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「和菓子wagasi」−東京のお菓子・菓子パンを歩く

2005年09月22日

谷中で香りの和菓子、『喜久月』と『谷中岡埜栄泉』−後編

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↑「谷中岡埜栄泉」の『三日月』生姜糖が薄雲のように見事

前回(9月21日)の続きです。

『喜久月』(台東区谷中6-1-3 火休9時〜18時)
の『ゆず餅』と同様に人気の通年菓子が
『あを梅』 。

白いんげん豆のあんに京都の白味噌を併せた
「味噌餡」を
白玉粉に抹茶を加えた
ごく柔らかい「求肥」の皮で包んだ小さな餅。
求肥好きには喜ばれる食感です。

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↑左があを梅、右のゆず餅は前回紹介

ご主人考案の1950年からのロングセラーの人気菓子。
【ちなみに−昭和29年('54年)には京都での
全国菓子大博覧会(4年に一度の菓子オリンピックみたいなイベント)
というもので受賞。】

白味噌は春から夏に向かい塩気が増すそうで
これを防ぐため低温倉庫で保存するらしい。

通年の菓子にもまた細かい気遣いをする
このお店の職人の心意気が感じられます。

↓クリックね、どうやって包むのか、というほど薄い求肥の皮
と上品な味噌餡

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求肥はとても柔らかいが
少し置いて引き締まったものもまたうまい。
味噌餡は塩加減がよく
これをペーストにして焼餅にも乗せたいくらい。

『干菓子』 (63円)は季節ごとに
様々で繊細な愛らしいものが並ぶけれど、
これがまた「美味しい」干菓子なのです。
「干菓子」=見た目重視=あまりおいしくない、
の図式があったけれど(私だけか)

『喜久月』のお干菓子は

見えない内側の味のおいしさにも感激、
飾りのような最中皮もぱりっとしてます。

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↑こちらは夏のお干菓子、団扇の生地は「ぱりっ」と

それぞれ形によって
素材も作りも味も異なり
ちょっと疲れて「甘いもの一口だけ欲しいな」、
という時にいつも傍にあれば良いのに、
と思うくらいです。

リーズナブルこの上ないので
近所にあったら常備したいなー。
生菓子もおいしいし引っ越す?

さて
香りの和菓子ということですが、
『谷中岡埜栄泉』(台東区谷中6-1-26 水休)
といえば『豆大福』。
(7月24日の入魂の豆大福―見てね)

が、「サブメニュー」というには
もったいない、ほかの主力菓子があります。

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↑クリックね、「谷中銘菓生姜入り」の『三日月』、
店の包装紙は洒落た地図絵


夏に出回る野菜でご存知の「谷中生姜」 。

この辺りはその昔「生姜畑」の広がる上野のお山。
店の包装紙にも
付近に数あるお寺の北側に
たくさんの「しょうが畑」が描かれています。

『谷中岡埜栄泉』では「浮草」
そして『三日月』(320円)という
生姜の香り高いあん入り菓子が見逃せません。

薄く薄く焼かれた小麦粉の皮に
やや塩味のきいたしっかりしたこし餡を挟んだ
三日月型のお菓子。

皮にはとても香りの高い
白い生姜糖が三日月にかかる薄雲のように
きれいに刷いてあります。

何気ないようなお菓子だけに
それぞれのクオリティの高さが決め手。

皮の食感、あんの練り加減、塩加減
そして何より「生姜」の香り

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↑断面です、こしあんの水分が大福と異なる

ショコラティエブームの昨今、
いろいろなスパイスのチョコレートやケーキが
すごく斬新、と言われてます。
(ジンジャークッキーとかあるのに・・)

ところが。
和菓子にも古くから
数多くの日本のスパイスや調味料類が効果的に使われて
普段着のお菓子でたくさん楽しめます。

この『三日月』にも似たものが
各和菓子店で作られているし(虎屋の「残月」など)。

ほかにも「切り山椒」とか
(大好物!今も齧りながら・・失礼)
ごぼう菓子や黄金芋の肉桂(シナモン)。
それから青海苔、よもぎ、紫蘇、薄荷、柚子、抹茶、
天塩、味噌、醤油
・・

また葉で包んで香りづけするものも大変多い。
何しろ、カトラリーが「黒文字」だもんね、
銀のスプーンだって敵わないです。

↓クリックね、「切り山椒」(浅草「金龍山」)は山椒の新粉菓子
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などなど
数えだしたらきりがない。

おっと、また横道に逸れてきた、

とにかく
生姜糖の風味とあんの按配が良いのです。

豆大福が売り切れてもこれがあるので
お散歩してきても落胆しないですみます。

『ゆず餅』の柚子、『あを梅』の白味噌、
そして『三日月』の生姜。

谷中にはこんな風に
風味の良い素敵な菓子が多いのです。

職人気質が培われるような土地柄なんでしょうか、
やはり上野の山には芸術の神様がいるのかな?

秋の気配美術館に行きたくなります。

・・たまにはきれいに〆よう。
posted by あんころりん at 17:25| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月18日

「さゝま」の練りきり『青楓』- グッドルッキングなお店達その6

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前回に続けて神田神保町「さゝま」です。

久々に「おいしくてつい食べ続けてしまう」練りきりを買うことが出来て嬉しいもので。

こちらも本当にみめ麗しい素敵なお店です。

以前、御茶ノ水の出版社に行く事が度々あってその時に
たくさんのグッドルッキングなお店に出会い、
中でも印象深いお店です。

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まずお店の前に立ち、笹の碧さと夏向けの真っ白なのれんを眺め
がらりの戸を静かに開けると
駿河台下の雑踏から異空間へワープです。


静かな佇まいと清清しさで
「心」が「ほーっ」と息を吹き返したような
心持にさせてもらえます。

久々に訪れてもその様子は変わっていません。

こちらのご主人が茶人と伺っていますが
実に粋な方で
この日もすばらしく粋な蒼の絽の和服姿で対応してくれました。

生菓子は毎月替わりで
七月は 青楓、雲の峰、涼風、目さまし・・など。
ほかに夏の間は前回の7月16日
に紹介した「水羊羹」 「久寿桜 」があります。

ちなみにこちらの「久寿桜 」は衝撃をうけるほどのおいしさなので後ほど別に紹介します。

たまたま前日に、私のもう一つのサイト『アロハなごはん・・』の7月15日号
『本日の御銘は・・青楓でございます』を書いたばかりで迷わず「青楓」を。

そしてナイスなkozueさんの「とべないとりのおいしいblog」の雲竜の記事nにはまっていたせいか
つい雲の形に惹かれて「雲の峰」を。

そして自分の定番「水羊羹」「久寿桜」とこちらの通年菓子「松葉最中」(120円)をお願いする。(生菓子は290円)

さて
家で包みをとくと隅々まで(ひもの結び方まで)粋にしつらえてあるので
これもまた楽しい。
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↓お庭の青楓を眺めながら、そしてお薄も自分のために点てる気になります。

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まずは練りきりの『青楓』。(結局、無粋にもしっかり断面見てる私ですが)
別サイトにも掲載したけど
裏千家「今日庵」の7月の代表的な銘です。実際今の季節にきれいです。

お菓子は型抜きに色の微妙なつけ方が美しくやはり「ああ文化的、素敵」と思わせてくれます。

そしてそして
こちらのように本格的に茶菓子を意識していれば「ねっとり甘い」と思いきや
「あら、さっぱりしておいしいお菓子」なのです。
練りきりがさわやかでまた小豆餡もこくはあるのですが
「濃茶でないと合わないほど甘〜い」ということがないのです。

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「ああ品の良い和菓子だ」
という満足感でいっぱい、幸せになれます。
素材も厳選されているのでしょう。
原材料は 北海道産大手亡、北海道産小豆、砂糖、水飴、羽二重粉だそうです。

あと着色表記も誠実です。(青色1号 黄色4号)。

結構こういうのごまかさないところって私的に好ましいです。

つい買っちゃった『雲の峰』(実は求肥は避けていたので)ですが
実は求肥でなく「雪平」でした。求肥に卵白と白あんを加えて「雪平」になります。

(ちなみに材料は北海道産大納言小豆、北海道産大手亡、砂糖、水飴、
羽二重粉、寒天、卵白、氷餅 だそうです。)

卵白いりのお菓子でにおいがあるものがたまにあるけれど
もちろんそんな事はないです。

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入道雲
氷餅の涼感で夏らしく、しかも
粒の小豆の強さにまけないおいしいお菓子です。

でも私はやはりすこしずついただく方が好みでしたけど
多くのひとはこちらが好きなんじゃないかな。


お店の前の洒落た季節にあった陳列、店内の雰囲気、
ご主人、包装や表示そしてお菓子。

すべてが調和のとれた粋で品のある和菓子の銘店」です。


☆昨日seesaaの障害でアップ出来ずすみません。
7月16日の宿題は1.290円 2、190円 3、セールで6個入り298円です。どうですか?
posted by あんころりん at 18:18| 東京 🌁| Comment(4) | TrackBack(1) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月15日

松蔭神社前「松栄堂」のおまんじゅう、豆大福 ―グッドルッキングなお店達その5

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↑おいしい水ようかん、くず桜、あじさいは各120円吹雪など「おまんじゅう」類は100円

世田谷の松蔭神社の門前の『松栄堂』(世田谷区若林4-27-12 休?)創業40年以上の和菓子屋さん。

東急世田谷線、通称「たま電」沿いには

魅力的な古いご近所系の朝生菓子のお店がたくさんあって。
自転車散策には最高のエリアです。

特にこちらは松蔭神社の門前ということもあって、、
昔ながらの佇まいに温もりを感じさせる
魅力的なお店です。

以前から気になるお店で
車で通り過ぎるのが『惜しい!』と思ってました。

今年3月にようやく 「豆大福」 (粒・120円)と「蒸しパン」(100円)など
を買いに行って以来の大好きなお店です。

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↑まず、とにかく外観がすごく好き。

看板、緑の縞模様のひさし、
ひき違いのガラスケースと腰まわりの敷き砂利っぽいタイル
木の枠、そして白いのれん・・

私としてほぼ完璧なルックスです。
(引き戸のサッシが・・惜しい)

だからこれで「豆大福がおいしい」なんて出来すぎよね〜、
と期待してなかったんだけど
食べてびっくり「あらら、おいしいみたい?」と
一瞬我が舌を疑ったくらいです。

↓これは4月半ばに買った豆大福。美味よ。

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お餅も本当のしっかりしたお餅の味で
エンドウ豆もいい香りでごろっと入り

特に粒あんがとてもおいしいのです。



6月にはもう「豆大福」はお休みで、
「くず桜」「水羊羹」「あじさい」が
いつもの「黒塗りの菓子の箱」(これがまたいい味なのよ)に並んでました。かなりざっくり陳列で『おまんじゅう100円』と4種類ぶんの品をひとまとめに書いてある、けどまた味です。


清潔な店内では大体、(奥様か?)年配のお店の方が近所のおなじみさんとおしゃべりしてます。

ですから、扉をがらりと開けて「おまんじゅうくださいなー」と大きな声をかけます。

すでに真夏のようなこの日。
御菓子の種類は のり巻き以外に蒸しパンやすあま、茶まんじゅうなど七種。
傷みにくいものばかりで、数もかなり少なめです。

やる気があるのか、ないのか・・
でもきっちり すべて手作り

くず桜、あじさい、水羊かん(各120円)吹雪まんじゅう(100円)をひとつずつ。
桜の葉がつくりものなのがかなり気になるぞ。

「くず桜」はかたくなるから食べる20分位まえに冷やして、
とお店の方。

またまた期待しないでお家で冷やしていただきました。

ところが
これがまた「あらら、おいしいわ、どうしてなの?」
とまたまたびっくりです。

特にやはり小豆あんがとてもおいしいので
水羊かん、吹雪まんじゅうなどは気がつくとほとんど食べ終わってます。
くず桜もとてもおいしいものでした。

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↑断面です
訪問したときは
ご主人の気配がないので
どんな方がつくっているのか・・。
しかし長年きっちりと
ずっと参拝客のため、ご近所のおなじみさんのために

昔ながらの手作りの和菓子を毎日作り続けているのでしょう。








posted by あんころりん at 19:36| 東京 🌁| Comment(7) | TrackBack(0) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月04日

世界一好きな「たこ焼き」と「今川焼き」☆千束「三島屋」は東京の味‐前編 グッドルッキングなお店達―その4

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まず最初にここは自転車では行ったことありません。
物理的には檀家のお寺さんのご近所という事です。

しかし、
今回は力が入ってしまいます。
だって「世界一、(いや宇宙一)好き」と宣言するんですから。
気持ちの上ではとても大切なお店です。
では何故今まで書かなかったか、というと

だって
たこ焼き」なんだもん。

それでしまっておいたけど、
今回の訪問で久々にここの「今川焼き」を食して
「うわっやっぱり今川焼き もすご〜〜い」と再認識したので
晴れてこの「三島屋」(台東区千束3-4-9 水休)さん、書かせていただきます。

ここは私の味のルーツ「東京ローカルの味の正統」です。
あーもう嬉しくって何から書こう。軽いパニックだわ。

初めて来たのは6年ほど前、浅草のお墓参り のあと、
家族とぶらぶらと入谷に向かい,散歩&おやつの食べ歩きの途中。。

お店が見えたとき「あそこに入りた〜い」と即訴えました。
すごく私好みの店先と佇まいでした。
しかし入り口には人が8人ほど並んでる。

「たこ焼き屋さんだからすぐ座れるさ」と待つことに。
でも結構待ちました。(皆が熱々のものをたくさん注文するから、食べるのに時間がかかる)
普段は家族をあまり付き合せても悪いかな、
と「じゃあ、また今度にするか」と言うところ、
「次いつ来るかわからない」と頑張ってしまいました。

ここは
とにかく完全に ご近所の人の憩いの場であり、子供のおやつであり
ファミレスであり、独身者の胃袋であり、年配の方の楽しみであり、
と、まさに老若男女のご近所さんで小さなお店は一杯。
表には持ち帰りの客がまた別に並んでいるし。
おおむねが、お店の方の顔見知り風です。

こんなお店は他で見たことありません。

↓持ち帰りのお客さんは画像左の窓か、さらに左の角にある窓から買います

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30分以上待って席に着き、壁のメニューを見ると
「やす〜〜〜い!」
焼そば、お好み焼き250円、たこ焼き、焼そばもんじゃ300円、
みつ豆250円、小倉アイス150円、ソフトドリンク100円(買うより安いぞ)
今川焼き80円など。かき氷もいろいろありました。

テーブルには割ばしとソースのみ。
小倉アイスは途中のお店で食べちゃったので
たこ焼きと焼そばもんじゃを注文。
しかし二人ともよっく食べるな〜。
卓上ソースをチェックすると「ウスター」。
これはかなりいい予感です。

関西風お好み焼が関東を席巻して以来、
オタフク系の濃いソースが幅を利かせ
東京の味、危うし、な今日この頃。

はっきり言いますが、東京の下町のソースの味は
絶対に!「ウスターソース」です。
甘いのはいけません。何故と言われても元々そうなんだから。
ご両親が昔の下町の味で育っていれば、
粉物(とコロッケ)に関しての
おソースはウスター」のはずです。
これに関して私はいやな頑固おやじです。

たこ焼き」は完璧な味でした。
焼き上がりは中はふっくらとして火は通っているのに
とろっとしています。
周りはこんがりとして当然のようにウスターソース
たっぷりかかって浸みこみそうです
具は、紅しょうが(重要!)、キャベツ主体でタコは一切れ。
青のりがかかり「花かつお」は絶対かけません。
味は
まず「だし味」は立っていない。これ重要です。
関西風にだし味が立っているのは違います。
別に関西風がだめ、なのではないです。
「東京下町の味」ということですから。

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↑「東京ローカルの味の正統」ここに我が「粉物」ルーツあり

なんにでもだし風味にすりゃ喜ぶと思って
すべてのものにアミノ酸風調味料いれて
「おいしい」振りをする食べ物が横行しないように
心から望みます。
と、熱くなってしまうが。
・・ちなみに私はだし汁に浸けて食べる「明石焼き」が好きではありません。

とにかく、これが12個で300円てすご過ぎるぞ。
こんなところに偶然に行き当たったのは
お祖母ちゃんのお導きかしらん。
というわけで、「我が家のとっておきの名店」になったのです。

ですから「dancyu」やら、なぎら健壱さんに紹介された時は
「どうしよう、予約しないと入れないお店、とかになっちゃたら」と心配したけど
昨日も「5分待ち」で「ご近所の人気店」をキープされてました、ほっ。
ネットでも今はすぐ検索できる「ちょっと有名」くらいです。

あ〜あまた長々と書いてしまいました。
いやはや「たこ焼き」だけでこんなにむちゃ熱く「語る」なんて
恥ずかしいかも・・。
和菓子はどうした、和菓子は!
長すぎるので
今川焼き」の超素晴らしい、については
次回に続きます。
お腹が減ってきましたか?
posted by あんころりん at 18:53| 東京 ☔| Comment(6) | TrackBack(2) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月10日

「某・文明軒」の手作りのやさしいパン―グッドルッキングなお店達その3

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毎年、6月は保存食品の仕込み月間で忙しい。
梅干、らっきょう、etc・・先日も苺の生シロップを仕込みました。
 
 おまけに!また新しいサイトを始めてしまいました。ALOHAなごはんとSWEET SOULガーデンという、レシピとハワイの食べ物(これから)とうちのちび庭、の話です。
まだ本当に初めて間もないんですが、この「苺の生シロップ」もレシピなど見ることが出来ます。
 興味のある方ぜひいらして下さい。
これからすこしずつのんびり育てます。今日もこれから書きます。

 さて「文明軒」は創業70年以上!の昔からの手作りパン屋さん。
店頭のストライプのパラペットや店内の趣のあるガラスケースと
ゆったりしたスペースが大好きで、以前この近所に事務所&自宅を借りていたのでよく利用していました。

 ファーストフードの牙城、とも言える予備校だらけのこの町で
アンチグローバリゼーションな人気のパン屋さんです。

 丸いパンのサンドイッチや菓子ぱんなどすべてひとつずつ手作り
新鮮でおいしい(しかも安過ぎる)からお昼には大方売り切れ。
12半時過ぎに行くと菓子パンが2〜3種だけということもしばしば。
皆やはり体がほっとするフレッシュでおいしい食べ物が好きなんですね。
市井のスローフードです。

 午前7時にはお店は開いてますが、朝から働く人々が次から次へと出来たてのパンを買っていきます。
こちらのサンドイッチは食パンをスライスしたサンドウィッチではなく、
いわゆる「なになにパン」とよばれる横長オニギリ状だ円形のパンか、
またはコッペぱんの焼きたてに、さまざまなやはり手作り出来たての「具」をはさんだシンプルかつ極上なパンです。

 きれいな焼き色のいろいろなパンが
昔ながらのガラスケースにずらりと並んだ様子は心の底からうれしくなります。
そしてもう本当に買わずにはいられない。おいしそ〜〜〜。
I can't stop loving パン屋さんのぱ〜ん。もぐもぐ・・・あーもう書いているだけで我慢できなくて、ついブドーぱんとメロンパンをつまみ食い・・

 ご夫婦ふたりで何十年も営むこちらのお店は現在二代目。
とってもやさしい奥様の父上が昭和5年頃に創業、
現在はこの「一個一個すべて手作りのパン」を働き者のご主人一人で毎朝午前一時!!から、作り続けてくれるありがた〜い、敬意を表すべき立派なパン屋さんです。

 とにかく理屈抜きでおいしいのでメディアとかで紹介されると
大勢押し寄せてきて毎日のお客さんの分がなくなってしまうそうです。
 「全部手作りだからそんなにたくさん作れないんで困っちゃうのよ」という事で以来、場所などは明かさないようにしているそうです。

大福 197.jpg
 コロッケぱん(120円)、白身フライぱん(160円)などのフライ類はもちろん手作りでぱんに挟んでも、衣のさっくりとした歯応えです。味も素材がいきいきとしてすご〜くおいしい。
 
カレーパン(100円)のカレーは「何とかカレーのルウ」ではなくカレー粉殻作る、おいしい自家製ジャガいもカレー。大きなパンにたっぷり入っているけど全然もたれません。
 
タマゴぱんのタマゴも包丁で刻んであるので白身と黄身の形も味もしっかり、でフレッシュ。ほんのり甘めの「横長おにぎり状」のぱんに挟むともう、最高。
 
メロンパン(120円)のサックリしたクッキー部分の厚みと焼き加減と絶妙な甘さはどこにもないおいしさです。↑ねっ、おいしそーでしょ〜。ブドーぱん(100円)もさっぱりしたぱんの風味とベストマッチで大好きです。

 そしてアンパン(100円)。いい塩梅のこしあんたっぷりで特にこの時期は塩味がきいてやはりここならではのおいしさです。
その他ジャム、クリーム、バターロール(100円)アップル(りんごと白あん!)サラダ、メンチ(120円)ツナサンド、フランク(140円)そのほかツイスト、グラタン、コーンコロッケ、ハムエッグ、等など・・30種近いおいしいパンが毎日手作りでお店に並びます。

 この辺にはもう自家製のパンなどのお店はすっかりなくなってしまいました。
皆、本当はこういう、実は手の掛かった、結果的に安心なおいしさの食べ物を求めているのにな〜。
 
 でも奥様は「私達でおしまい、本当に大変なのよ、朝一時から作って。いつまで続けられるか・・」とおっしゃってました。
どうかいつまでもお元気で私達においしいパンを与えたまえ・・





posted by あんころりん at 16:44| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月06日

亀泉堂の芋ようかんとどら焼き―グッドルッキングなお店達ーその2

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北五商店街の入り口(出口?)の亀泉堂(世・北沢5-36-9)。
初めて店の前を歩いていたときその佇まいに思わず引き寄せられました。
豆大福は残念ながらないんだけど、
芋ようかん」の看板があまりに魅力的なオーラを放っていたので、
さんざん他で朝生菓子を買ったあとにいろいろ購入してしまいました。
大福 030.jpg

この商店街自体が全体に気配を消しているような、笹塚から徒歩5分くらいなのに小さな橋を超えるだけで,ちょっと時計がずれてるかんじです。

北五は世田谷区北沢5丁目なんですが、渋谷区笹塚との区境に位置しているので
下北沢のサイトにもささはたドっとこむ、にも入らないエアポケットエリア,東京の中心でまるで名もない地方の小さな通りのようです。
その入り口にある亀泉堂は昭和前半というかつげ義春(作品)的佇まいです。(おおげさ?)

大福その2 043.jpg
ここの名物、芋ようかん(120円)はすっごく素朴でおいもらしい味です。
芋ようかんと言えば舟和が有名で、子供の頃からお墓参りに浅草へ行く度に母にねだってましたけど、舟和よりもっと
フレッシュでおいもの風味がもっとダイレクト、そして今の時期は塩味が効いていてとてもおいしくいただけます。
これをスライスしてオーヴンで焼いたら別なおいしさも楽しめそう、この次トライしよう。

あと自家製のどら焼き(120or140円?)も手作り素朴な味わいです。
うさぎや(好きです)などの有名店のものとは違うおいしさで小振りな可愛らしさもあってぺろりと食べちゃいました
ふわふわ、ではなくもっと生地が詰まって素材感のある噛み応えがよいです。
カステラもいろいろあるようで、また四つ折最中(カレールウとか板チョコ状で6cm角くらい。140円)がすごーくおいしそうでした。
おそらく焼き菓子がお得意だと思いますよ、箱入りもあり。

今月はかわいい折り紙のえびをおまけにくれました。少し買ってもつぶれないような心遣いも奥様?がしてくれました。
どうかこの通りの雰囲気がこわされませんように。

↑他に甘団子、辛団子(80円)柏餅(みそあん140円))も。練りきり類もかわいいです。
posted by あんころりん at 22:47| 東京 🌁| Comment(5) | TrackBack(1) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月03日

「大英堂製パン所」下北沢の小倉あんぱん ―グッドルッキングなお店達―その1

だいふく4 021.jpg
お店の雰囲気がそそるパン屋さん、てあります。
前を通っただけで立ち寄らずには、いられないような。
♪アイ キャント ヘルプ ストップ マイセルフ・・(by H.D.H)
で、そういうオーラを放っているところって大体安くておいしい。
(・・たまに、はずすけど。)

好みは普通のまちに古くからあるような、
奇をてらわずに自然に味が出てきたようなお店。
余計なものあれこれ置かずに
小さなお店でケースに菓子パンやコッペパン(照りのない方)、
サンドウィッチがたくさん並んでたりすると
もうグッと来ちゃうわ。
店名も〜ベーカリーとか〜パン店などが好ましい。
・・なんだか好みの女性についてのボーイズ・チャットみたい。

ですから、
基本的にご近所系は結構いい感じです。
実際、そういうお店で本当においしいところが何件かあります。

下北沢一番街商店街の
大英堂製パン所
(北沢3−31−5 日休)はまさにそんな「町のパン屋さん」です。
創業48年という長い年月、毎日おいしいパンを作り続けていたきたからこそ
醸し出される空気が店頭にただよっています。

だいふく4 033.jpg

あんぱんは小倉あんぱん(110円)とあんぱん(110円)があります。
小倉には黒ゴマがかかっているんですが、これがびっくりする程香ばしい!
半分に割ると「えー」と一瞬思うくらい、あんこが少なく見えて、
最初は「あれ、はずしちゃった?」と思ったんだけど、
これが、ほんとにおいしい。バランスもOKだし。
あんもぱんもゴマも味が深くてうま〜い。
ライ麦パン(85円)もお得でいいです。

年季の入ったガラスケースには
定番のカレーパン、ジャムパン、クリームぱん(100円)
コロッケパン、玉子パン、やきそばパン、サラダパン(各120円)他にくるみパン、ぶどうパン(各120円)など
アンパンマンな品揃えが並んでいて安いし、とにかくおいしそうなので端から全部食べてみた〜い。

お店の方の白衣に笑顔もいいし、何しろ名前がイカス。パン屋さんやるならこういうのは良い。
地元で愛されているとてもとても、グッドルッキングなそそる、お店です。

posted by あんころりん at 23:14| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(1) | グッドルッキングなお店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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