今日は茶道の稽古日。
盆略手前も早くも今回でおしまい。来週からは恐怖!の
風炉を使います。詳しくはまた来週。
本日の御菓子は「
紫陽花きんとん」、6月の代表的な茶菓子です。
和菓子のきんとんは上生菓子の中でも特に上等とされ、またお茶席で好まれています。
茶席ではダイレクトな表現より抽象性というか凝縮された美の表現をよしとするからなんでしょうか。
きんとんは
御前餡(こしあん)を専用のきんとんふるいの目を通してそぼろをつくり、専用のきんとん箸(竹の箸を細く削ってつくる)で一つずつそぼろを付けて形にします。
いかに手の掛かった繊細な御菓子かがうかがえますね。
御製は
太市さんですが、茶席菓子を専門に手がけるこちらは特に
きんとんを得意としているそうです。
数がまとまらないとお願いできないらしいので、
毎週いただける私は本当にラッキーカムカムです。
茶席では必ずお茶の前に御菓子をいただきますが、いつも大変おいしく
お薄がいただけます。
ちなみに、
いつもは主菓子をいただているけれど、この春の茶事に出た際はこちらの干菓子もいただく機会に恵まれ
そのたぐい稀なるおいしさに感動しました。
まさにまぼろしの味で、名前もわからないままです。
本日のこの↑
紫陽花きんとんは小倉餡いりで、とても甘いようですが、いただいた後のかんじが大変良いものです。
おそらくこういった上生菓子は素材を厳選しているからでしょう。
紫陽花は
練り切りなどでもこの季節に古くからとても好まれるようです。
老舗の有名な大店からご近所の和菓子屋さんまで幅広く作られますね。
やはり和菓子は季節の移りかわりをとても大切にするからでしょう。
室町時代から続く老舗中の老舗の
虎屋赤坂本店(虎屋黒川 港・赤坂4−9−22)でも
ごく短いこの時期(6月1日から15日の間のみ)「
紫の玉」↑という銘の白餡入の
羊羹製(賞味期限は一日)が販売されています(420円)。
羊羹製は、白餡と求肥で作る「
練り切り」とは異なり、
餡と小麦粉と寒梅粉を混ぜて蒸し、もみ合わせて形作りしたものだそうです。
羊羹とも異なりますが製法が蒸し羊羹と似ている(小麦粉を使って蒸す)のでこう呼ばれています。
「こなし」ですね、一般的には。
練り切りよりももっとねっとりと濃厚な味わいです。
切ってみるとその断面の美しさ↓に職人のその技量の高さに驚きです。
というわけで今回は
朝生ではなく本格的な上生菓子でした。
でも
虎屋もお稽古もちゃんと?自転車で行って来ましたよ、ご近所ですから。
茶花は突抜忍冬(つきぬきにんどう)、糸薄(いとすすき)、紫露草、松本せんのう、九蓋草(くがいそう)など。
posted by あんころりん at 21:32| 東京 ☁|
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