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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2005年11月13日

喜久月◇感動の『みそ饅頭』と理想の『喫茶』
和カフェって何?

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先日、上野の博物館に「北斎展」を観に出かけたらあまりの混雑ぶりに嫌気がさして
もうひとつのお気に入りの国際子ども図書館へ移動。
ここまで歩いたら、とぶらぶら上野桜木方面へ。

以前にもご紹介したけどこの辺りは大のお気に入り散歩コース。
それもあってあっさり北斎展もあきらめた?
(「北斎展」は pecochan77 さんの
「ちいさな楽しみdiary 」に楽しい記事
があるのでご覧下さいね。)


根津に向かって歩けばもちろん大好きな
『喜久月』 
(台東区谷中6-1-3 火休9時〜18時)
の前・・・・
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↑クリックね、店内から



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↑みそ饅頭の断面はこの美しさ。
糖度(※)は控えめ(Brix約52%)でおやつにも良好


前にご紹介したのは
9月21日号には『ゆず餅』

谷中で香りの和菓子、『喜久月』と『谷中岡埜栄泉』−前編(9/21)

と9月22日号の『あを梅』

谷中で香りの和菓子、『喜久月』と『谷中岡埜栄泉』−後編(9/22)

お店についての詳しくはこちらをぜひご覧下さいませ。

昼に蕎麦を余計に食べてるので お腹も一杯だし
「子ども図書館」でさんざんのんびりしたにも拘わらず
ついつい寄ってしまいました

ここの茶店の飲み物は お薄(お抹茶)だけ。
お菓子は店頭にあるものが選べます。
『喜久月』ではお菓子は度々買って帰るんだけどお薄は初めて。

店の雰囲気も好みのタイプだし
お茶席用のお菓子も人気なのだからとわくわく。
何せ
お茶の専門家も立ち寄って一服することも多かろう、
さすれば、そうはひどいもんは出さないはず。

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↑クリックね、右がみそ饅頭、左「銀杏」


生菓子も頼みたいけど
おなか一杯なので連れが頼んだ『みそ饅頭』をつまむつもりで。
―しかし
どこもかしこも混雑の土曜の午後だが
茶店内には他の客もいないしBGMなんかもない
落ち着きとくつろぎの時間


店内にはぽちっとファンシーな小物があるけど
微笑んで受け入れる余裕も生まれるってもんです。
この際ぷーさんクッションも良しとする。

さて出されたお薄はたっぷりの大服(多い)。
色も鮮やかで泡立ちもきれい。
「ふくいく(馥郁)とした」香りってこれかも
・・ひとくち啜って「!!うまー!」これが300円なんて信じられない。
テアニンが、テアニンが口の中一杯に広がっていく〜。
「滋味深い」とはこのことね。
苦みは抑えて甘みがあるのでお菓子なしでも感動のおいしさ

「まったりとクリーミー」という
恥ずかしい表現しか思いつかない自分の貧しい語彙に嘆きつつ

数少ない「お薄経験」では最高にうまい。
何せまともな茶事が一度きり。
稽古では自分で点てたものは飲んだことない、(まあろくなもんじゃないだろうけど)
普段いただくのも生徒さんが点てたもの。自宅ではお茶そのものがいまひとつ。(下手だし)

至福の一服でございます。

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↑クリックね、
上から時計回りに紅葉(粒あん入り煉切り)いの子餅、銀杏、みそ饅頭


しかし
おいおい巷の「和カフェ」のあの値段はなんぞや、てな小さな疑問も。

世に言う「和カフェ」とかで抹茶頼むと「なんだこれ」ものが多いんです。
(おいしいのもたまにあるけど)
あのー。
この際ここで文句言うけど抹茶出すカフェや蕎麦屋の方、
せめてお茶はふるって欲しいです
いくら味覚オンチとはいえざらざらして
飲んだ茶碗に「だま」まであるのでは怒りの対象になります。
だもんで、あまりお店では頼まないです、最近は。

美味しい方へ話をもどし、
「連れ」に感動を伝えたけど「ふーん」だと。

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↑クリックね、断面図。煉切り「銀杏」中はこしあん

そこで『みそ饅頭』を口にした「連れ」、
今度はこちらが「おいしい!」と珍しく目を丸くしている。

この連れは
弱甘味ファンなのでそうそう何にでも感動しないが
ここではかなり激しく反応してる。「すっごいおいしい」とな。
普段あんこに感動しないので、やたら説得力があるなー

「そ、そんなに」とこちらも慌てていただく。
―うわ、すごいぞ、何ですかこの『みそ饅頭』は。

薯預製の生地は柔らかさと心地よいもっちりした粘り。
これに加えて「みそ」の香りと塩味が際立ってます
臭みではなく「香り」ね。

そう言えば『あを梅』のみそ餡用に京の甘味噌(白)を
低温倉庫で保存してるって聞いたので多分同じ味噌なんでしょうね。
あんも塩気が充分効いて抜群のコンビネーションの良さ。

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↑まさしくきれいな「猪子」をうつした『いの子餅』は上質の求肥餅に濃厚な黒糖餡

これいくらよ、えっ130円!何その安さ。じゃこのお薄とお菓子で430円なの?
えーどこそこのはあれで○△円だぜー、ここのって安過ぎ、最高!
下々の無粋な会話がひとしきり。

この東京のど真ん中でこんなプチ極楽があるなんて信じられない。
下々にはコストパフォーマンスも幸福感増量におおいに関係しますから。
皆様においてはいかがでしょう?

しかも抹茶は最初に頂くもの、としてるんでしょう、
このあときちんと煎れたお煎茶も出されるのです。
商売というより来て下さったお客様に少しゆっくり休んで行くスペースを
お茶付きで提供している、といった席ですね。

あまりのおいしさに感激して持ち帰り用にも一つ

ところで
『煉切り』『いの子餅』も包んでもらって
“この季節、どれくらい保ちますか?”と尋ねると

「ふたの容器に入れて涼しくしておけば、
材料はすべて火が入っているから、煉切りなら4〜5日
求肥の『いの子餅』も2日ほど大丈夫ですよ」とのこと。

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↑クリックね、「いの子餅」は中は黒糖餡

この答えにプロフェッショナルを感じてしまった。
自店の「煉切り」をよくわかっているからこう言い切れるんですよね

全然保ちそうなのに文句言われるのを恐れて
「明日までに」というお店がほとんどですから。
もちろん大福なんて1日半でなきゃ困るけど。

実際、真夏以外は煉切りを蓋物に保存して2日くらい後でもいただいてます。
でも差があまり感じられないの。(だからいつも「貧乏舌」を自認)

この潔い答え にまたまた『喜久月』の奥の深さを感じてしまいました。

季節の上生菓子『銀杏』煉切り製(284円)『紅葉』煉切り製(294円)。
『いの子餅』求肥餅(178円)『みそ饅頭』(137円)。


注※今回使用した糖度計は「ATAGO.PocketPAL-2」。
何せ素人が使っているのであくまでも目安。
(一応3回ずつ計測してるけど)
ちなみに、この数日前に私が計測した
「雪印コンデンスミルク」はBrix約69.8%でした



posted by あんころりん at 16:15| 東京 ☀| Comment(18) | TrackBack(3) | 台東区&江東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あんころりんさん こんにちは♪
本文中にリンクしていただいてありがとうございます!!ご贔屓のお店でこんなにいい発見ができたんですね。お抹茶が美味しくて量もたっぷりって嬉しいです。ごく最近逆の経験をしましたので、余計にそう思います(笑)お菓子も美味、お値段も良心的と聞いたらぜひ一度出かけてみなけばいけませんね。「喜久月」さん、要チェック!
Posted by pecochan77 at 2005年11月13日 16:45
★pecochan77さん
来て下さってありがとうございます。
本当にほっとする上に嬉しいお値段。
逆の経験・・・最近多いですね、がっかりしてしまうことが。こちらはどうぞ美術館などの帰りにお出かけ下さいませ、ゆっくり出来ます。
Posted by あんころりん at 2005年11月13日 22:22
北斎展やっているんですよね。
僕も行こう行こうと思っているんですが。
今週土日に行こうかと思ってたところです。
ですから、非常に興味深かったです。
川端康成が食べた和菓子ってのがそそりますね。
店構えも勿論のこと。

そして断面が並んでいると
視覚的にとっても美しいですよね、
ほんと凝っているなぁというか、考えられているなぁというか。

糖度計お持ちなんですねぇ。
これは本格的ですなー、
僕も欲しくてHPでちょっと検索してしまいました。
コダワリですねー。
Posted by honnaoda at 2005年11月14日 23:45
★honnaodaさん
コメントありがとうございます。
北斎展はすごい人気。週末は早い時間の方が良さそうです、私は1時過ぎに行って回れ右しました。喜久月はとても素敵な和菓子屋ですよ、みそ饅頭と干菓子がお気に入り。求肥もうまいです。
画像を気に入っていただけたら誠に嬉しい限りです♪美的断面メイカーとして精進中?
糖度計はいろいろ探して結局ハンズです。
去年のクリスマスプレゼント!として9月に入手。自分の味覚に自信ないんです〜。
Posted by あんころりん at 2005年11月15日 22:23
みそ饅頭、綺麗なこし餡ですね(o^(ェ)^o)ゞ
こし餡フェチの私の心をわしづかみ!!
糖度52%の甘味も、弱甘味ファンならほどよい感じですね。
いいなぁ、行きたいなぁ〜!

そうそう、私も「いの子餅」つくりましたよ!
プロの求肥にはまったくかないませんが・・・
TBさせていただきます♪
Posted by あずきらいふ at 2005年11月17日 22:30
★ターシャ@あずきらいふさん
↑この名でも良いかしら?
すごい!いの子餅が作れるなんて!
手作りの家庭の味に勝る物はありません!
私はあずきらいふさんのを食べたいな〜。
TBありがとうございます。
ほんとうにここのみそ饅頭は最高!でした。
ぜひ召し上がってほしいです。
Posted by あんころりん at 2005年11月17日 23:33
いーのこ、いのこ。
いーのこもち、ついて、
はんじょうせー、
はんじょーせー。

子供の頃、祖母の家の近所の祭りで
こんな掛け声かけて近所を巡った記憶がある。

石にくくりつけたロープを皆がもち、
円状になっって、掛け声にあわせて引っ張り、
そして緩めて、石を地面にたたきつける。

豊作(繁栄)祈願のお祭りなのだろうか。
今まで、いわれを気にしたことなかったのだが。。。

いの子餅とはそのことなのだろうか。

ちょっと調べてみたくなりました。
Posted by イクジット at 2005年11月18日 13:39
★イクジットさん
!す、すごい。初めて訊きました、それは面白い。今回はお菓子の由来を全然調べてないのです。うーん勉強不足も良いことあります。
こんな面白い話、ありがとうございます♪
こういう「謂われ」とかだ〜〜い好きなんです
私も調べてみたいです。しかしイクジットさんて博識ですね、これからも色々教えて下さいませ。
Posted by あんころりん at 2005年11月18日 17:14
おはようございます!
和菓子って、ほんとうに芸術作品だなぁって
ここにお邪魔するとしみじみ思います。
今まで何気なく食べていたものなのに、
作る工程の説明をしてもらったり、ひとつひとつ
の断面を見せてもらったりすると、もっと味わい、
もっと形を愛でたりして食べなければ、
と思ったりしてしまいます。

それにしても、東京にはさまざまなお店がありますね〜。
地方人であることが歯がゆいこともしばしばです〜(泣
Posted by 葦笛 at 2005年11月19日 09:55
★葦笛さん
素敵な感想をお持ちいただいて
しみじみと嬉しく思います。
葦笛さんのように感じて下さる方が一人でも増えたら良いな、と思って毎回記事を書くように心がけているのです。断面を見てそんな風に感じていただけて断面冥利?につきます。
ところで葦笛さんはどの辺りのお住まいなのかなー?と思っています。
Posted by あんころりん at 2005年11月19日 23:28
こんばんは。
お答えいたします・・・ワタクシ葦笛は、
瀬戸内海沿岸ののんびりした町に住んでおります。
岡山県に来られたことはありますか?
Posted by 葦笛 at 2005年11月20日 17:21
★葦笛さん♪
素敵な葦笛さんは瀬戸内海の潮風を感じて生活してらっしゃるのですね。
岡山は学生時代に倉敷を訪れた事があります。
それから
私は幼少の頃数回広島で滞在したことがあり
汽車から岡山駅で吉備団子を買ってもらった思い出が。あ〜これまたお菓子に記憶が結びついてる・・なんという食い意地でしょうか。
Posted by あんころりん at 2005年11月20日 23:06
この聴く和菓子屋さん知ってます!!
上野、根津のこの界隈は私もちょっと詳しいんです。あの変で和菓子屋さんというとどうしても桃林堂でを思い浮かべてしまうんです。
この喜久月に喫茶があるのも知ってましたが今まで行く勇気がなかったのですけど、そんなに有名なお店だとは知りませんでした!しかも300円でお抹茶がいただけるなんて驚きです!

本当に世間では一杯800円ぐらいしても不味い抹茶を出すお店が沢山ありますよね・・。
私も北斎展には行くつもりなのでその際に寄ってみたいと思います!!
楽しみです♪
Posted by bana-na at 2005年11月25日 13:14
★bana-naさん
こんにちは、お久しぶりですね。
桜木の辺りにお詳しいなんて羨ましい♪
ここのお抹茶は世の中で最もコストパフォーマンスの良い!だけでなく素晴らしく感じも良いし
お菓子もおいしい、と良いことだらけ。
プーさんクッションなどはご愛敬としましょうね。私も早く北斎展に行かなくては〜。
Posted by あんころりん at 2005年11月25日 15:40
こちらの記事からはほぼ一年ぶりになりますが、念願の喜久月にいって参りました。 お茶を頂く時間が無かったのが残念ですが、素敵な雰囲気は味わってきました。 「カラカラカラ」ってガラスの引き戸、最近じゃ見かけませんよね〜。
Posted by zoomania at 2006年11月22日 17:34
zoomaniaさん
あー嬉しいよー、この古いいい加減な書き方でわかっていただけるなんて、大感激。
読みました!そちらでコメント行きますから!うーん嬉しいな。これからもよろしくです。
Posted by あんころりん at 2006年11月24日 07:59
 こんにちは あんころりん様

 ケーキと和菓子。学生時代は見向きもしませんでした。

 結婚してから、ケーキを食する妻の姿を見ても…。
 ウイスキーのほうが美味いのに…と云いたかった。

 友人の弟さんがケーキ修行で関西に修行に行きますと云う台詞を聞きまして、
 ケーキ&和菓子の風景に関心を抱きました。

 美味しいですね。
 小さな菓子に籠めています感性は素晴らしいと解るようになりました。

 偶然このブログを拝読しました。
 上野界隈は、歴史の散策だけでなく、味の散策も楽しめますね。

 これからも素敵な和菓子の情報を発信してください。

               春の風
Posted by 春の風 at 2007年11月11日 18:27
春の風さま
はじめまして、コメントをありがとうございます。
上野は散歩しながら美味しい物をいただけるのが魅力です
春の風さんは素敵なお菓子との出会いがあったのですね。
お菓子を通して、様々な世界が広がります。
美味しさ、美しさ、銘などその奥の意味を知ると一層興味も増し新たな価値観が生まれる気がします。励ましのお言葉はとてもありがたく嬉しいです。これからもご意見などありましたらよろしくお願いします。
Posted by あんころりん at 2007年11月11日 23:34
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