梅源さんは最近TVや雑誌で取り上げられてますね。
でもショックだったのがはりまやさんに行った時、いつも笑顔で迎えてくれた奥さんがいなくて、どうしたんだろうと思いふっと横を見たら奥様の写真が飾られていました。そういうことなのかなと理解したら、すごく寂しくなりました。ご主人も心なしか元気がないような… 私は時間の流れにのまれず変わらずにはりやまさんにずっと続けて欲しいと心から思いました。うまく言えませんが、なくなってほしくないと。
長くなってごめんなさいです。
草餅と桜餅、たまりませ〜ん!
やっぱり美味しそうだなぁ。
見ると久しぶりにたべたくなっちゃう!!
やっぱりこの時期は桜餅に目がいってしまう〜☆
このモチモチ感がたまらないなぁ!!
お久しぶりです!お元気ですか。ヒロにいるなんてうらやまし〜。東京は寒くて私は海から遠ざかっています、とほ。さすが葛桜に目が行くなんて気候の差を感じますね。寄って下さってすごく嬉しいです♪目で食べる和菓子ならどっさりあるのでいつでもお好きなだけがっつりどうぞ。
ヒロの町が恋しいです〜。
阿佐ヶ谷は町の和菓子屋さんらしく、たくさん朝生があって楽しいんですよー。あと喫茶であんみつもおいしい。草餅と桜餅のたまらんかんじ、わかってくれてありがとうございます♪
うーらさん
ホントにおいしいのよー。少しずつ春めくと香りのものが美味しそうに感じますよねー。「よもぎ」と「桜」、和菓子って素敵ー、餅ってうまい!
ごめんなさい、手違いで順序が後になって。
梅源がTVですか!すごい、でもお客さん増えて良かったですよね。
はりまやさん、私はご主人しかお会いしたことなかったのですが、それは悲しい・・・。
まだお若かったのでは。ご主人、さぞがっくりしてらっしゃることでしょうね、町のちいさな和菓子屋さんは家族で営まれているから、買う方も喜怒哀楽を共にするところがありますね。ご高齢の方だけのお店が多くなったこのごろ、ふとやるせない気持ちになることがあります。トッコさんの気持ちも伝わってきました。温かくお優しい心が私には切なくそして嬉しい。
いつでもいろいろコメント下さい。
あちこちで「草もち」「桜餅」ののぼりを見かけます。 私も近いうちに春のご馳走をいただきたいですね。
すみません、お返事が遅くなって。
2月の節分過ぎると桜餅もでて春めく和菓子屋さん。四季折々、和の暦の楽しさを堪能できます。この時期から香りの和菓子が美味しく感じます。春のご馳走って素敵ですね。おいしく召し上がって下さい。
初めまして♪嬉しい、ほさかさんの記事を読んで下さったのですね!北沢近くにお住まいなのでしょうか。最近、私はあちらで焼だんごを買うことが多いのです。うさぎやもどらやきはとてもおいしいです。また遊びに来て下さいね〜。