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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2005年11月04日

『心庵梅むら』前編◇まずは『豆大福』

a 623 (2).jpg
↑レギュラーサイズの粒あん豆大福、大型「王大福」もある

久々に原点?に立ち返り
「近所の和菓子屋さん」
『豆大福』です。

●ご挨拶ってほどでもないけど・・・・

今、気が付いたけどこのブログを初めて 
ようやく半年

読んで下さっている皆様には毎日心から感謝しています。
(いつもアクセス数に向かって思わず頭を下げている)

本当にありがとうございます

これからもなるべく読みやすい記事を心がける所存であります。

何の得にもならない」ことを、
ブログだったからすぐに実行できた
そこがこのメディアの素晴らしいところだ、と思います。

だってマスメディアじゃ出来ないもんね、
損得抜きでは・・・経済効果優先、でしょ?

a 626.jpg
↑クリックね、青空に似合う、うま〜い豆大福

しかも自分のブログならワード数も限られてないし。
雑誌などは
決まった行数で取材内容
まとめなくてはならない苦労がありました。

でも
そんな限界からも解き放たれてます、
・・ちょっと書き過ぎで反省してるけど

「足で得た情報」は何にも代え難い、

そんなこともたまたま経験的に実感してたので
そんじゃ自転車で回るか、と
深く考えずに今に至ってます。

―で、とにかく半年間は楽しかったです。
これからも何卒よろしくお願い申し上げます

 ●きっかけの一つの和菓子屋さん

a 068.jpg
↑クリックね、六号通り商店街のお店

さて
今回掲載するのは偶然にも
5月19日にもご紹介
している心庵梅むら

実はこのサイトを始めるきっかけの「ひとつ」にもなった
ていねいかつ美味で素晴らしい「ご近所系和菓子屋」さんです。
ちょっと今回はそんな事も織り交ぜつつ。

『心庵梅むら』
(渋谷区幡ヶ谷2-47-12 不定休 8時位〜21時位)は
幡ヶ谷駅の北側も商店街の中の小ぎれいな和菓子屋さん。

その辺りにはいくつか和菓子店が点在、
中には、マスコミに度々登場する有名店も。

しかしこのかなりの実力の『心庵梅むら』
どこのメディアにも登場しません。
もったいないな〜と。

取材陣は点から点への移動なんでしょうか、
そもそも特別、和菓子に興味があるとも限らないので
すぐそばの店の うま〜い豆大福には目もくれず


a 617.jpg
↑秋は栗のお菓子が豊富に揃う「秋栗」(180円)

見渡せば、それぞれの町の和菓子屋さんには
いわゆる有名店に
まったく引けを取らない店が結構ある。

だーれも書かないなら、自分で記そうと、
始めたわけです。

日々、当たり前にていねいな仕事
黙って繰り返すたくさんの職人さん。

和菓子なんて地味だからあまり注目されないし。
誉める人がいないのが当たり前、ってかんじ。

でも
みんなが「自分の町の和菓子屋さん」や
身近な素材のおいしい和菓子達や見直したら
ちょっといいな、と。

●驚くべき『豆大福』と数々の材料

『心庵梅むら』は世田谷で1972年創業、
幡ヶ谷店は9年前から。
ほとんどの作業をこちらのお店で行っています。

a 624.jpg
↑当サイト「豆大福」断面史上もっとも美的なレイアウト

材料にはじつに細かく神経が行き届き
ひとつひとつ伺って行くと
その気の配り方と作業の複雑さに
びっくり仰天です。


例えば
自家製の粒あんは備中(岡山)の小豆
「皮が柔らかくコクがある」から使用。
こしあんは北海道川西の小豆、
鹿の子などは備中の大納言、と
あんの製法で材料をチョイス

a 091.jpg
↑クリックね、焼きんつば(130円)。
材料は北海道産小豆、白双糖、小麦粉、上白糖、寒天


その餡で作る『豆大福』 (140円)。
こし、粒の2種に加えて大型の『王大福』『ごま大福』(200円)
の4種類が揃っています。

レギュラーサイズは60グラム。
(他店との重量の比較は10月13日で)
餅もしっかりした歯ごたえで、立ち姿もばっちり。

小豆あん さっぱりした甘さで
糖度(注)もBrix 約50.4%とかなり低目で、
(糖度の他店との比較はこの記事
豆の香りとうまみが楽しめます。

こしのある餅との相性も最高だし
赤豌豆もほくほくたっぷり。

もうこれは画像の通りの味、と
お伝えするのが一番かと。

a 635.jpg
↑クリックね、しっとりさせていただく最中

また
『まんぷく最中』 (140円)はあえて皮をなじませて
しっとり食べて欲しいとのこと。

最中の皮も近郊で唯一「石臼挽きの餅粉」を使う
最中専門の職人さんから仕入れています。
(蕎麦などと同様「石臼挽き」なら発熱が抑えられ
餅米の香りが残される)

もしこれがなくなれば最中は「やめちゃうかも」
なんておっしゃいます。
ちなみにその「ゆず餡」も
地元「世田谷産の柚子」から作っています。

他にもたくさんあるけど
特に『栗むし羊かん』がすごい。
長くなるので続きは次回(多分明日)で。


注※今回使用した糖度計は「ATAGO.PocketPAL-2」。
何せ素人が使っているのであくまでも目安。
(一応3回ずつ計測してるけど)
ちなみに、この数日前に私が計測した
「雪印コンデンスミルク」はBrix約69.8%でした
【豆大福の最新記事】
posted by あんころりん at 00:41| 東京 ☔| Comment(17) | TrackBack(1) | 豆大福 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すごいっ!すごすぎる!!この断面。まるでカットする事を計算しているかのような豆の配置ですね。
小豆の使い分けにも感服です。こんな素敵なお店がご近所にあるなんて羨まし〜幡ヶ谷って行った事ないな〜京王線ってあまりのる機会がなくて・・・
栗蒸し羊羹情報もとっても気になります(^^ゞ
Posted by theta at 2005年11月04日 13:40
あんころりんさん、こんにちは!
すご〜い!!この断面図、感動です!
こうなるともう一つの芸術作品ですよ!
豆がごろごろ入っていてホント美味しそうです。
こんなに素敵に撮ってもらえて大福みよりにつきるでしょうね♪
「秋栗」も美味しそう!!
Posted by fish&chips at 2005年11月04日 21:59
わたしも感動、断面図。
ちょっと「肉球」を想像したりもしましたけれど(ごめんなさいー)
そして「秋栗」いいですねー。今年はいやというほど栗をむきましたが、栗にしか見えませんです。
今回の豆大福のお写真は、なんだか宇宙を感じました。
Posted by kozue at 2005年11月04日 22:30
こんばんは。
原点…ここ「心庵梅むら」があんころりんさんが
ブログを始めるにあたった原点だったんですね。
…そしてあんころりんさんがブログを始めていなかったら…
そんなこと、今では考えたくないことだけど、そう、
始めていなかったら…「今」はないわけなんですよね。
あんころりんさんの存在は勿論、ココを訪れる皆さんの存在も、
私は知らずにいたんですね。
色んな思いはあるけれど、ここのお店、とにかく行ってみたいです。
私は「秋栗」と「最中」食べてみたいです。
そしてこれも和菓子としては、あんころりんさんの原点であろう
「豆大福」も…とにかく一度食べてみたい!
実は今まで一度も言いませんでしたが、
私、「豆大福」好きですが、日頃は何故かあまり食べないのです、
でも、あんころりんさんの原点である「豆大福」を食べてみたい!
今、心からそう思う私です。
昔「私をスキーに連れてって〜」って映画があったけど、
「私を“心庵梅むら”に連れてって〜!」という感じです。
せっかく真面目に書いたのに、最後は結局おちゃらけてしまいました(^-^;)
Posted by ちょこ at 2005年11月05日 17:39
追伸:
こちらこそ、半年間、楽しい記事を有難うございます。
今後もどうぞ、このまま、和菓子への熱い気持ちを
あんころりんさん流に書き続けて下さいませ。
これれからも楽しみにしていますので、
宜しくお願い致します。
一ファンより。
Posted by ちょこ at 2005年11月05日 17:40
★ちょこさん
ありがとうございます。
心庵梅むらは確かに
書く「きっかけの一つ」になったお店なんです。
(他にもあります)
↑のthetaさんのところにも書いたけど、
近所の有名人気店はすぐ先。でも「心庵梅むら」の事はメディアは知らん顔、不思議だし納得いかんぞ、って気持ちから「じゃあ「こういうお店」が世の中にたくさんあるからわしが書いたるぜ」って始めたのが一つの理由です。(他にもいろいろ理由はあるけど)。ここのご主人は熱心でどんな質問にもていねいに答えてくれます、ので私は勉強がてら出かけます。今度はぜひご一緒に。
こちらこそこれからもよろしくお願いします。

Posted by あんころりん at 2005年11月05日 17:41

特別ではない商店街ですが
この店から数十メートル先に有名な和菓子屋さんがあります。
でもこんなにすごい豆大福を作る
すごい和菓子屋さんの事は地元の人間しか知らないんです。不思議・・。
しかも皆さんただの和菓子屋としか思ってないの。
私としては有名店が引っ越してもデパートでも買えるんだけど
ここはずーっとこのペースで続けて欲しいです。
栗むし羊かんは今まででベストかも。
Posted by あんころりん at 2005年11月09日 11:21
★↑のはthetaさん宛です、うっかり。
Posted by あんころりん at 2005年11月09日 11:30
あんころりんさん、おいしいブログ半年おめでとうございます。
あんこの写真見ているだけでも幸せな気分になれます。
Posted by 和風花 at 2005年11月12日 20:17
こんにちわ。
はじめまして。
すごいブログですね。
感動しました。

で、いきなりなんですが、
都内で笹餅を売っているお店をさがしていて
たどり着きました。
どこかお勧めはありませんか?
Posted by イクジット at 2005年11月12日 22:21
★和風花さん
ありがとうございます。おかげさまで何とかかんとか続いてます。その中で和風花さんとも知り合えることができて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いします。
Posted by あんころりん at 2005年11月12日 23:46
★イクジットさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
画像気に入っていただけました?とても嬉しいです。
笹餅に関してですが、笹に包んである饅頭ということであれば
当サイトの8月28日
http://yuki-ssg.seesaa.net/article/6321196.htmlでも紹介している
「江戸前の生麩の老舗
『麩一』の麩饅頭の銘菓『笹つゝみ』」はお酢すね出来ます。詳しくは記事をご覧下さいませ。
生麩のまんじゅうですが、この季節にはスタンダード以外に栗あんもあります。冷凍も可です。

ごくごく普通の上新粉のものであれば、
10日位前に食べたのは
6月13日http://yuki-ssg.seesaa.net/article/4334077.html
に紹介した「西本」ですがまだあるかどうか・・。
味としては「麩一」をオススメできます。
上記のページに画像があります&お店のHPにリンクしてます。参考にしていただけたら・・・。
今の時期は笹餅は少ないですよね。
お好きなのですか?笹のお餅。おいしいのが見つかったら教えて下さ〜い。

Posted by あんころりん at 2005年11月13日 00:07
わがままな友人がどうしても笹餅を食べたいといいだしまして。
一生懸命探してるんですよ。
なかなか都内で売ってる和菓子屋さんが少なくて。
非常に参考になりました。
明日行ってみるかもしれません。

実は、「西本」の記事がヒットしてこちらに伺ったんですよ。
多分、友人は普通の上新粉のものを選ぶと思いますが、相談してみます。
ありがとうございました。
Posted by イクジット at 2005年11月13日 04:51
★イクジットさん
「西本」はかなりルックス的には弱いお店でびっくりするかも。ここの一番のお薦めは塩豆大福なんですが。あんはきちんと自家製です。笹餅は普通の町の和菓子屋さんの味です。手元に先日の笹餅の画像ありますけど・・。
Posted by あんころりん at 2005年11月13日 07:59
ご親切にありがとうございます。

お手数でなければ、是非おくってください。
「西本」はタバコ屋さんの横においてあるって感じなのですかね。

それはそうと、あんの入っていない笹餅というのもあるんですか?
Posted by イクジット at 2005年11月13日 08:03
麩一にいってきました。
報告が遅くなり申し訳ないです。

持ち歩き時間が長かったので冷凍のものを
頂いて帰りました。

12時間解凍するまでの時間が長かったー。

でもでも大満足でした。
他の生麩にも興味深々で、また行ってみます。

ありがとうございました。
Posted by イクジット at 2005年11月24日 21:19
★イクジットさん
ご丁寧にありがとうございます。
良かった!行かれたのですね♪解凍12時間もかかるんですか、驚き。
ご満足なさったなら、こんなに嬉しいことはありません、生麩は私も未食なので興味あります。
さすがに味のわかる大人の男、ほんとに良かった、お友達も喜ばれたのでしょうね。
Posted by あんころりん at 2005年11月25日 14:45
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